CULTURE & LIFE

全国各地の「可愛いお土産」を紹介し、大人気の連載【旅するデザイナーがおすすめするお土産たち!】。他ではなかなか見つからない通なセレクトは、デザイナーrumiさんが全国各地を実際に旅をして、その地域に根付く文化や作り手の背景まで掬い上げているからこそ。お土産への愛着が詰まったレポートとともに、地域別に注目度の高かったお土産をご紹介いたします!

 

【北海道】レトロ缶&レトロ包装紙がかわいい!発酵バター香る修道院の「トラピストクッキー」

北海道の厚沢部町という街の保育園に「保育園留学」ができるということで、3歳の息子と「保育園留学」を体験しに。厚沢部町は函館市内から車で約1時間の場所にあります。すっかり朝晩はダウンがないと過ごすことができない北海道。本州とは違う空気と広大な畑、見渡す限りの自然を堪能できます。

製造開始から85年以上変わらぬ美味しさで愛される、レトロ可愛いトラピストクッキー

保育園留学の帰り、津軽海峡を望む道南の丘に建つ「トラピスト修道院」に寄りました。「トラピスト修道院」は、明治29年(1896年)にフランスから来日した9名の修道士によって創立されたのだそう。

トラピストの名で知られる「厳律シトー会」は、カトリック教会に属する祈りと労働を標語に神と人々に奉仕する修道会で、豊かな自然に育まれたつつましい修道生活をしています。修道士たちは原野を開拓。酪農をいち早く導入し、ここからトラピスト乳製品として知られる製品を生み出しました。なかでも、自家製の発酵バターを使ったトラピストバターやクッキー、バター飴は、大人気です。

レトロな缶を開けると、キレイにギッシリ詰まったクッキーが。立てて缶に入れているクッキーは珍しいのでは。つい写真に撮りたくなります。日本で最初の修道院で作られている「トラピストクッキー」。お土産として人気な秘密がわかりました。函館に行かれる方はぜひお土産に。

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【北海道】北海道 五勝手屋本舗の古き良きおもしろ羊羹

「太田山神社」とは「日本一危険な神社」と言われる北海道久遠郡せたな町にある神社。北海道本土で最も西に位置する猿田彦大神を祀る神社であり、また道南五大霊場の一つであるとされています。社殿までの道のりは急勾配の階段を始め、設置されたロープを使わなければ登れない、降りられないほどの山道なのです。

食べる人のことを考えて作られた、愛情たっぷりおもしろパッケージ!五勝手屋本舗の「丸缶羊かん」

そしてこのあたりに来ることがあったらお土産にしようと決めていたのが、「五勝手屋本舗」の筒状の羊羹「丸缶羊かん」。変わらぬ味を守り続ける五勝手屋本舗は、明治3年から本格的にお菓子の販売を始めました。レトロの趣に満ちた筒の模様は明治時代に品評会で授与された賞状を模したものだそう。この「丸缶ようかん」は、 昭和14年~15年頃に指を汚すことのない工夫として考案されました。包丁を使わず手軽に食べられるようにと作られたとのこと。

サイズも一口サイズでちょうどよく、とても上品。きれいに切れるとちょっと嬉しくなります。蝦夷地の風土と歴史に育てられた秘伝の味、昔懐かしい上品な甘さが特徴です。手間を惜しまず、心を尽くし、丹精を込めて。 五勝手屋羊かんは、歴史を刻んできた伝統という重みをしっかりと受け止めて昔も今も変わらぬ味を届けてくれます。

五勝手屋羊かんの特徴は「一日一釜」、早朝から煮上がった豆と寒天、砂糖を合わせて一日がかりで練りあげます。この練りが味の決め手で、熟練の技がこの変わらない味をつくり上げるのです。切るものがなくても手を汚さずに手軽に食べることができる、そんな食べる人のことを考え抜いたパッケージのストーリーはお土産にしたくなる大きなポイントです。

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【青森】青森代表 超ロングセラー!レトロ缶詰が可愛い「りんごジャム」

少し前に青森へ行ったときのことをご紹介します。数年ぶりに訪れた十和田市現代美術館。ここはまるで、アートのための公園のようで。アートの遊園地のようで。そして、ひとつひとつアートに合わせて空間が存在しているためアートのお家のようで。なんとも不思議な美術館。

レトロ、素朴、可愛い!青森県搾汁老舗メーカーの気になる「缶詰りんごジャム」

そして、今回青森のお土産に選んだのが、この缶詰のりんごジャム。瓶詰めじゃなくて、なんと缶詰。しかも、このレトロっぷり、素朴感、可愛さ!令和というこの時代に、長くこのような素敵なラベルを使い続けてくれているパッケージを見つけると、なぜか感謝の気持ちと嬉しさでいっぱいになります。そしてこの圧倒的個性に呼ばれ、迷わず購入。

その味はさすが青森!な味。りんごの本場ならではの濃厚な味わい、自然な甘さ。これは美味しい!昔、風邪をひいた時にりんごをすりおろして食べたような、手づくりジャムのような、心温まる懐かしく優しい味です。パンにつけたり、お料理に加えたり、ヨーグルトに乗せたり、食卓で大活躍間違いなし。たっぷり入っているので、ちょっと贅沢に使えちゃうところも嬉しいポイント!自分用にも、ちょっとした手土産にもきっとちょうど良いはずです。

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【青森】青森県弘前市「大阪屋」の究極の和菓子「竹流し」

お仕事に合わせて、去年の夏にグランドオープンした弘前れんが倉庫美術館に行ってきました。ずっと行きたいと思っていた美術館の一つです。コンセプトは「記憶の継承」。地域のクリエイティブ・ハブ(文化創造の拠点)となるために、近代産業遺産である煉瓦倉庫の記憶を未来へ継承し、建築と共振し人々の創造性を喚起する作品を通じて新たな空間体験を創出しています。

まさに究極の和菓子!息を飲むほどの美しさと薄さの「竹流し」

美術館の帰りに寄ったのが究極の和菓子を作る「大阪屋」。弘前だけど「大阪屋」。寛永7年(1630年)に創業し、約380年の歴史を持つ東北でも指折りの老舗の和菓子屋です。金色に輝く看板、どこかお城のような建物。凛とした空気をお店の佇まいからも感じられます。

それにしても驚きを隠せないのがこの薄さ。2mmないくらいのこの作品性。昔ながらのこの「竹流し」は、機械では作れないので、職人さんがすべて手作業で薄く伸ばし、焼き上げているのだそう。一枚一枚の形が微妙に違い、自然と「大切にいただこう」という気持ちにさせてくれます。原材料は小麦粉、砂糖蜜、蕎麦粉のみなのに、どこかたまごボーロのような優しい風味とコク、そして気持ちがいいくらいパリッパリの食感。一口食べると蕎麦の香りがふわりと上品に香ります。

新しいことを始めて、たくさんの人に愛されて伝統となり、そして今は文化や歴史となり。「大阪屋」の本当に長い年月とたくさんの苦労と愛情があったからこそ、ここまで変わらぬ味が受け継がれてきたのだと思います。他では見たことも食べたこともない、究極の和菓子。先人たちと今の職人たちの想いがしっかりと込められた、とんでもないお菓子でした。

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【秋田】古くから人々に厳しく優しく寄り添う来訪神、秋田県男鹿半島の「なまはげ」のおくりもの!

ずっっっと行きたかった、じゅんさい摘みと、なまはげに会いに秋田へ。秋田は飛行機を利用すれば東京から約1時間で行ける距離。東京から遠いようで実は近いのです。今回は秋田のお土産をご紹介したいと思います。

本物とのギャップがかわいい!お土産にぴったりな「なまはげのおくりもの」

そして、なまはげ館でみつけたのが「なまはげのおくりもの」!なんともかわいい「なまはげ」のパッケージ。なまはげの型のもなかに、大潟村産の米粉をつかったサブレが詰められている2層のお菓子です。もなかの香ばしい香りと、サブレのホロホロ感。不思議な食感なお菓子です。

秋田には独自の文化や日本の原風景がたくさん残っています。冬の秋田は寒さも厳しいかもしれませんが、今度は冬に訪れたいなあと思いました。

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【山形】お取り寄せできる!老舗の逸品、宝石のような乃し梅チョコ「たまゆら」

少し前に、山形県の静寂の森に守られる「垂水遺跡(たるみずいせき)」を訪れる旅に出ました。そこはまるで洞窟の中のような神秘的な場所。地元が近いという山形出身の友人に聞いても知らないし聞いたこともないと言います。「地元の人もあまり知らない、行かない場所」と言われるとますます気になります!ということで神秘的な遺跡へと向かいました。

その旅で出会ったのが「乃し梅本舗 佐藤屋」。乃し梅(のしうめ)は、梅をすり潰し、寒天に練りこんだものを薄くのして乾燥し、竹皮で挟んだ山形県の歴史ある銘菓。その乃し梅を生み出したと言われているのが文政4年創業、190年以上の歴史を誇る「乃し梅本舗 佐藤屋」。今回ご紹介したいのは、その老舗が生み出した、新感覚の和菓子「たまゆら」です。

光に当たると美しく輝く気品漂うチョコレートはまるで宝石のよう。乃し梅の自由な切り口もアートのようで、つい写真に残したくなります。とてもじゃないけどすぐに食べることなんてできない、ずっと冷蔵庫にしまっておきたくなるほどの洗練された美しさ!梅とチョコレートの組み合わせは想像ができないかもしれませんが、乃し梅の酸味と食感 × 濃厚でコクのある上品なチョコレートの風味は絶妙です。和菓子の技法を用い、バターを使わず白餡と寒天でチョコレートと生クリームをつないで固めた、新しい和の生チョコレートです。

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