FASHION

出典:「あえてこのくらいシンプルなデニムスタイルに持つと映える《クロエ》の「KISS」スモールバッグ【FUDGE GIRLのためのアクセサリークリップス】

 

『お洒落さんのためのファッション用語辞典』がリスタート! この連載ではトラッドファッションから最新のファッションまで、FUDGEでおなじみのファッション用語についてわかりやすく解説します。第4回目は「デニム地」について。どこで生まれ、どのようにして世界じゅうに広まっていったか、その歴史をひも解きます。この連載を読んでファッション用語の背景や起源を知れば、毎日のお洒落がより楽しくなること間違いなし!

 

【用語解説】

まずは「デニム地」の正しい意味を知ろう

綾織りの厚手綿織物。通常、経(たて)にインディゴ(天然染料、藍、合成染料)で染めた10〜14番手の糸を使い、緯(よこ)は12~16番手の晒(さら)し糸を使う。

引用:『ファッション辞典』文化出版局

 

もう少し詳しく解説すると……

経(たて)糸にインディゴに染めた10-14番の太糸を、緯(よこ)糸に12〜16番の晒し糸を使って、2/1の三つ綾か3/1の四つ綾に織ります。これは経(たて)糸2本の間に緯(よこ)糸1本を通していく織り方で、これを繰り返すことで右上がりの綾目ができるのです。こうして織り上がったデニム地の表面は経(たて)糸が多くあらわれるためインディゴブルーに、裏面には晒し糸(白糸)が多くあらわれるため白色になるというわけです。

 

出典:「心地よく、穿く人のからだになじむ。オーセンティックな『Levi’s®(リーバイス®)』のリジッド(未洗い)デニム

 

【デニム地の歴史】

はじまりはフランスのニームから

デニムというとアメリカのものというイメージではありませんか? でも実はフランスでプロヴァンス地方最古の都市ニームで作られたのが始まりだと言われています。

17世紀、ニームでは絹を中心に織物業が盛んでした。やがて帆船や幌馬車の生地としてインディゴで濃いブルーに染め上げた安価で丈夫なコットン生地が生産されるようになると、18世紀にはそれらの海外輸出が始まります。

当時この生地は「セルジュ・ドゥ・ニーム(serge de Nimes/ニーム地方の丈夫な生地といった意)」と呼ばれていて、これがそのうちに短縮され「デニム(ドゥ・ニーム)」と呼ばれるようになった(布地は産地だけ呼ぶことから)そうです。はじめは主にエプロンや作業着に使われることが多かったこの「デニム」も世界中に輸出されるうち活用される場が広がり、様々なデザインがほどこされ、性別や人種、年齢を超えて世界じゅうの人々のスタンダードとして定着するまでに……。中には後世に継承される伝説的な数々のアイテムが誕生しています。

 

【デニム地の雑学】

ちょっとやそっとじゃへこたれないから、さまざまなカタチで愛されています

ファッション誌などでデニムパンツ(ジーンズ)のことを「デニム」と呼ぶケースが増え、私たちの間でもそう浸透していますが、厳密に言えば「デニム」は製品ではなく「生地素材」をさす言葉になります。

その丈夫でハンサムな特性から広い意味ですっかり愛されキャラとなっている「デニム地」。その汎用性の高さはパンツ以外のアイテムにも採用されていることからもよくわかります。

 

パリではカフェスタッフがデニム地のエプロンを愛用中

パリのとあるカフェではスタッフの2人がデニム地のエプロンを巻いて朝早くから仕込みにいそしんでいます。デニム地のエプロンがあれば、水濡れも調味料や油ハネも気にせず作業がはかどりそう!

出典:「仕事着のエプロンにスカーフを巻いて、自分だけのエッセンスを添えて

 

白いデニム地はフレッシュなイメージ

リネン混のホワイトデニム地のキャップはどんな着こなしにもヘルシーさと清潔感を添えてくれるアイテム。当然ながら丈夫なデニム地だから毎日がしがしと使えてしまいます。

出典:「ウェイビーヘアにラフにかぶったこの感じがめちゃくちゃ可愛い。《キジマタカユキ》のリネンデニムキャップ【FUDGE GIRLのためのアクセサリークリップス】

 

 

監修:朝日 真(あさひ しん)

文化服装学院専任教授、専門は西洋服飾史、ファッション文化論。早稲田大学文学部卒業後、文化服装学院服飾研究科にて学ぶ。『もっとも影響力を持つ50人ファッションデザイナー』共同監修。NHK『テレビでフランス語』テキスト「あなたの知らないファッション史」連載。文化出版局『SOEN』他ファッション誌へ寄稿多数。NHK「美の壺」他テレビ出演。

 

illustration_Sakai Maori
edit&text_Koba.A

 

 

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