CULTURE & LIFE

こんにちは。

前田エマです。

今回訪れたのは、貴重な韓国の書籍を専門に扱う本屋さん《チェッコリ》です。

韓国文学の出版社「クオン」が運営する、本を通して韓国に触れることのできる、私の大好きな場所です。

 

 

この数年、映画『パラサイト』のアカデミー賞での快挙を皮切りに、ドラマ、K-POPアーティストの世界進出など、韓国のカルチャーがひときわ熱いですよね。

映画化もされた小説『82年生まれ、キム・ジヨン』が火付け役となり、小さな街の本屋さんでも目撃するくらい、韓国の本たちも身近なものとなりました。

 

 

私の韓国文学との出会いは、韓国のボーイズグループ『BTS』がきっかけでした。

彼らの音楽の歌詞には、韓国の若者の現状や、格差社会への批判、過去の悲惨な歴史を伝えるものなど、社会問題を歌ったものがいくつかあります。

「何が彼らを突き動かしているのだろう?どんな歴史が、どんな社会が、彼らにこんな歌詞を書かせているのだろう?」

そんな気持ちを抱いていた私が最初に手にとったのは、クオンから出版されている『少年が来る』(ハン・ガン著)でした。(BTSの『MaCity』という曲に、光州民主化抗争のことが出てくるのですが、この本はその抗争のことを描いた物語だったのです)

 

中列『新しい韓国の文学シリーズ』、下列『ショートショートシリーズ』

 

2000年以降に刊行された実力ある韓国の作家たちの本を紹介している「新しい韓国の文学シリーズ」は、どれもとてもおしゃれな装丁で、部屋に飾りたくなってしまいます。

小説だけでなく、エッセイや詩集などもあり、私は7冊ほど読んだのですが、どれも充実した内容で全部読んでみたいな、と思っているところです。

 

 

他にも、小さくて薄くて短くて読みやすい「ショートショートシリーズ」(日本語とハングルの両方が載っていて、韓国語原文の朗読音声も聴ける、優れもの!)や、20世紀のロングセラーを取り上げる「名作シリーズ」などもあり、「次は何を読もう?」と迷子になってしまう私の道しるべになってくれます。

 

 

韓国は長い間、自由を抑圧されてきた歴史があります。

そんな中で社会の正しさを問い、人間の生きる意味と深く向き合い続けてきた韓国の文学を読むことは、私にとって衝撃の連続でした。

最近ではもっと小さな物語を紡ぐ作品も増えてきましたが、声をあげて連帯してきた韓国の人々の力強さや勇敢さが、その根底にも流れているような気がして、読んでいるとハッとさせられます。

何かと心が疲弊してしまう現代の私たちを、そっとまあるい言葉で包んでくれるようなエッセイや、女性の多様な生き方を模索するエッセイも、今とても人気があります。

 

 

韓国では恋人や友人に本を贈るのが自然なことだとよく聞きますが、装丁がどれも素敵なので、これをもらったら確かに嬉しいなと、わくわくします。

韓国の料理本、観光ガイド、絵本、漫画、ハングルの学習本なども揃っていて、ついつい長居してしまう。

開催されるイベントも興味深く、私もいくつか参加したことがあります。

ひとりひとりが「わあ、楽しいな」と思える、自分だけの韓国の本との出会いが、ここには待っているような気がするのです。

 

《今週のぐるり服》

お気に入りのワンピースは、インナーにタートルネックを忍ばせて、1年中着ます!

ワンピース/花びら、トップス/BIWACOTTON、靴/marie club

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文・モデル:前田エマ Maeda Emma

1992年、神奈川県生まれ。東京造形大学卒業。オーストリア ウィーン芸術アカデミーに留学経験を持ち、在学中から、モデル、エッセイ、写真、ペインティング、朗読、ナレーションなど、その分野にとらわれない活動が注目を集めている。WEBマガジン「クオンの本のたね」にて、「韓国文学と、私」を連載中。Instagram:@emma_maeda

写真:長田果純 Osada Kasumi

1991年、 静岡県生まれ。14歳の頃、実家の物置小屋から一台のフィルムカメラを発見し、独学で写真を撮り始める。現在はファッションのカタログやポートレート、映画のスチールなどで活躍中。プライベートでは自身の感覚を軸に写真を撮り続けている。Instagram:@osada__

information

《チェッコリ》

東京都千代田区神田神保町1-7-3 三光堂ビル3階
営業時間:12時〜20時(火〜金)、11時〜19時(土)
定休日:月・日
TEL: 03-5244-5425
https://www.chekccori.tokyo/

※最新の情報はHPをご確認ください。

店主セレクト、韓国書が初めての人におすすめしたい小説やエッセイ4作品。

 

本の街として、出版社や古書店が軒を並べ、カレー激戦区としても名高い「神保町・神田」の中でもちょっとニッチなスポットをぐるり。

今回は韓国書籍を専門に扱うブックカフェ《チェッコリ》。韓国語の翻訳や文学書の発刊などを行う出版社「クオン」が営む、”リアルな韓国のカルチャーに触れたい!”、”韓国の文学についてもっと知りたい!”と思う人におすすめしたいお店。

K-POPアーティストやドラマの影響なのか、彼らのアイデンティティに更に触れたいと思う人も多く、小説やエッセイなど翻訳した書籍が近年多数刊行されている。出版社「クオン」はその先駆けであり、ブックカフェ《チェッコリ》はその要望を心行くまで満たしてくれる。

”興味はあるけど、何を読んだら良いかわからない”という人には、店主おすすめの小説やエッセイを含んだ4作品の中から選んでみては?自分でも気づかなかった、新たな扉を開いてくれるかも。

 

edit:Takehara Shizuka

 

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