ナッツ（木の実）と言われて思い浮かぶのは？……「アーモンド！」とたくさんの人が答えるように、日本ではおなじみのアーモンド。そのままで食べるのはもちろんのこと、チョコレートをはじめとしたお菓子や、食感を出すためにサラダなど料理のトッピング、じわじわと人気上昇中のアーモンドミルクなど、日々、口にする機会も多いのでは？そんなアーモンド、健康や美容に敏感な方は、実はとっても体にいいってこと、すでにご存知のはず。今回は、再び注目度が高まっているけれど、身近でありながら意外と知らないアーモンドについて、実際に編集部が世界最大の産地であるカリフォルニアに足を運び、改めてその魅力をお届けします！前回の農園と工場見学で学んだライフサイクルの記事に続いて、今回はアーモンドの”E＝イイ”お話、豊かな栄養がもたらす健康と美容について。

 

前回の記事でご紹介した、キャンポスブラザーズ社のアーモンド農園

 

アーモンドが健康と美容にイイのはなぜ？

アーモンドが健康にいいらしい、と小耳に挟んでいる方はきっと多いはず。実際、その小さな一粒の中にぎゅっと栄養素が詰まっていて、その種類は、タンパク質や食物繊維、一価不飽和脂肪、カリウム、カルシウムなどなど、実に様々。そしてその中でも、一番特徴的なのが「ビタミンE」を多く含んでいること。

 

 

アーモンドの栄養素の一番の特徴は、ビタミンEをたっぷり含んでいること

他のナッツ類と比べてみても、圧倒的にビタミンEが多いのがアーモンド。手のひら一杯分、1日23粒（30g）のアーモンドを食べれば、ビタミンEを7.7mg摂取することができます。日本では、1日に必要なビタミンEの摂取目安量が、成人男性6.5mg、成人女性6.0gと設定されていて、この量を充分にまかなうことができるのです。アーモンドに含まれるビタミンEはα-トコフェロールという天然型で、サプリメント（健康補助食品）によく使われる合成型α-トコフェロールの2倍の効力（吸収力）を持っていて、良質なものなのだそう。

 

 

ビタミンEが私たちの体にとって嬉しい理由、「美容への効果」！

ビタミンEは、体内や環境で作られるフリーラジカルという、細胞や組織、臓器を損傷する物質によるダメージから体を守るために必要な抗酸化物質。強い免疫力と健康な肌や髪を作るために重要な栄養素です。女性は肌が荒れているととっても憂鬱な気持ちになってしまいます。そんな時は外側からのスキンケアだけに注力するだけでなく、”肌は健康のバロメーター”だからこそ、体の内側からも見直ししてみて。カリフォルニア産のアーモンドは、水分と一緒に流れず肌に留まって吸収してくれる脂溶性ビタミンを多く含んでいるので、抗酸化作用で酸化ストレスを軽減し、肌をイキイキと保ってくれます。

 

アーモンドの栄養や日本市場について教えてくださった、カリフォルニア・アーモンド協会の米国管理栄養士、日本・韓国担当市場開発コンサルタントのミュリエル・キムさん

 

さらに、カリフォルニア大学デービス校の皮膚科医たちの研究・調査によると、アーモンドの摂取によって、4ヶ月、手のひら2杯分のアーモンドを食べ続けていたところ、顔のシワの長さや深さが減少したという結果が出たのだそう！これは、フィッツパトリックのスキンタイプ1（必ず赤くなり、日焼けしない）、スキンタイプ2（いつも赤くなり、日焼けは最小）を持つ閉経後の健康な女性を調査したもので、必ずしも全ての人に効果があることは実証されていませんが、いつまでも健康的な肌を保ちたい女性にとっては嬉しいニュース。

 

 

糖尿病や心臓病に立ち向かい、健康な体へと導く

そのほかにも、植物性タンパク質や食物繊維で空腹を抑えてくれることで健康的な体重の維持をサポートしてくれたり、糖尿病の特定危険因子の改善との関係性が注目されていたり、日常的に窃視し続けた結果、飽和脂肪やコレステロール値が低下することで心臓病のリスクを低くなる可能性が分かってきたり、タンパク質が多く含まれているので体力の回復を助けてくれたり……私たちの体にハッピーなことがいっぱいです！

 

編集部が滞在したホテル、カリフォルニア州ローダイにあるワイン ＆ ローゼズ

 

アーモンドを日常生活に取り入れよう！

世界最大のアーモンドの産地・カリフォルニアでも、日本と同じようにアーモンドが生活に根付いています。編集部が訪れた場所でも様々な形でアーモンドが取り入れられていました。

 

 

編集部が滞在し、アーモンドの講習が行われた、カリフォルニア州ローダイにあるワイン ＆ ローゼズのカフェでもアーモンドが積極的に使われていました。クッキーやタルトなどのスイーツ類に加えて、カフェラテなどミルクを使った飲み物をアーモンドミルクに変更することもできます。

 

 

途中立ち寄ったカリフォルニア州モデストのファーマーズマーケットには、フレーバーアーモンドがたくさん！ガーリックやワサビをはじめ、醤油やアップルウッドスモーク、パンプキンパイなどバラエティに富んだラインナップ。アーモンドバターもフレーバー違いで数種類並んでいました。

 

アーモンドペーストやクランチなどを使用した料理の数々

 

アーモンド農家の食卓、アーモンドパーティにご一緒することに！

カリフォルニア州フレズノにあるキャンポスブラザーズ社オーナー、トニー・キャンポスさんのご自宅にもお伺いしました。様々なアーモンド料理を振る舞ってくださり、そして、ご自宅にあるピザ釜でオリジナルのアーモンドフラワーピザも作っていただきました！アーモンドフラワーとは、アーモンドをパウダー状にしたもので、アメリカでは低糖質ダイエットが流行っていて小麦粉の代わりとして使うことも増えているのだそう。

 

ピザを焼いてくださったのは、キャンポスブラザーズ社の副社長でセールス担当のクレッグ・デュアーさん

 

アーモンドフラワーで作った生地を使用したピザ、具材はお好みで盛り付けて

 

バラエティ豊かに！新たなアーモンド製品が増えている

今回の取材でアーモンドにまつわる様々なことを教えてくださったカリフォルニア・アーモンド協会によると、アーモンドのカテゴリは年々増えているのだとか。アーモンドの強みは、パウダーやクランブル、ペースト、ミルクなど処理方法や形状が多様性に富んでいて、アイディア次第でいろいろな食材とミックスして使えること。最近では、シリアルバー製品がじわじわと注目され始め、そして、アーモンドミルクを使った加工品が増えていて、アイスやチーズ、ヨーグルトとして展開されているそうです。アーモンドミルク製のヨーグルトは今回の取材では食べることができなかったのですがとっても美味しいらしく、今後、日本でも展開されることを期待！

 

アーモンドのお酒、アマレットを用いたオリジナルカクテル

 

1日23粒のアーモンドで、あなたらしいキレイ生活を！

アーモンドはそのままの粒でももちろん美味しく食べられるけれど、自分らしい食べ方を見つけたり、様々な食べ方を試してみたら、もっと日常で楽しく味わうことができるはず。手軽に取り入れられるから、”1-2-3″＝1日23粒の「アーモンドで、キレイ生活。」を、ぜひ実践してみては？

 

 

関連記事：美容と健康に良いアーモンドって実際どう実っているか知ってる？編集部がカリフォルニアのアーモンド農園へ

 

cooperation_カリフォルニア・アーモンド協会

photograph_Akiko

text_Oguchi Eiko

 

 

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