CULTURE & LIFE
お仕事の合間や休日のリラックスタイムに欠かせないコーヒー。注目を集めるスペシャリティコーヒーは、その豊かな風味と物語性で、近年は自宅で豆を楽しむのはもちろん、専門店も増加しカフェカルチャーを彩る主役となっています。この記事では、FUDGE編集部がセレクトした、パッケージも美しく、味わいも格別なスペシャリティコーヒーと、それを取り入れたスタイリッシュな暮らしをご紹介します。あなたのコーヒータイムがもっと特別なものになりますように。
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- 1 スペシャリティコーヒーとは?知っておきたい基本とその魅力
- 2 スペシャリティコーヒーの選び方—あなたの好みに合った一杯を見つけるために
- 3 FUDGE編集部セレクト スペシャリティコーヒー10選
- 3.1 1. 猿田彦珈琲「猿田彦クラシック」
- 3.2 2. ブルーボトルコーヒー「ブライト ブレンド」
- 3.3 3.丸山珈琲「丸山珈琲のブレンド」
- 3.4 4.オニバスコーヒー「シティローストブレンド」
- 3.5 5.PHILOCOFFEA「カフェインレス デカフェ コーヒー」
- 3.6 6.GLITCH COFFEE「COLOMBIA PALESTINA FINCA SAN GABRIEL」
- 3.7 7.FUGLEN COFFEE ROASTERS「浅煎り」
- 3.8 8.神乃珈琲 「神煎-kami-iri-」
- 3.9 9.オーバービュー コーヒー「AFRICA」
- 3.10 10.小川珈琲「京都 小川珈琲 カオリ コーヒー」
- 4 スペシャリティコーヒーのある暮らし—おしゃれな楽しみ方
- 5 5. スペシャリティコーヒーを通じて広がる世界—カフェ巡りと体験
- 6 スペシャリティコーヒーを深く知って素敵なコーヒータイムを
スペシャリティコーヒーとは?知っておきたい基本とその魅力
どこかで耳にしたことはあるけれど、実は深く知らない「スペシャリティーコーヒー」。スペシャリティコーヒーが生まれた背景と一般的なコーヒーとの違いや特徴について詳しく解説していきます。
スペシャリティコーヒーが生まれた背景とストーリー

出典:photoAC
スペシャルティコーヒーは、1980年代に誕生したのがはじまり。SCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)が設立されたことで、コーヒーの評価基準が大きく変わり、それ以前の低品質で薄いコーヒーが主流だった時代から、品質向上と適正価格での取引を目指し、ワインの世界と同じく、味のキャラクターを重視する新たな文化が広がりました。日本では、2000年代にスペシャルティコーヒーが浸透。サードウェーブコーヒーブームが到来したのもこの時期です。専門店やハンドドリップの普及により、家庭でも本格的なコーヒーを楽しむ人が増えました。
また、スペシャルティコーヒーの重要な概念「From Seed To Cup」は、生産から一杯のコーヒーに至るまでのトレーサビリティとサステナビリティを重視するもの。この過程を知り、一杯のコーヒーへ遥か遠い生産地に思いを馳せながら味わえば、感謝の気持ちが湧いてくるはずです。
一般的なコーヒーとの違い—品質と味わいの特徴
スペシャリティコーヒーは、品質と風味にこだわったコーヒーという点が一般的なコーヒーと大きく違います。
スペシャリティコーヒーは、農園や生産者を開示して情報を追跡できるようにし、徹底した品質管理がなされた上で生産されます。 そのため、流通量が少なく価格が高めなのが特徴です。また、 国際的な評価基準である「SCAA(Specialty Coffee Association of America)」によって、カッピング(味覚審査)などによるスコアが80点以上のコーヒーがスペシャルティコーヒーと呼べるのです。
スペシャリティコーヒーのフレーバーは、フレーバーホイールと呼ばれる図で表現され、そのフレーバーはフルーツ、ナッツ、フローラルなど幅広く、それぞれ個性があります。
さらに、収穫から焙煎まで細部にこだわったスペシャリティコーヒーは、同じ豆でも焙煎士によって味わいが異なるほど、焙煎士が豆の個性を最大限に引き出すのも醍醐味。豆を焙煎し、挽いて淹れながら、香りや味わいまで、すべてを楽しむことができるのがスペシャリティーコーヒーなのです。
パリやロンドンのカフェカルチャーとスペシャリティコーヒーの関係
1700年代から1800年代、ヨーロッパのカフェ文化が栄えます。カフェは文学者や芸術家の集まりの場となり、一般の人々にも親しまれる交流の場としての地位を確立しました。近年では、パリでもスペシャリティコーヒーの焙煎所など専門店がオープンし、1970年代のアメリカ発のスペシャリティコーヒーはいまやヨーロッパでもカフェ文化の中心となっています。
サステナブルな側面—生産者と環境への配慮

出典:photoAC
また、環境に配慮した栽培方法で栽培されていることにも注目です。化学的に合成された農薬や化学肥料に頼らず栽培ができるシェードグロウンという栽培方法をご存じですか?木陰を利用して、日差しや風雨から作物を守ったり、土の温度や湿度をコントロールしたりする栽培方法です。このほかオーガニック栽培もあります。
生産者の生活向上につながる栽培方法は、スペシャリティコーヒーの経済的意義が大きく、スペシャリティコーヒーを選ぶことは消費者としてエシカルな選択にもなり得ます。
スペシャリティコーヒーの選び方—あなたの好みに合った一杯を見つけるために
たくさんの風味や産地があるスペシャリティーコーヒー。どのように好みを見つけたらいいのか悩みますよね。産地別の特徴や焙煎度合いによる風味の変化をご紹介します。
産地別の特徴と味わいの違い

エチオピアはコーヒーの原産地として知られ、野生種に近い品種が多く栽培されています。特に「イェルガェフ」産のコーヒーは、ジャスミンのような花の香りとブルーベリーのような果実味が特徴で、複雑でエレガントな味わいが楽しめます。
エチオピア:レモンなどの柑橘系の印象と紅茶を思わせる上品でエレガントな香り。精製方法によってはいちごやチョコレートのような味わいも楽しめる。

コロンビアのコーヒーは、バランスの取れた味わいが特徴で、キャラメルの王な甘みと適度な酸味、チョコレートのような風味が調和しています。特に「フアン・バルデス」のキャラクターで知られる高品質なアラビカ種が生産されています。
コロンビア:安定した品質と豊かな風味で、バランスのとれた味わいが特徴。その理由は、小規模農家が多いことにある。丁寧な手摘み収穫と湿式処理により、クリーンでバランスの取れた味わいを生み出している。

グアテマラのコーヒーは、火山性土壌で育つため、ミネラル豊富で深みのある味わいが特徴です。「アンティグア」地域のコーヒーはとくに有名で、ダークチョコレートのような風味とスパイシーなニュアンス、クリーミーな質感が楽しめます。
グアテマラ:火山灰土壌が育む、ミネラル豊富で奥深い風味。

ケニアのコーヒーは鮮烈な酸味と豊な果実味が特徴で、特に「SL28」などの品種が有名です。ブラックカラント(クロスグリ)のような独特の風味とトマトのようなアッサム感があり、クリーンで明るい印象のコーヒーです。
ケニア:カシスやクランベリー、ローズヒップのような明るい酸味。ホットももちろんですが、夏にはアイスでもおすすめ。

ブラジルは、世界最大のコーヒー生産国で、その生産量は世界の3分の1を占めます。「サントス」や「セラード」地域のコーヒーは、ナッツのような風味とまろやかな甘み、低い酸味が特徴で、ブレンドのベースとしてもよく使われています。
ブラジル:世界最大の産地。力強いコクと深い味わいが魅力でナッツのような風味、チョコレートを思わせる甘み、穏やかな酸味を楽しめる。
焙煎度合いによる風味の変化
コーヒーの持つ本来の味わいを最大限に引き出してくれる焙煎。焙煎は、火力やガスの調整だけでなく、気温や湿度などの環境にも左右される繊細な作業です。さらに、その焙煎には火を入れる具合の差で、浅煎り、中煎り、深煎りと大きく3つに分けることができます。それぞれの段階によって味わいや風味が変化するため、特徴をを知っておくと、今後のコーヒー選びがより楽しくなるはず!
1.深煎り(ダークロースト)
深煎りは苦味とコクが強調される、伝統的な好みに合う焙煎。最も深い順番にイタリアンロースト、フレンチロースト、フルシティロースト、シティローストと4つの段階があります。ブラックもおすすめですがミルクや砂糖を入れて飲む楽しみ方も是非。
2.中煎り(ミディアムロースト)
浅煎りと深煎りの中間の焙煎度合いの中煎りは、バランスの良さと適度な甘みで、万人受けする焙煎度合い。一般的なレギュラーコーヒーなどでもよく知られていて、段階は2つあり、深い順にハイロースト、ミディアムロースト。スペシャルティコーヒーを扱うお店でも多く見られるのは中煎りです。
3.浅煎り(ライトロースト)
浅煎りは、スペシャルティコーヒーの領域において最も多い焙煎度合いです。酸味と果実味を楽しむ、スペシャリティコーヒーの個性が最も引き立つ焙煎で、深い順にシナモンロースト、ライトローストの2つの段階に分かれます。実はコーヒーに含まれるカフェインやポリフェノールなどのクロロゲン酸は、熱に弱いため浅煎りの方が多く含まれてるのも特徴です。
◎シングルオリジンとブレンドの魅力
– シングルオリジン:単一産地の個性を楽しむ醍醐味
– ブレンド:複数の豆を組み合わせることで生まれる調和と複雑さ
ブレンドの配合比率によって味や香りを調整することができます。 シングルオリジンは、その産地特有の風味や酸味、苦味を楽しめるのが魅力です。 一方、ブレンドコーヒーは、複数の豆をブレンドすることで、バランスのとれたコーヒーを作ることができます。
朝はシャキッとした酸味の強いシングルオリジンを、プレゼントには、バランスがとれたブレンドを選ぶなど用途に合わせて選んでみるのもおすすめです。
FUDGE編集部セレクト スペシャリティコーヒー10選
FUDGE編集部がおすすめするスペシャリティーコーヒーをご紹介。味わいはもちろん、パッケージも素敵なFUDGEらしいセレクトでピックアップしました。
1. 猿田彦珈琲「猿田彦クラシック」

出典:Amazon
– 特徴:心地良いコクと甘みの深煎りブレンド、チョコレートのような余韻
– パッケージ:猿田彦珈琲のシグネチャーカラーである猿田彦ブルーを基調としたレトロなデザイン
– 価格:1,290円(150g)
2. ブルーボトルコーヒー「ブライト ブレンド」

出典:Amazon
– 特徴:フルーティーで爽やかな酸味のライトロースト
– パッケージ:「Authentic&Cute」というコンセプトに沿ったシンプルで洗練されたデザイン
– 価格::1,713円(200g)
3.丸山珈琲「丸山珈琲のブレンド」

出典:Amazon
– 特徴:創業当時から愛され続ける定番品。 ダークチョコレートのような風味。味わい深いコク。
– パッケージ:軽井沢本店のイメージに合わせて白樺の木をシンプルにデザイン
– 価格:2,450円(200g)
4.オニバスコーヒー「シティローストブレンド」

出典:Amazon
– 特徴:ブラジルとホンジュラスコーヒーの甘さにルワンダコーヒーの優しく芳醇な香りをブレンド
– パッケージ:ONIBUS COFFEEが大切にしている「多様性」と「融合」を表現。
– 価格:3,980円(500g)
5.PHILOCOFFEA「カフェインレス デカフェ コーヒー」

出典:Amazon
– 特徴:カフェインレスのコーヒーということに気付かないほどの美味しさ
– パッケージ:数字が目印。モノトーンのレトロなパッケージ
– 価格:1,134円(100g)
6.GLITCH COFFEE「COLOMBIA PALESTINA FINCA SAN GABRIEL」
– 特徴:左/シナモンを思わせる芳醇な香りが感じられる味わい
– パッケージ:ギフトにもぴったりなキャニスター仕様
– 価格:左/3,500円(150g)
7.FUGLEN COFFEE ROASTERS「浅煎り」
– 特徴:ジューシーで果実味がしっかりと感じられるノルディックロースト
– パッケージ:ノルウェー生まれならではのノルディックなデザイン
– 価格:2,180円~(200g)
8.神乃珈琲 「神煎-kami-iri-」

出典:Amazon
– 特徴:甘味、酸味、苦味のバランスがよく、キューバの持つローストナッツのような風味の中浅煎
– パッケージ:富士山が目を引く和モダンなデザイン
– 価格:1,080円(150g)
9.オーバービュー コーヒー「AFRICA」
– 特徴:左上/ 華やかな香りとオレンジなどの柑橘感、紅茶のような口当たりが特徴
– パッケージ:フレーバーごとに異なるカラー
– 価格:左上/980円(100g)
10.小川珈琲「京都 小川珈琲 カオリ コーヒー」

出典:Amazon
– 特徴:華やいだ香りとやさしい甘さ
– パッケージ:素朴で優しいパッケージ
– 価格:746円(250g)
スペシャリティコーヒーのある暮らし—おしゃれな楽しみ方
自宅でコーヒーのおいしさをとことん堪能してみたい。コーヒーに合わせたスイーツとペアリングのアイデアや、自宅で楽しむカフェ気分—おすすめのコーヒーグッズをご紹介します。
コーヒーに合わせたスイーツとペアリングのアイデア
◎エチオピア産のコーヒー×レモンタルト・ベリーのケーキ
華やかでフローラルな風味を感じられるエチオピア産のコーヒーは、レモンやベリーの酸味がコーヒーの香りを引き立ててくれるレモンタルトやベリー系のケーキをチョイスするのがおすすめ。
◎グアテマラ産のコーヒー×プレーンスコーン・ショートブレッド
深みのあるチョコレート風味が特徴のグアテマラ産のコーヒーは、素朴な味わいがチョコレート風味を引き立ててくれるプレーンなスコーンや、バターがたっぷり入ったショートブレッドをどうぞ。
◎ケニア産のコーヒー×チーズケーキ・フルーツパイ
果実味が特徴のケニア産のコーヒーは、果実味がのあるフルーツパイと相性抜群。チーズケーキは濃厚な味わいが酸味をマイルドにしてくれます。
◎ブラジル産コーヒー×チョコレートブラウニー・ナッツクッキー
ナッティでマイルドな酸味のあるブラジル産のコーヒーは、ナッツチョコレート味のスイーツにマッチ。深煎りで、フレンチプレスにしたり、コールドブリューにすると、力強いコクと苦味を堪能できます。
自宅で楽しむカフェ気分—おすすめのコーヒーグッズ
インテリアに溶け込むデザインでコーヒーを淹れるひと時が楽しみになるおすすめのコーヒーグッズをご紹介。
◎KONO式名門コーヒードリッパーセット
– 特徴:円錐型の「名門フィルター」を使用し、専用の円錐ペーパーでネルドリップに匹敵するおいしいコーヒーを淹れることができる。
– 価格:7,920円
<使い方>
1. ケトルでお湯を沸かす。
2. ドリッパーにペーパーをセットし、湯通し。
3. 湯通しをしてサーバーにたまったお湯は捨てる。
4. コーヒー粉を入れ、ドリッパーを軽く揺すって平らにする。
5. 中心に500円玉サイズにお湯をゆっくり落とす。
6. 蒸らさず、中心から回しながらお湯をそそぐ。3分位で淹れ終わるように!
7. 定量に達したら、ドリッパーにお湯が残っていてもさっとサーバーから下げて、完成!
5. スペシャリティコーヒーを通じて広がる世界—カフェ巡りと体験
スペシャリティコーヒーをいただけるカフェをご紹介。バリスタが淹れる極上のコーヒーを味わい尽くして。
1. ブルーボトルコーヒー(清澄白河)
– 特徴:日本のスペシャリティコーヒーシーンを牽引する人気店
– おすすめメニュー:シングルオリジンのハンドドリップ
– インテリア:元は倉庫だった建物をリノベした清澄白河フラッグシップカフェは、高い天井に広々とした空間
2. PADDLERS COFFEE(幡ヶ谷)
– 特徴:サードウェーブコーヒーの本丸STUMPTOWN COFFEE ROASTERSの豆を取り扱っている
– おすすめメニュー:TODAY’S COFFEE(¥500)。抽出方法はフレンチプレス
– インテリア:レコードなどヴィンテージライクなアメリカ雑貨が並ぶ
3.堀口珈琲(二子玉川)
– 特徴: 番号で分けられたブレンドコーヒーが有名。ニューオープンした玉川高島屋S・C店は「テイスティング」を楽しめる。
– おすすめメニュー:テイスティングセット(¥600)は2種類のコーヒーで構成。
– インテリア:木のぬくもりを感じる落ち着いた空間
スペシャリティコーヒーを深く知って素敵なコーヒータイムを
スペシャリティーコーヒーの歴史や産地による違いを知れば、よりコーヒーをおいしく味わえるようになるはず!より素敵なカフェタイムを楽しんでみてください。
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