FUDGENA
今回のテーマは服ではなく、生活の中で使う「食器」のお話です。
少し自分の生活をさらけ出す話になりますが、優しい眼差しでお話を聞いていただけたらと思います。
大げさかもしれませんが、わたしにとって「器」とは、自分の食生活に彩りをつけてくれた魔法のアイテムのようなもの。
器に興味をもったきっかけは、そう。
自分のつくる料理が美味しくなくて、料理を諦めかけた時でした。
一人暮らしを始め、自炊を行う日々。
作るたび何故か自分の手料理は全く美味しいと感じず、日々困惑していました。
はじめは、わたしが作るレシピが間違っているのかな?とおもっていたのですが、何度もなんども挑戦しても、全く美味しいと感じないのです。
何を作っても結局美味しいと感じないので、自分自身が料理下手なのかな?と思っていました。
ですが、やはりこのままじゃ良くない、日常で少しでも美味しいご飯を食べたいとおもい、家族や親しい人物にアドバイスをもらうため、何度か食べてもらうと、お世辞抜きで毎回普通に美味しいよといってもらえるのです。
じゃあ、一体全体なんなのだろう?
そう感じながらも、初めて一緒に人と自身の手料理を食べたとき、嘘のように「美味しい」と感じる味覚がありました。
調理方法は普段通りなのにどうしてなのだろう。
なんども悩んだ結果辿り着いたのは、「一人で食べてる寂しさからくるものなのかな」でした。
急な一人暮らし、普段かならず自分が食事をする際、家族がいたkinoko家。
それが当たり前だったので、一人で食べるご飯が無意識に自分を追い詰めていたのかな〜とその時は感じていました。
少しずつ人と食事をしていけば、慣れてくるかなと思った矢先、コロナ禍が始まり、人と食事するわけにもいかず結局一人で食事をする日々が続きます。
思考錯誤しつつ、まあ、美味しいかな?と思えるようになった頃、仕事でとあるお店に行きました。
そこで、目に入ったのは純粋に素敵だなと思える可愛い器たち。
そういえば、食器も最初は気合い入れて買っていたけど結局なんだかしっくりこず、適当だったな。
と、その時思い出しました。
せっかく来たしということで、そのお店で器を購入。
一人で作る食事が少し美味しいと感じてから、初めて購入した器が「出西窯」のカップでした。
出西窯といえば1947年、5人の青年たちから始まった長く歴史のある器たち。
現在も島根県の出雲市の工房で職人たちが手作業で1つ1つ丹精を込めてつくられているその器は、郷土の原料を大切にし、職人の手仕事による「用の美」を色づかせています。
1つ1つは、大きな派手なデザインがあるわけではないけれど、日常的に使う中で使いやすさを重視されたデザインが、より素朴な中に美を印象付けるような心豊かに過ごせる道具とされています。
正直、その時は特に興味もなかったのですが、自宅に帰りそのカップを使って初めて飲んだカフェオレが普段以上に美味しかったのを覚えています。
そこから、次第に自分が使う最低限の器だけでも集めていこうかなとおもい
次にゲットしたのは、出西窯の汁物用のお皿。
鍋料理を作ることが増えたので、せっかくならとおもいお家へお出迎え。
いざ、その器で食べる、豚汁は格別で。
暖かさのある表面の色味と内部の柔らかい印象が食べ物を温かく見せてくれるのです。
その頃からやっと、一人で食べる自分の食事を心から美味しく食べることができるようになりました。
そこから、次にお米用のお皿や、食パンやお惣菜をいれる平皿など、
出西窯であつめるようになり、今ではほとんどの食事で使う自身の器は出西窯になりました。
あまり器は詳しくありませんが、今思えば器は食を彩る、いわば、自身を表現する「服」のような役割だと感じております。縁があって購入した出西窯についても、ただ彩るだけではなく、そのお皿がどういうものなのかについてしらべるようになりました。
服と同じで作られているバックホーンを知ることで、より一層日常的に使う器に愛おしさも感じています。
極端な話かもしれませんが、この器達のおかげで日々のシンプルな食事が心を潤す食事に変化してくれています。
9月末〜10月上旬にかけて初めて出西窯を買ったお店(Belluriaさん)が群馬県桐生にて出西窯展をおこなうそうなので、次の器を探しに行こうとおもいます!
kinoko
ショートカットと丸眼鏡が特徴のボーイッシュ系インフルエンサー。
古着屋のショップスタッフの経験やモデルとしての経験を活かし
現在はYouTubeなどでも活躍している。
Instagram @kinoooooooko3
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