CULTURE & LIFE
今回はだいすきなイタリア ミラノの写真集を2冊ご紹介します。
一昨年、コロナが拡大する直前にイタリアのいくつかの都市を巡り、インスピレーションの旅をしました。
とても心地よくて、すきなもので溢れていて、それ以来イタリアへの愛はますます深まるばかり。
まずは、赤と黒のカバーが印象的なこちら。
1959年出版のMario Carrieriの『MILANO, ITALIA』
ネオリアリズムのもっとも重要な写真家として、
写真集や写真史に関する本の中でも紹介されることの多い写真家さん。
この写真集はウィリアム・クラインの超名作『New York』に大きな影響をうけて作られたそう。
ポスターをバックに颯爽と歩くご婦人たち。
ポスターを都市の風景の一つとして撮影するスタイルも、ウィリアム・クラインを彷彿とさせます。
ただただ…かっこいい…!
空気感まで伝わってくるような見事なシーン。
手前を歩く男性は朝食を運んでいるのかしら?
Marioさんはミラノの都会的な側面よりも、
荒涼な郊外に魅力され、時代の不穏な側面にフォーカスしたと話しています。
お次は、1965年出版のGiulia PirelliとCarlo Orsiが共同でつくったミラノの写真集。
こちらはMarioさんの写真集よりも、軽やかでコスモポリタンなミラノを堪能することができます。
くぅ〜! 見てください!このレイアウト、たまらない!
蚤の市かな、いますぐここにワープしたい。
イタリアに行ったとき、蚤の市でたくさんの宝物に出会ったのを思い出すな〜。
同じくイタリアの写真家、ジャコメッリを彷彿とさせますね。
余白が秀逸。
デパートのエスカレーター?
場面の切り取り方、構図がとにかくかっこいい。
表紙に使用されている地下鉄での1シーン。
この写真集ではマット紙とコート紙の2種類が効果的に使われていて、
名作といわれる多くの写真集に共通しているのは、写真のイメージだけでなく、紙やレイアウト、
カバーデザインなど、ブックデザインも綿密に(あるいは乱雑に)設計されているのがとても多いなあと感じます。
次にイタリアへ行ったときは、どこにいこうか、誰に会おうか、
わくわくしながら、また行ける日を心待ちにしていよう。
text:M!DOR!
コラージュアーティスト/グラフィックデザイナー。 古い紙ものを使用し、コラージュ作品を制作。現在は個展で作品を発表するほか、ロックバンドのツアーパンフレットやファッションブランドのカタログ、ファッションビルのウインドウディスプレイ、テキスタイルデザインやCDジャケットのアートワーク、そして本や雑誌の装丁等も多数手がけ、活動の幅を広げている。
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