FASHION

出典:アメカジスタイルでも上品で万能なリジットデニムパンツを相棒に【本日のFUDGE GIRL-3月24日】

連載『お洒落さんのためのファッション用語辞典』では、トラッドファッションから最新のファッションまで、FUDGEでおなじみのファッション用語についてわかりやすく解説します。第64回目は「リジッドデニム」について。そもそも「リジッドデニム」って何でしょう? そんな謎をひも解きます。この連載を読んでファッション用語の背景や起源を知れば、毎日のお洒落がより楽しくなること間違いなし!

 

【用語解説】まずは「リジッドデニム」を知ろう。

出典:ワードローブに欠かせないリジットデニム

「リジッドデニム」とは、主に防縮加工を施していない、未洗いの状態で出荷されたデニムのことをいいます。リジッドデニムの「リジッド」は「固い、硬直した」という意味をもち、製織工程で付けられたのりがそのまま残ったデニム生地の硬い風合いを表現して命名されたとされます。「ノンウォッシュデニム」や「生デニム」と表現されることもあるのを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

また、「リジッドデニム」は加工がされていないために、洗濯するとインディゴ染料が落ち、色移りを起こし、多くが縮んでしまいます。「リジッドデニム」のほとんどのフロントにボタンフライが採用されているのは、洗濯後に縮んで開閉が困難になるのを避けるためです。

 

【歴史】「リジッドデニム」に加工を施したのは日本が最初だった

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日本でジーンズが知られるようになったのは、第二次世界大戦後。米軍基地から不要なジーンズが放出されたことがきっかけのひとつとされています。放出されたのは、履きこまれてごわごわ感がなくなり、繰り返し洗濯されて色も落ちた、中古のジーンズがほとんどだったそう。そんなことから、日本では、ジーンズ=履きやすいものと認識されていました。ところがその後アメリカから新品のジーンズが輸入されるようになると、誰もがその硬さや色の濃さに驚くことになります。

そもそもアメリカでは、デニムといえば、ごわごわとした本来の硬い性質のまま繰り返し履いて、だんだんと体になじませるもの。洗濯をして縮ませることで自身の体のサイズに合わせていく衣類と認識されていました。けれども、デリケートな日本人には、当時、服をそんなふうに着ることじたいは斬新すぎたのでしょう。

そんなことから、日本では、「リジッドデニム」を加工して、日本人の肌感に合う風合いに‟作りかえる”メーカーがあらわれました。あらかじめ洗いをかけて、染料やのりを落とし、縮ませてサイズ感を安定させたデニムの誕生です。そう、つまり「加工デニム」の研究を始めたのは、日本のメーカーだったというわけです。

現在では、デニム本来の持ち味を楽しめる「リジッドデニム」も、ストレッチ加工や色落ち加工などをほどこした「加工デニム」のどちらも広く受け入れられ、共に人気がありますが、今の時代に至るまでには、日本人の繊細さと、日本のメーカーの優れた技術力が大きく貢献していたのですね。

 

【雑学】スクリーンで初めてデニムを履いたと言われるマリリン・モンローの履きこなし方を参考にしたい

1954年に公開された映画、『RIVER OF NO RETURN(邦題・帰らざる河)』で、マリリン・モンローは「リーバイス701XX」を履いていたとされています。映画を見てみると、マリリンが履いているのは明らかに「リジッドデニム」。深い紺色で、まだ色落ちが見られません。大きめなヒップや太ももにぴたりとフィットしていて、壮大な自然の景色のなか、さながらカーボーイのようでかっこよく映ります。そのフィット感は、マリリン本人の努力によるものだったらしいのが驚きです。ごわごわで扱いにくい「リジッドデニム」に無理に脚を入れ、そのまま何度も川に入っては、履いたまま日の光で乾かす。それを何度か繰り返し、ボディラインに沿う、自分にぴったりな1本に育てたのだとか。女性では、スクリーンの中ではじめてデニムを履いたとも言われるマリリン・モンロー。その履きこなし方も、パイオニアらしく、かっこいいですよね!

 

監修:朝日 真(あさひ しん)

文化服装学院専任教授、専門は西洋服飾史、ファッション文化論。早稲田大学文学部卒業後、文化服装学院服飾研究科にて学ぶ。『もっとも影響力を持つ50人ファッションデザイナー』共同監修。NHK『テレビでフランス語』テキスト「あなたの知らないファッション史」連載。文化出版局『SOEN』他ファッション誌へ寄稿多数。NHK「美の壺」他テレビ出演。

 

illustration_Sakai Maori
edit & text_Koba.A

 

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