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暑い夏こそ、朝起きてから夜寝るまで、汗対策が必要不可欠。生活の中の対処方法を、各分野の専門家が1日の流れに沿ってレクチャー。心地よく過ごすためにも、正しい汗ケアを心がけて。
本格的な夏になると、汗によるかゆみや湿疹などの“汗荒れ”トラブルも急増する。 汗荒れ状態にならないようかいた汗の対処法にも気をつけたい。
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教えてくれたのは…
銀座ケイスキンクリニック院長 医学博士 慶田朋子先生
皮膚の働きや美肌に役立つスキンケアなどのわかりやすい解説が人気で、テレビ、雑誌、WEBなど多方面で活躍中。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本レーザー医学会認定レーザー専門医。著書『女医が教える、やってはいけない美容法 33』(小学館)も人気。
What’s 汗荒れ?
大人の汗によるトラブルの多くが汗疹ではなく“汗荒れ”
「夏になるとひじやひざ、首の内側、ブラの下などがかゆくなったり、ブツブツと湿疹状態になる人が増えます。汗疹だと思う人もいますが、大人の場合ほとんどの人が“汗荒れ”です。汗疹は、汗腺が詰まって皮膚が炎症を起こしている状態で、汗腺の部分に白く透明な水泡や赤いブツブツ(汗疹)ができますが、かゆみは少ないことが多い。
また汗疹は子どもに多いのが特徴です。汗荒れは、汗が蒸発した後に残る塩分やアンモニアが皮膚を刺激して炎症を起こしている状態で、汗によるかぶれ(刺激性皮膚炎)のこと。バリア機能が壊れ、汗腺の部分だけでなくまわりにも炎症が広がり、ピリピリとした痛みやかゆみを感じます。子どもの頃に治っていたア トピー性皮膚炎が汗によって再燃する人も。
汗荒れを予防する方法を日常に取り入れて、炎症が起きないようにするのが最善です。もし汗荒れがひどくなってしまったら、普段のスキンケアでは治りませんので、皮膚科医に相談してください」
正しい汗ケアで“汗荒れ”を予防しよう
こんな人は“汗荒れ”注意報!
- 汗をかく機会が多い
- 汗をかいても常に濡れたまま
- 締めつける下着を愛用している
- ぴったり密着する服が好み
- 夏になると肌が荒れやすい
- 汗をかくと肌がかゆくなる
毎日のケアで汗荒れを防ぐ
汗をかいたままにしておくと、汗が蒸発して汗荒れの原因物質が皮膚に残るので、素早く処理することを心がけましょう。
STEP1 基本の汗ケアを覚えよう
①汗をかいたらすぐに拭き取る
かいた汗を放っておくと細菌によって分解され、ニオイのもとに。早めに拭き取る習慣を。洗い流せるときは水で洗い流すのも手。濡れたハンカチで押さえるように拭けば、肌へ刺激を与えずに気化熱で表面の温度も下げられます。
②下着は汗を蒸散しやすいものを着る
女性はブラやショーツなどの 締めつけ部分も汗荒れがひどくなりやすいので、下着にも気をつけたい。汗を吸い乾きやすい素材のものを身につけることが大切。綿100%などできるだけ肌負担の少ない素材を選んで(夏に着たい!涼しい素材&生地のウェア&グッズ|daily CARE FOR SWEATING③)。
③ゆったり締めつけない服を選ぶ
洋服などもあまり肌に密着しないほうがいい。風が通りやすい身頃がふわりとゆとりのあるシルエットのものが汗対策には◎。首元が大きく開いているなど、できるだけ余裕のある締めつけないデザインの服を着よう。
④汗をかく日は着替えを持ち歩く
汗を吸ってびっしょりと濡れた下着をつけ続けることも汗荒れの原因に。下着や夏のトップス類はそれほど荷物にならないので、着替えを持ち歩くという工夫も。一度濡れた下着は乾きにくいので、潔く着替えて心地よく過ごしましょう!
STEP2 肌バリアを高めるために保湿する
夏でも顔同様、身体の保湿もしっかりと
「汗をかいていると肌がうるおっていると勘違いしてしまう人もいますが、実は夏は紫外線や汗の刺激によって肌の角層が傷みやすく、乾燥している人がたくさんいます。まずは肌バリアを整える基礎スキンケアをしっかりとしてください。また、夏場は身体の保湿をしないという人もいますが、冷房や除湿などで角層の水分量が下がっているので、ボディにも保湿剤を塗ったほうがいいでしょう。保湿力の高いボディクリームで肌バリアを高めることも汗荒れの予防になります」
STEP3 汗荒れ時は肌の刺激を極力避けて
低刺激な保湿バームで最低限の保護を
「汗荒れが起きるということは、肌のバリア機能が弱っている状態。バリア機能を高めるお手入れを意識することも大切です。汗荒れのときはあまりいろいろな種類のコスメを使わず、低刺激な保湿剤で最低限の保湿ケアのみにすることも大事。顔用であれば擬似セラミドの保湿バームが一番肌への刺激が少ないでしょう。炎症を抑えるトラネキサム酸配合のものもよいです。もし、汗荒れがひどくなってしまったら、スキンケアに頼らず皮膚科医に相談しましょう」
Q. 汗疹対策はどうすればいい?
A. 物理的に涼しくするのが有効!
「汗疹は高温多湿な状態になると出やすくなるので、物理的に涼しくすることが効果的。自宅では冷房を使ったり、水シャワーを浴びるなど冷やす方法がたくさんありますが、外出時は、冷房の効いた場所に移動することも大事。冷えた缶の飲み物を買って両ワキや首を冷やすことも即効性があります。小さな保冷剤を持ち歩くのもいいですね」
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朝の洗濯で心もキレイに|daily CARE FOR AWEATING②
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photograph : Masahiro Tamura[FREAKS](model), Masashi Konagaya(item) styling : Mina Takaue hair&make-up : Takuma Suga model : Bayne Lisa edit&text : Misako Noguchi re-edit:Yuri Iwata[press lab]
(kiitos. vol.20より抜粋 ※現在は販売を終了している商品もございます)
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