CULTURE & LIFE
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鉄子があるなら建子があってもいんじゃない?
ビルも家もホテルも、いかにも特別な物語が潜んでいそうな建物が好きで、何年も前から自らを「建子(タテコ)」と称しているのですが、一向にその言葉が根付く気配はありません。
鉄道好きな女性を「鉄子(テツコ)」というのに習ってみたのですけれど。
ともあれ、建物への愛情が変わることはなく、時間を見つけては建物を巡る自主勉をおこなっています。
何度でも体験したい建物
先日、解説付きの一般公開に出かけたのは、御茶ノ水にあるフランス語学校「アテネ・フランセ」。
上野の国立西洋博物館で開催されていた「ル・コルビュジェ」展(すでに終了)に伴うイベントででした。
ル・コルビュジェには、前川國男、坂倉順三、吉阪隆正という3人の日本人の弟子がいます。
アテネ・フランセは、そのうちの1人・吉阪隆正が設計し、1962年に日本建築学会賞を受賞しています。
過去に何度か取材や撮影で見学したことはあるのですが、何度でも体験したいすばらしい建物。
学校法人が所有しているため普段は一般公開しておらず、このような一般公開は貴重な機会です。
今も色褪せないピンクと紫の建物
20年近く前に上京したばかりの頃、私はアテネ・フランセのすぐ目の前にある出版社の写真スタジオに通っていました。
そのためいっときは毎日のように、吉阪隆正がアンデスの夕日をイメージしたというピンクと紫色の建物の前を通り、毎回しみじみ見惚れていました。
その鮮やかな色が選ばれたのは、将来的にコンクリートの建物が増えていく東京の景色を見据えてのことというのもすてきな話し。
アテネ・フランセは、私が東京で一番好きな建物です。
内部も心躍る「Athénée Français」
「Athénée Français」のアルファベットがランダムに刻まれた外壁のデザイン。
教室、廊下、休憩室、図書室などに配された、天童木工製で吉阪隆正がデザインした家具。
丸みを帯びたドアの取っ手。
教室や休憩室の天井はアールが多様され、視線を向ける先々に驚きや感動が見つかります。
日頃は生徒も立ち入りできず、昔はギャラリーとして使用されてた塔屋にも上がらせてもらいました。
いつか必ず夕日を・・・
その日の夜に見た夢は、アンデスを染める夕日のようなピンク色。
いつか本物のアンデスの夕日も見てみたい……と、
一つの建物が広い世界に目を向けるきっかけになるのです。
text:甲斐みのり
甲斐みのりInstagram@minori_loule
◆こだわり女子のモノコトWebマガジン「PeLuLu」より
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