FASHION

トリコロールとは? トリコロール(tricolore)とは、フランス語で「3つの色」を意味する言葉。ファッションにおいては、一般的にフランス国旗の配色である「青・白・赤」の組み合わせを指します(※注1)。

(※注1:「トリコロール(tricolore)」という言葉自体は、フランス語で「3色」という意味。そのため、厳密には任意の3色配色を指します。例えばイタリア国旗の「緑・白・赤」や、ドイツ国旗の「黒・赤・金」などもトリコロールです。しかし、日本のファッション用語として使われる場合は、圧倒的にフランス国旗の「青・白・赤」を指すのが一般的です。)

また、トリコロールは服飾の歴史と切っても切り離せない配色です。
もともと、フランスの海軍の制服であった青と白のボーダーシャツ「マリニエール」。これを1910年代に女性のファッションとしていち早く取り入れたのが、ココ・シャネルでした。彼女が提案した、コルセットから女性を解放するスポーティで自由なスタイルは、まさにフランスの精神そのもの。この「青×白」のボーダーに、「赤」のリップや小物を合わせるスタイルが、フレンチカジュアルの原点となりました。

本記事では、服飾史の専門家・朝日真先生の監修のもと、トリコロールの歴史から、FUDGE流の大人な着こなし術までを深掘りします。

 

フランス人とトリコロールの深い結びつきとは?

フランス人にとって「トリコロール」といえばフランス国旗。そもそもフランス国旗の歴史は、1789年のフランス革命時に遡ります。パリ市のテーマカラーであった青と赤、それに王政の白を組み合わせた帽章を、革命軍が軍帽に付けていたことに由来しているという説が有力です。この帽章がフランス共和国の旗として定められ、後に青は自由を、白は平等を、赤は友愛を表すと言われるようになりました。フランスの切手などにも刻まれている「liberté(自由)・égalité(平等)・fraternité (友愛)」の標語は、フランスの憲法にも明記されるほど、フランス人にとって重要なものなのです。ちなみに、青がブルジョワジー、白が聖職者、赤が貴族、という説もあるそう。

 

 

3色それぞれの愛をテーマに描いた“トリコロール三部作”

フランス国旗のトリコロールをモチーフにした映画があるのを知っていますか? クシュトフ・キェシロフスキ監督が撮影したこの映画は、1993年公開の「トリコロール/青の愛」に始まり、翌年公開された「トリコロール/白の愛」、「トリコロール/赤の愛」と合わせてトリコロール三部作と呼ばれています。青の愛のジュエリエット・ビノシュ、白の愛のジュリー・デルピー、赤の愛のフランス・シュレンヌら、フランスを代表する女優が出演していることでも有名。青(自由)、白(平等)、赤(博愛)と、3つの色が織りなす愛の物語は、美しく叙情的です。トリコロールの順番通り青→白→赤の順でチェックしてみては?

 

【ファッションとトリコロール】

トリコロールカラーを纏ってパリジェンヌに変身!

難しく考えがちなフレンチカジュアルスタイルも、トリコロールの配色で解決! この3色をバランスよく取り入れることで、パリジェンヌらしいお洒落なコーディネートがかんたんに完成します。パリジェンヌの定番アイテムであるデニムのブルー、ブルー×白のボーダーシャツ、赤小物の組み合わせは、FUDGEガールの黄金バランスです。ぜひ、お試しを!!

 

 

一点投入でフレンチシックになれるトリコロールなファッションアイテムをチェック!

1892年にフランス西部の村で創業したスニーカーブランドの《パトリック》。トリコロールカラーのロゴ刺繍が特徴のスニーカーは、永きに渡ってパリジェンヌの足元を彩ってきました。写真は定番の「QUEBEC」とベルクロタイプの「OCEAN」の2020年春夏モデル。左右の中敷の色が異なるなど、トリコロール愛溢れる一足に仕上がっています。

《パトリック》のスニーカーの詳細はこちらから

 

まとめ

青・白・赤の「トリコロール」は、単なる色の組み合わせではなく、フランスの歴史やファッションの自由な精神が詰まった特別なカラーパレットです。 「子供っぽくなりそう」と敬遠していた方も、白の面積を増やしたり、小物でさりげなく赤を効かせたりするバランスを意識すれば、大人の洗練されたフレンチカジュアルが簡単に手に入ります。 歴史的背景を知ることで、いつものボーダーシャツやデニムが少し違って見えるはず。ぜひ明日からのコーディネートに、トリコロールの魔法を取り入れてみてくださいね。

 

 

監修:朝日 真(あさひ しん)

文化服装学院専任教授、専門は西洋服飾史、ファッション文化論。早稲田大学文学部卒業後、文化服装学院服飾研究科にて学ぶ。『もっとも影響力を持つ50人ファッションデザイナー』共同監修。NHK『テレビでフランス語』テキスト「あなたの知らないファッション史」連載。文化出版局『SOEN』他ファッション誌へ寄稿多数。NHK「美の壺」他テレビ出演。

 

 

 

illustration_Sakai Maori

text_Akiyama Taori

※写真はFUDGE.jp「FUDGE tab.」、「着まわし30days」、「アクセサリークリップス」より

 

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