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実は怖くない!?秋田県男鹿半島の無形文化遺産「なまはげ」に会いたい!
前回から引き続き、秋田へ旅に行った時のお話。そして秋田のおすすめの土産、第2弾です。
私にとって秋田と言えば「なまはげ」。前回の記事の「じゅんさい摘み」と、この「なまはげ」に会うことが今回の秋田の旅の目的です。
「なまはげ」は、怠惰や不和などの悪事を諌め、災いを祓いにやってくる来訪神。大晦日の晩、秋田県の男鹿半島周辺ではそれぞれの集落で、大きな出刃包丁を持ち、鬼の面、ケラやミノのような用具、ハバキをまとって、「なまはげ」に扮した村人が家々を訪れ「泣ぐ子(ゴ)は居ねがー!」「悪い子(ゴ)は居ねがー!」と奇声を発しながら練り歩き、家に入って怠け者や子供、初嫁を探して暴れるのです。家の人は正装をして丁重にこれを出迎え、主人が今年1年の家族のしでかした日常の悪事を釈明するなどした後に酒などをふるまって、送り帰すとされています。男鹿の人々にとって「なまはげ」は、怠け心を戒め、無病息災・田畑の実り・山の幸・海の幸をもたらす、年の節目にやってくる来訪神でもあるのです。
「なまはげ」には200年以上の歴史があるとされており、昭和53年に重要無形民俗文化財に指定され、平成30年に男鹿のナマハゲなど8県10行事が「来訪神:仮面・仮装の神々」として国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されました。
本来であれば大晦日にしか会えない「なまはげ」。どうしても「なまはげ」に会いたい時はとっておきの技があります。それは「なまはげ館」に行くこと!
なまはげ館は、男鹿の寒風山で採石される「男鹿石」を多用した石造りの外観。どっしりとした印象です。
なまはげ館には、なんと男鹿市内各地で実際に使われていた150を超える多種多様な「なまはげ」がずらりと勢ぞろい。ここに来たかったんです!
同じ「なまはげ」でもここまで個性があるだなんて!ひとつひとつ色も表情も違いすごい迫力です。
なまはげ館の隣にある男鹿真山伝承館は、男鹿地方の典型的な曲家(まがりや)民家。ここでは、民俗行事として地元の人以外にはなかなか見ることができなかったなまはげ習俗を広く観光客の方にも知ってもらうために、古い伝統としきたりを厳粛に受け継いでいる真山地区のなまはげ習俗が体感できる学習講座を行っています。
真山地区では古くから伝わっているという角のないお面をかぶり、大晦日の夜に二匹一組となって家々を練り歩きます。
「なまはげ」は、むやみやたらに家々に入るのではなく、「なまはげ」を家に入れる主導権はその家の主人にあるとされています。「先立(さきだち)」という役目の者が、家の主人に「なまはげ」を入れても良いかを事前に確認します。先立の合図を確認すると、「なまはげ」に扮する二人の村人は、「ウオー!」という奇声と共に家の中に乱入してきます。最初はどーーーん!!!!とドアや壁を強く何度も叩き、子供たちを震え上がらせ、四股(シコ)を踏みます。「ナマケモノの匂いがする」「ナマケモノはいないか!」などと、荒荒しい奇声を上げ、畳を強く踏みしめながら歩き回るのです。
「ウオー!ウオー!」と唸っている「なまはげ」に主人は酒肴をすすめます。家の主人と「なまはげ」との間で様々な問答が交されるのですが、これがまたなかなかねばりのある説教で、思っていたよりも長い間「なまはげ」のありがたい小言が続きます。ありがたい文化といえど、なかなか緊張する時間が流れていきます。
「なまはげ」は来年も豊作であるよう祈願し、その家を立ち去る前に「来年もまた来るぞ!」と言い残し次の家へ向かいます。この「なまはげ」の伝承は今でも地域の人々の手によって受け継がれ次の世代へ、また次の世代へと継承されているのです。落としていった藁は縁起がいいようで、そっと1本持って帰ってきました。
本物とのギャップがかわいい!お土産にぴったりな「なまはげのおくりもの」
そして、なまはげ館でみつけたのが「なまはげのおくりもの」!なんともかわいい「なまはげ」のパッケージ。なまはげの型のもなかに、大潟村産の米粉をつかったサブレが詰められている2層のお菓子です。もなかの香ばしい香りと、サブレのホロホロ感。不思議な食感なお菓子です。
袋を開けると、袋のかわいい「なまはげ」と印象の違うリアルな表情の「なまはげ」が出てきます。
そしてさらに驚くのが赤いパッケージの「プレーン」の味。裏の原材料名を見ると「白ごま」「黒ごま」と書かれています。食べてみると、なんと、ごま!ごま!ごまー!という香り。本当にこれ「プレーン」ですか!?「ご、ごま味」じゃないの!?という具合。
おそるべし「なまはげのおくりもの」。。。想像を超えてきます。その流れでちょっとドキドキしながらいただいたのが、青いパッケージの「塩キャラメル味」。はじめにやはり「白ごま」の香りが広がるのですが、キャラメルの香ばしい甘い香りがおいかけてきます。これは、、美味しい!
重たくなく、甘すぎず、軽い口あたりで、ついすぐにまた手を伸ばしたくなる。そんな「なまはげのおくりもの」。「なまはげ」なのだから辛口なお菓子か!?と思いきや、甘く優しい風味。今までになかった新食感、新感覚のお菓子です。
むかし、なつかし、みんなの味!バラの形をした秋田名物「ババヘラ・アイス」
なまはげ館を出ると、なんとそこには秋田名物「ババヘラ・アイス」が!
秋田県内の国道沿いを通っていると、突然現れる黄色とピンクのパラソル。それが「ババヘラ・アイス」の店舗です。国道沿いのほか、お祭り・イベント会場に昔から現れる、秋田ならではの風物詩です。シャーベットに近いさっぱりとした甘さのアイスは、ピンク色のいちご味と黄色のバナナ味の組み合わせ。器用にヘラでバラのような形のアイスを作り上げていきます。冷たいアイスの中に、なつかしい味わいと故郷のぬくもりを感じます。創業以来、昔なつかしい味をそのまま守り続けています。
どこに現れるかはわからない。それこそ神出鬼没。車を走らせていて、ババヘラ・アイスの売り子「ババ」たちを見つけたら、前後左右の車に注意し、停車するようにしましょう。 黄色いエプロンと頭巾、そしてピンクのエプロンはまさしくババヘラカラー!遠くからでも一目でお店と「ババ」を見つけることができます。なまはげ館で売っているババヘラ・アイスはなんと限定味!「なまはげ」の赤と青をイメージした色になっています!
秋田には独自の文化や日本の原風景がたくさん残っています。冬の秋田は寒さも厳しいかもしれませんが、今度は冬に訪れたいなあと思いました。
素敵なお土産教えてください。
身近な日本の軌跡と奇跡。旅するデザイナーrumiのInstagram。
@find_rumi
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