暑い夏こそ、朝起きてから夜寝るまで、汗対策が必要不可欠。生活の中の対処方法を、各分野の専門家が1日の流れに沿ってレクチャー。心地よく過ごすためにも、正しい汗ケアを心がけて。

教えてくれたのは… 和洋女子大学准教授 水野一枝先生

寝室の暑さや寒さ、寝具や寝衣と睡眠に関する研究に30年従事。日本生理人類学、日本睡眠学会評議委員、日本衣服学会幹事。著書も多く、TVなどのメディア出演のほか、WEBや雑誌の監修など幅広く活躍中。

夏の快眠ポイント

①夏は敷き寝具が重要

「できるだけ通気性を確保し、保温性を下げることがポイント。また、上にかけるものは調整できる分、敷き布団の素材が重要に。肌に密着しない硬めの素材のほうが涼しく感じます」

②冷房を適切に使おう

「室温が29°Cを超えると寝苦しくなるので、無理をせず適切に冷房を使って。寝る前に快適な温度にしてから睡眠を。朝までかけ続けるのが苦手な人は睡眠開始から4時間程は冷房を」

③枕・寝具はふかふかNG

「身体に密着するほど暑さを感じてしまうので、ふかふかな布団や低反発枕は避けて。また、冷房が苦手な人は冷却枕を選択するという手も。冷房の温度を高めに設定し併用しましょう」

涼しい快眠寝具でよい朝を

寝汗をたくさんかく夏は、少しでも涼しく感じる寝具で寝苦しさを回避したい。専門家も納得の厳選夏寝具で快眠へ導こう。

Q. パジャマを着用したほうがいい？

A. 衛生面的にもパジャマは有効！

「パジャマは汗を吸い取ってくれるので、衛生面を考えても着用したほうが◎。また、気温が下がる朝方の寝冷え防止にもなります。夏は、汗をかいても肌にまとわりつきにくいサラッとした生地で、首まわり、袖口、裾などがゆったりしたデザインがいいでしょう」

 

Q. 夏におすすめのシーツは？

A. 麻素材が一番おすすめ！

「生地にハリがある麻素材は、熱を逃し、通気性、吸水性がよく、速乾性もあるので、汗をかいても肌にまとわりつかないのが特徴。洗濯にも強い丈夫な素材なので衛生的に使えるのもポイント。硬めの肌触りが気になる人は夏だけ麻素材にしてみるのも手です」

 

Q. 冷感・涼感表記は有効ですか？

A. 商品によるので実際に試して！

「触ったときにひんやりと感じる『冷感・涼感』には、“何度以下にならなければならない”などの詳しい品質基準は定められていません。ひんやりと感じる感覚がどれくらい続くかも素材やものによりますので、自分で直接触って心地よいと感じるものを選びましょう」

 

Q. 夏でも何かかけるべき？

A. YES!! タオルケットの用意を

「明け方気温が下がったときに体温調節ができる軽めのタオルケットなどがあるといいでしょう。夏はたくさん寝汗をかくので、パジャマ同様かけるものも、洗いやすい素材を。また、頭まわりにも汗をかくので、髪が濡れたときのためにタオルを敷くのもよいでしょう」

 

 

photograph : Masahiro Tamura［FREAKS］（model）　Masashi Konagaya（item） styling : Mina Takaue　hair&make-up : Takuma Suga　model : Bayne Lisa　edit&text : Misako Noguchi　re-edit:Yuri Iwata［press lab］
（kiitos. vol.20より抜粋 ※現在は販売を終了している商品もございます）

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