FASHION
「紙と紙にまつわるプロダクト」を扱う《パピエラボ》から、「紙糸」を使った靴下をご紹介。紙製ならではの機能性と心地よさで、新生活をサポートします。
明治9年創業の紙商社が作る、「紙糸」製の靴下。
フレッシュな気持ちで、身のまわりのものもあれこれ買い替えたくなる季節。毎日使う靴下を一新してみるのもおすすめです。
こちらは、紙にまつわる素敵なものに出会えるお店「パピエラボ」で見つけたソックス。なぜ紙のお店に靴下が?と思われるかもしれませんね。実はなんとこの靴下、紙で出来ているんです!
この靴下を作っている『松久永助紙店(まつひさえいすけかみてん)』は、明治9年創業の老舗の紙屋さん。靴下の素材には、「紙糸」と呼ばれる、和紙からできる糸を使用。なかでも、会社のある岐阜県で作られる和紙は「美濃和紙」と呼ばれ、質の高さから伝統工芸品に認定されているほど。
ムレやべたつきを軽減し、足もとの快適をキープ。
和紙は綿素材に比べて、吸湿性も吸水性も約1.3倍というすぐれもの。空気の調整機能や断熱性もあり、夏はべ夕つき感を軽減してまるでリネンのようにさらりと涼しく、冬は空気の層が足を包んであたたかさをキープしてくれるため、靴の中はいつでも快適です。
さらに和紙には抜群の坑ピリング性があるため、毛玉が出来にくいのもうれしいポイント。靴を脱いだときに毛玉に気づいてモジモジ……なんていうこととも無縁です。
紙糸は、マニラ麻を原料にして出来上がった和紙を2mmの幅にスリットして作られますが、行程で綿糸を一緒に撚り合せていくことにより、さらに耐久性がアップするそう。洗濯機で洗濯できる気軽さもいい感じ(漂白剤はNGです)。たくさん履いてたくさん洗って、ガンガン履きこなしたくなりますね。
さらに、和紙は使用後も土の中の微生物により炭酸ガスと水に分解されるため、「自然の中から作られ、自然に戻り、また再利用できる」循環型の素材として、エコロジカルな視点からも注目が集まっています。毎日身に着けるものだからこそ、環境にやさしい商品を選べるのはうれしいかぎりです。
シンプルなデザインと合わせやすいナチュラルなカラーバリエーションで、着まわしやすさも文句無し。自分用はもちろん、ちょっとした贈り物にもおすすめです。快適な新生活のスタートに、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
photograph:kimyongduck
styling:Rina Taruyama
text:Sakura Komiyama
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