CULTURE & LIFE

 

Lumiereとはランチのコースの名前。日本中から、世界中から集まる旬の食材が、「東京」というひとつの地方を代表する料理になりました。

 

大好きなフレンチレストランのシェフが口にしたレストラン、La Clairiere(ラ・クレリエール)。行ってみよう、と予約を入れて、伺ったのは去年のクリスマスに近い週末。白金高輪の駅から歩いて10分弱、マンションの一階、緑に囲まれたお店が現れました。クラシカルな落ち着いた佇まいは、ちょっと懐かしさも感じて、昔、ニースとかリヨンで行ったレストランみたいな雰囲気を感じました。

テーブルに通されると、窓際にワイングラスが綺麗に整列していて、カーテン越しに外から入る陽射しで、キラキラ輝いています。クリスマスの前なので、お店はカップルで満席状態。そんな中で、初めてのLa Clairiere(ラ・クレリエール)での食事が始まりました。

クリスマスの頃のお料理

クリスマスのコースではなく、「光」という10皿のコースを選びました。苦手食材は、予約の時に伝えてあり、確認の上で、食事が始まります。

アミューズは、La Clairiere(ラ・クレリエール)の定番、バーガーです。ブーダンノワールとトマトと林檎を小さいバンズで挟んだバーガーは、手でいただきます。案外高さがあるので、ふた口がちょうど良い感じです。

 

 

そして、前菜。冬の食材が続きます。長崎県小長井の牡蠣。牡蠣はちょっとこぶりで、丁寧な低温調理で、生で食べるときの美味しい食感はしっかり残されているひと皿。生牡蠣が苦手なひとの苦手と感じる’ぬるん’とした感じはなくなっています。

 

 

そして、もう一つ、冬を代表する食材、白子のムニエル。外側はカリッと、中はトロッと、春菊のソースのほろ苦さが、白子と添えられている蕪の甘さを引き立ててくれます。蕪は、福島の「蕪名人」と呼ばれる農家さんからきているということでしたが、とても綺麗で、真っ白な蕪でした。

 

 

この後、メインのお魚は山口県からきた鰆、お肉はスペインのくり豚と続き、デザートはやはり冬の食材、金柑のコンポートとマスカルポーネとキャラメルのアイスクリームのデザートでした。この日は、2018年の食べ納めの日だったのですが、素敵なクリスマスプレゼントになりました。

初夏のお料理

「稚鮎」という言葉が聞こえ始めたら、もう、食べたい気持ちが一気に盛り上がり、La Clairiere(ラ・クレリエール)に行きたいと行っていた友人と、ゴールデンウィーク前に2度目の訪問。予約の際に、苦手食材に加えて、「稚鮎があれば、よろしくお願いします」と一言コメントしてみました。考えてみれば、孵化して間もない鮎なので、ちょっと可哀想なのですが、だからこそ、美味しく食べたいという気持ちも強くて、今年は、La Clairiere(ラ・クレリエール)で堪能したいと思いました。

アミューズは、いつものバーガーと、セルヴェル・ド・カニュ、続いて、緑が綺麗なグリーンピースのムースにうるいやレモングラスの爽やかな前菜。初夏らしい本当に美しいひと皿でした。

 

 

そして、旬の食材、鹿児島からきた筍のリゾット。筍がそのまま登場、そして、ゆっくりと皮を開けてくれると、中からリゾットが登場。リゾットには北海道のウニ。日本全国の旬の美味しい素材が集結です。

 

白い泡に筍が起立!

 

ゆっくり開けると。。。

 

ウニと筍のリゾットが展開

 

プレゼンテーションも、素敵です。

そして、稚鮎。川を泳いでいるような器と盛り付け、稚鮎が生き生きしてます。こっちに向いて、口開けてるのも、生きているみたいで、可愛らしいような、可哀想なような、命を大切にいただきます。南高梅の泡とクマ笹のソースに、オカヒジキが添えられています。苦味と酸味の塩梅がとてもよかったです。

 

 

そして、ボルドーのホワイトアスパラに淡路島の玉ねぎを使ったリヨネーズソース。付け合わせには、北海道は十勝の牛肉のハツとレンズ豆。こんなに太いアスパラ、低温でじっくり時間をかけて茹でたそうです。世界中の美味しい食材の旬を一番美味しい組み合わせで、お皿の上に表現している、と実感します。

 

 

そして、メインは山口県から来たオコゼを柿の種の衣でフリット、そしてお肉は、藁で燻された鳩、中にフォアグラを詰めて、内臓のソースで。そして、デザートは、清美とブラッドオレンジのテリーヌと、いちごのデザートです。フロマージュブラン アマレット。ハートが可愛いです。

 

 

そして、梅雨のお料理

花ズッキーニ、食べたい。この時期になると、毎年、花ズッキーニがメニューにあるお店を探していて、どうもフリットばかり食べているなと思い、どこか、違うお店に行ってみたいと考えていたところ、シェフのSNSに花ズッキーニが登場!早速、予約を入れました。梅雨らしい雨の日、雨すら嬉しく、La Clairiere(ラ・クレリエール)へ向かいました。一番乗り。

 

ナプキンをとると現れるのが、シェフの想いです。涼しい日でも、暑い日でも、まず、シャンパーニュから。

 

 

アミューズは、大好きなあの美味しいバーガーに、この日はシャラン鴨のパテ・ド・カンパーニュも。そして、前菜へ。赤ピーマンの入った透明なガスパチョ・クラリフィエ。ソルティ・ドッグのイメージで、アクセントにバジルのいい香り。

 

そして、思わず、沈黙してしまった、とても美味しかったポテトのクレープと千葉からきたキス、ソースはヒュメ・ド・ポワソンにバニラやトリュフの入ったソース。クレープの上には、トリュフがたくさん。トリュフはオーストラリア産で、こんなにふんだんに使われていて、贅沢です。キスもふわっと柔らかく、クレープの甘みとソースのバニラがすごく合っていて、感激しました。

 

 

そして、鮎。頭や尾、ヒレの部分はカリッとお煎餅風に、内臓で作ったブーダンノワールは苦味はマイルドではありつつもやはりガツンと来ます。この苦味で、夏の訪れを感じるのですね。身の下には鮎ご飯。クレソンとクマ笹の葉の緑のソース(かすかな苦味)、泡はシェリーのソース。鮎は、宮城県成瀬川から来た鮎で、先日、シェフ自らが現地までわざわざ行って、使うことを決めたそうです。頭も尾も、何も残すところなく、完食!美味しかったです。

 

 

そして、念願の、花ズッキーニ。お花の中には、ホタテのムースそして、一緒にジロール茸。ソースはオマール。花ズッキーニの薄い花弁が綺麗にピンっと張っていて、中身が透けて見えているのを初めてみました。これまで、ほとんど、フリットしか食べた記憶がないので、こういうお料理に出会うと、新鮮で、旬の短いお野菜を一番美味しく食べることができるって、しあわせ!と思います。

 

 

そして、メインは、お魚が山口県から来たアマダイにアスパラソバージュとルッコラセルバチコ。お肉は鳥取のじろう鹿。STAUBの蓋を開けると、藁の香りと煙とお肉。「煮るように焼くから、ぷるぷるです」と言われたのですが、本当に、ぷるんぷるんしてます。「では、お料理してきます」とシェフが一度キッチンへ戻ります。

 

蓋をあけると、藁の香りとじろう鹿

 

そして、数分後、現れたお皿がこちら。

「わぁ、綺麗!」としか言葉が見つからない。お肉は綺麗な赤、そこにドイツのホワイトアスパラ、鹿のお肉の筋などが中に入っているラビオリ、そしてサラダ。ソースはフランボワーズにペッパー。お肉の上にのっているのはアーモンド。お肉は柔らかく、噛んでいるうちに溶けるような感じです。そこに、アーモンドの歯ごたえと香りが加わって、深い味になって、あぁ、フレンチ食べてる、という実感がするお料理です。そして、案外さりげなくお皿にのっているサラダ、ドレッシングもとても美味しかったです。

 

 

フレンチレストランで食事をするときの楽しみは、デザートにもあります。そして、この日のデザートです。まずひと皿目は、チェリーのデザート。チェリービールのエスプーマ、中にはアメリカンチェリーが入っています。日本のさくらんぼにはない大味さと色が魅力なアメリカンチェリーの、いいとこ取りで、とても洗練されたデザートです。アメリカンチェリーが果肉が多いのもいいですね。

 

チェリービールとアメリカンチェリーのデザート

 

そして、ため息がてしまう、日向夏のデザート。メレンゲも可愛らしい。スプーンを入れると、中には、ヴェルヴェンヌのゼリーに蜂蜜のアイス、パン・デピスのクルトンにポートワインのエキス。日向夏は、白皮もしっかりあります。白皮が厚いという特徴がある日向夏は、家で食べるときには、他の柑橘類と同じように剥くと白皮まで剥けてしまって食べないことがほとんどですが、勿体無いな、と思っていました。でも、外皮だけを剥いてこうやって食べると、白皮は素材として役割を果たしているんですね。

 

日向夏のデザート、イタリアンメレンゲ

 

毎回、旬を満喫するフレンチ。ワインはお料理に合わせて少しずつお願いしてみました。やはり、美味しいお料理には、美味しいワインも大切です。ワイン好きだったら、メニューにペアリングはなくても、そして、ボトルではちょっと、と思うなら、ソムリエに自分の好みや、次のお料理に合うワインがいい、など相談するといいです。食事が美味しくなるのは、お料理(ワインも)に雰囲気に会話です。一緒にテーブルにいる人たちとの会話に加えて、ソムリエやサービスのかたとの会話も、その時間を幸せにしてくれる大切な要素だと思います。

 

 

La Clairiere(ラ・クレリエール)

https://www.la-clairiere.tokyo/

 

 

text:Lulu

 

◆こだわり女子のモノコトWebマガジン「PeLuLu」より

 

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