CULTURE & LIFE

国内や海外を自由に旅する旅好きたちに、旅のコツや、旅が暮らしに与えた影響についてお聞きします。今回は、仕事をしながらの世界一周を2回体験した旅暮らしフリーランス、いとまりさんに、「旅に出る理由」「旅で変わった価値観」についてお聞きします。
presenter : いとまり

教えてくれた人:いとまりさん
横浜生まれ、東京育ち。”旅ときどき定住”スタイルで生きているフリーランス。42カ国を旅して、いまは東京暮らしを楽しんでいる。
「幸せ」のハードルが下がる
2021年に会社をやめて、2022年6月〜2023年5月の333日間、当時のパートナーと二人で1回目の世界一周の旅に出ました。仕事は完全にやめるのではなく1割程度に抑え、フリーランスでライターの仕事などをしながら、個人の YouTube もリアルタイムで更新。南極以外のすべての大陸をまわり、30ヶ国を訪れました。

きっかけはパートナーの強い希望でしたが、「いいじゃん!やってみたい!」と思ったら、すぐにやってみないと気が済まない性格の私が後押しをして、実行に移すことに。
「世界一周航空券」を使ってハブ空港を決め、あとは長距離バスやフェリーなど、安い交通手段も使いながら、国ごとに5〜6都市程度を3泊ずつ。ホテルや Airbnb を探して泊まりました。

基本的に貧乏旅行だったので、ベッドが汚い、エアコンがないなど、しんどい環境に直面したり、体調を崩すことはしょっちゅう。あとは、パートナーと24時間一緒にいることになるため、喧嘩が多かったり喧嘩しても離れられなかったり、最初の頃は「もう一人で帰ろうか」と何度も考えました。
特に印象に残っているのはインドでのこと。はじめは「行きたくない国」にあげていたほど苦手意識があり、2〜3週間の間に41度の高熱や皮膚炎など、あらゆる体調不良を経験しました。それに、日本との文化の大きな違いにも驚きました。
とてもしんどい状況だったけど、それも含めて「行ってよかった」と思えたのは、自分の中の「幸せのハードル」を大きく下げることができたから。清潔なベッドで、大の字で寝られるだけで幸せ。細かいことでいらいらしなくなったし、つらいことの乗り越え方も少しわかりました。

欲に支配されず、のんびりとした日常を過ごせる
2024年は、ワーキングホリデーのビザをとってニュージーランドを拠点に暮らしていました。
世界一周で訪れたときに「ここに住みたい!」と思った、「クイーンズタウンの湖沿いの家」をピンポイントで探して、念願叶って窓から湖が見える部屋で4ヶ月暮らしました。

ニュージーランドは、人間の5倍ぐらい羊がいる国。そのせいか、私も自然と「羊マインド」に。東京にいたら、「何時の電車に乗って、何時にどこへ行って……」と分刻みのスケジュールになりますが、ここで暮らしているときは「午前中はゆっくりするか!」という気持ちに。せかせか急ぐことがなくなり、のんびりとした人間になることができました。

いつでもどこでも働ける。この1回きりじゃなくていつでもまた行ける、という思いがあれば、「今これをしないといけない」という執着がなくなります。「今じゃないといけない!」という食事や買い物への欲求もあまりなく、無駄遣いもしなくて済みました。
非日常ではなく日常の延長として、欲に支配されず、心穏やかにいられたことがよかったです。
自分を自分らしく保てる
2025年には、大好きなバリに3週間。そのあと、パートナーと2回目の世界一周に。「死者の日」に合わせてメキシコ、クリスマスマーケットに合わせてヨーロッパ、と考えていたら、意図せず世界一周になりました。
バリは自分にとって、前を向かせてくれ、フラットな自分でいさせてくれる場所です。ノマドやフリーランスを目指す人向けの、1ヶ月で10職種を体験する海外ワークショップ「ノマドニア」の講師としてバリに滞在したときの体験から、自分にとってとても大事な場所になっています。

ノマドの聖地として知られる海沿いのエリアに滞在したのですが、そこでは、ノマドニアの参加者たちも、現地のひとも、みんな自由で、ニコニコしていました。毎日ビーチにバイクででかけて、夕日を見ながら話をして。「幸せだな〜」と自然と言葉が出てきて、あ、私はいま幸せなんだ、と気づく。
「こうすべき」「こうしなきゃ」といったしがらみにとらわれていたことにも気づきました。なんとなくモヤモヤしていたのが、「自分はこうでいいんだ」とすっかり悩みがなくなって、別人になって帰ってきました。

じつは今も、バリに滞在してワーケーションを楽しんでいます。ずっと東京にいるとせかせかとしたモードになってしまうから、意図的に場所を変え、「自分を自分らしく保てる場所」に身をおくことは大切だと思っています。
私にとって、働く時間や働く場所を制限されることは、着る服を指定されるのと同じぐらい疑問なこと。自分で自分のスケジュールを決めて、いつでも自分がいたい場所で働きたい、と考えています。
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出典: goodroom journal
記事提供元:リノベーション・デザイナーズ賃貸 goodroom(グッドルーム)
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