kiitos.

立ったり座ったりするだけなのに疲れを感じるのはなぜだろう。それは、万有引力と地球の自転による遠心力により、負荷をかけ続ける重力という存在のせい。身近にあるこの力とうまくつき合い、軽やかな身体を手に入れよう。

疲れない姿勢や動作には、すべての動きの基本となる4つのポイントが。一つひとつのアクションを丁寧に行いながら、日常生活に応用する身体の使い方の軸を身につけよう。

SPECIAL TEACHER

メディカルトレーナー
夏嶋 隆先生

動作解析専門家。バレーボール実業団チームの指導者を経た後、トレーナーに。サッカー元日本代表の中山雅史氏をはじめとし、多くのアスリートのメディカルサポートを行い、パフォーマンスを向上させた実績を持つ。

RECOMMENDED BOOKS

『疲れないカラダ大図鑑』 夏嶋 隆(アスコム)

動作解析とは
人間の動作を観察・記録して、運動学や解剖学、物理学に沿った“人体構造に合った正しい動作”を検証し、スポーツの現場やリハビリテーションなどに還元していく研究のこと。日常生活の中で行う、家事や仕事、効率的な身体の休め方などにも生かすことができる。

01. 重力解放ポジション

身体を真上から見たとき、面積が狭く見えるようにするのが重力の負荷を受けにくくする姿勢のコツ。立っている場合は真上から見て、背中が見えないのが正しい立ち姿です。横から見たときは、耳・肩・骨盤の中心が一直線上になっていればOK。足の真上に骨盤があり、骨盤の真上に頭がある状態だと身体がラクに。一方、頭が飛び出していたり、後ろにのけぞっているなど、面積が広くなるほど重力の影響を受けているので注意しよう。

02. ファイティングポーズ

例えば、包丁を使うときは手の筋力だけに頼るなど、身体のパーツの力のみを使う習慣が筋肉に過度な負担をかける原因にも。ボクサーのようなファイティングポーズをとれば、全身から効率よくパワーを生み出せます。まずは、アクションの対象となるものに対し、足は前後に開き、身体を斜めにして構えよう。次は、つま先とかかとを使って身体を前後に揺すりながら動作を行って。このとき頭が足幅からはみ出さないこともポイント。

03. ポイントアクション

3つの身体の関節を、人体の構造に即した使い方をして負荷を軽減。どれも間違った姿勢がクセとして定着しがちなパーツなので、無理な角度に曲げて酷使していないか意識を向けてみよう。

◾️歩くときに足首を鋭角にしない

歩くとき、ほとんどの人がかかとから着地し、後ろ足の足首の角度(地面と接地した足の角度)を90度以下の鋭角にして歩いています。このような歩き方はふくらはぎを硬くさせ、ふくらはぎの筋肉が持つ、血液を上半身に押し戻すというポンプ機能を低下させることに。

◾️座ったときに足指のつけ根を折らない

足指のつけ根で身体を支えているため、ふくらはぎを緊張させます。疲れやすい姿勢になるため猫背になり、緊張は腰から全身にまで拡張。立ち上がったときに腰まわりが重たかったり、足のむくみに悩まされている人の多くは日常的にこのような座り方をしていることが多いのだそう。

◾️手を動かすときに手首を甲側に曲げない

手首の角度が甲側に鋭角になると、ひじから手首まである2本の骨、尺骨と橈骨(とうこつ)がクロスして、この骨沿いの筋肉に負担をかけます。腕から肩にかけての筋肉に負担を強いることになり、上半身の辛さの原因に。動作を行うときは手首にシワができないように気をつけよう。

04. 力学的ボディアクション

人間の身体は「近位置」「中間位置」「遠位置」という3つの場所に力を関わらせて作業を行っています。近位置は実際に動かしている場所で、遠位置は力学上、近位置の対角となる場所のこと。中間位置はその途中にあたります。ポイントは近位置の筋肉ばかりを使わずに、遠位置から動かす意識を持って作業をすること。筋肉の疲れは 近位置から遠位置に向かって影響を及ぼすので、この3点をうまく使いこなせれば、疲れが溜まりにくい動きが可能に。

◾️身体の正面で手を動かす場合

右手が作業を行う場所だとすると、右手が近位置で、その対角となる遠位置は右肩。中間位置はひじになる。

◾️身体の横で手を動かす場合

右手が作業を行う場所だとすると、右手が近位置で力学上対角となる遠位置は左肩。中間位置は右肩や右ひじに。

◾️中腰で作業する場合

右手が作業を行う場所だとすると、右手が近位置、対角となるのは左の腰。中間位置は右肩や右ひじになる。

illustration : Nobuco Uemura edit&text : Ai Watanabe re-edit:Yuri Iwata[press lab]
※kiitos. vol.21(2021年11月7発売)より抜粋。

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