CULTURE & LIFE
前田エマちゃんによる、韓国カルチャーガイドブック『アニョハセヨ韓国』(2024年6月20日発売)を記念して、以前にFUDGE.jpで連載していた「前田エマの東京ぐるり」が「ソウルをぐるり」として短期連載で帰ってきました!(おかえりなさいっ)ここでは、WEB限定でエマちゃんお気に入りのお店を紹介します。
お久しぶりです!
前田エマです。
2023年、かねてから文化や歴史について興味関心のあった韓国へ留学し、半年ほど生活しました。
そこで出会ったたくさんの人たちのことを書いた本、『アニョハセヨ韓国』を出版させてもらうことになりました。
この本には、かわいいお店や美味しい店、クリエイターやファッションを仕事にしている人などが登場します。
美術館や博物館、文学や映画ガイドも…と盛りだくさんの内容です。
ここでは本に掲載しきれなかった好きなお店についてご紹介したいと思います。
Index
ーポストカードを重ねて《POSET》ー
日本以上にデジタル化が進む韓国ですが、この国に来て驚いたのが「書く」という文化をものすごく大切にしていることでした。
カップルや友人同士でも、日本以上に手紙を送り合う姿をよく見かけましたし、私も韓国人の友人から手紙を何度ももらいました。
デモや追悼の際は、意思表示としてポストイットにメッセージを書き、会社や学校、事故現場や事件現場に貼っていました。
文房具店も多く、手紙をテーマにしたお店も何軒か発見しました。
今日、紹介するのはポストカードの専門店《POSET》です。
お店に入ると、ずらっと並ぶポストカードたち。
まるで美術館やギャラリーで絵画を観ているかのような気持ちになります。
お店の方にお話をお聞きすると「ポストカードの図書館」というコンセプトなのだそう。
図書館で集中して本を探すように、自分の好みやそのときの心の声を聞きながら、ポストカードを選べるような、そんな空間を作りたかったのだそうです。
ポストカードは3200種類ほど用意されていて、その多くはイラストレーターや画家、写真家などの作家たちが作ったもの。
作家たちの作品と、ポストカードを通して出会い、自分の目と手で直接感じられることが、この店の魅力です。
店内には、ひとり用の机に座って、ゆったりと集中しながら手紙を書けるスペースもあります。
そして、鍵をかけて手紙やノートなどを保管できる“記録保管箱”というロッカーもあります。
店主曰く「記録を重ね、保管することで、自分自身を振り返り、物事との関係を少し離れた距離から眺めることができるように思います」と店主は言います。
メールボックスのように、ここで日記を交換し合う人たちもいるそうです。
「手紙というのは心を伝えるためのものですが、ときには家族や恋人、友人のような大切な存在にもなり得て、自分自身の癒しや慰めのためにも使うことができますよね」という店主の言葉に、深く頷きました。
《今週のぐるり服》
ワンピースにスウェットを重ねてカジュアルダウンしました。
スウェット/Champion、ワンピース/mame kurogouchi、タイツ/靴下屋、靴/Keds(韓国で購入)
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文・モデル:前田エマ Maeda Emma
1992年神奈川県生まれ。東京造形大学在学中にオーストリア ウィーン芸術アカデミーへ留学。モデル、エッセイ、写真、ペインティング、ラジオパーソナリティなど幅広く活動。アート、本、映画、ファッションにまつわるエッセイを雑誌やWEBに寄稿。連載も多数。2022年、初の小説集『動物になる日』(ミシマ社)を上梓。2023年3月から半年間、ソウルの延世大学校 韓国語学堂で学ぶ。2024年6月20日に韓国カルチャーガイドブック『アニョハセヨ韓国』(三栄)が発売。Instagram:@emma_maeda
写真:長田果純 Osada Kasumi
1991年、 静岡県生まれ。14歳の頃、実家の物置小屋から一台のフィルムカメ
information
POSET YEONHUI(ポセッヨンフィ)
ソウル特別市西大門区繒加路18 3F305号
www.poset.co.kr
Instagram:@poset.official
※最新の情報はInstagramをご確認ください。
昨年オープンしたばかりのポストカード専門店《POSET YEONHUI》があるのは延禧洞(ヨニドン)というエリア。ソウルのサブカルチャー発信地と呼ばれる弘大(ホンデ)から、歩いて20分ほどでたどり着く閑静な住宅街。リノベーションしたカフェや、ハイセンスな複合施設が多く立ち並ぶ場所でもある。
そんな延禧洞の一角、古びたビルの3階にひっそりと現れるのがこの店だ。特に人気があるのは「Oth,」「ツールプレス」「ヨルムバム(夏の部屋)」という作家のポストカードだそう。エマちゃんが選んだのはこの2枚。思わず目移りしてしまうほど多種多様なポストカードが所狭しと陳列されているので、ぜひお気に入りの一枚(一枚と言わず何枚でも)を見つけてほしい。大切な誰かへ充てたメッセージを書いたり、そのままアートとして部屋に飾るのもおすすめ。
text:Matsumoto Shoko
\前田エマによる、韓国カルチャーガイドブック『アニョハセヨ韓国』/
2024年6月20日に発売決定!
ソウルの注目スポット散歩、アーティストたちの現在
会いに行きたい人がいる、韓国文化を味わえる場所
食、アート、骨董、工芸、タトゥー、香り、文房具……ひとりひとり、情熱を持って仕事に向き合っている人たちが営む韓国・ソウルのカルチャースポットを前田エマさんのテキストで紹介。長田果純さん撮影の写真も現地の雰囲気を伝えてくれます。ソウルへ行く予定があれば必携、予定がなくても眺めるだけで楽しいソウルのカルチャーガイドになっています。
韓国のクリエイターとファッションシューティング
カメラマン、ヘアメイク、スタイリストとソウルのスタジオとストリートで、前田エマさんをモデルにファッション撮影を敢行。撮影の舞台裏についてトークしています。また、ライブハウス〈モレネ極楽〉を拠点に活動するバンド〈CHS〉にインタビュー。イラストと文章でベストセラーを生み出す〈ダンシングスネイル〉さんにも、じっくり話を聞いています。日本でも話題のシンプルでインパクトのある映画ポスターを制作しているデザインスタジオ〈PROPAGANDA〉訪問記も。
文学、アート、日常で訪れた場所……個人的おすすめリスト
韓国で愛されている「詩」について、茨木のり子と尹東柱、おすすめの文学、ハングルの話、美術館や博物館のガイド、日本にいながら韓国に出合える場所などを前田エマさんの視点で紹介。非武装地帯DMZを訪れたツアーのこと、韓国のハワイとも呼ばれる済州島への旅、そして留学中に通った店や韓国の記念日の風景を記録したスナップショット・ダイアリー。韓国文化を、もっと知るための手掛かりになれば幸いです。
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