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バスク料理を堪能できるビストロ《Bistro Babylon (ビストロ バビロン)》、メニューの数も多くて、毎日でも通いたくなる美味しいお店に出会えました。
午後から福岡に入り、用事をすませてからの夜ごはん。用事が終わるのは21時をまわりそう。その時間から、入れそうなお店を探していて、福岡の友人に尋ねてみると、「食べたいものは?」とお返事が。「美味しいワインを飲める、フレンチがいい、美味しいものをアラカルトで食べることができるお店」と返信をしたら、「ここはどう?」と教えてもらったのが、「Bistro Babylon(ビストロ バビロン)」。
バスク料理のビストロ。バスクは、スペインとフランスにまたがる地域で、独自の言葉をもち、独特の文化を育んできた土地、そして、何年か前からfoodieたちが注目していた美食の地として、最近はよく耳にする地名です。地図で見れば、海あり、山あり、ということは、福岡に似ているのでは?確かに、福岡は美味しいものがたくさんあって、しかも素朴で家庭的な雰囲気のお店も多く、美食の街に違いないです。(バスクに似てる!)
用事を終えてタクシーで
福岡市はコンパクトシティ、タクシーて2,000円も乗れば、だいたい行きたいところへ行けるような距離感です。お店があるのは、福岡市営地下鉄空港線の室見駅を出てすぐのところで、天神から行くのなら地下鉄が便利なのですが、この日は博多港の方にいたので、タクシーで向かいました。21時30分の予約、ラストオーダーは22時、タクシーの中で、ハラハラしながら向かうこと15分くらい。久しぶりに乗った福岡のタクシーは、なんだかとてもフレンドリーな感じで、運転手さんが積極的にお客さんとコミュニケーションを取ろうとしているようでした。そして、今回利用したタクシーほぼ100%が交通系電子マネーでの支払いができました。これ、かなり大きな進化です。そして、何よりも、まず驚いたのは、福岡空港が見事に綺麗に変身していること。地下鉄を出て、すぐに出発ロビーに通じるエスカレータがあり、預ける荷物がなければ、そのまま保安検査場へ進めるので、かなり時間の短縮になるはず。福岡は、ますます進化してます。
赤い外観の可愛らしいビストロ バビロンは、バスク地方の旗が目印、入り口で、すでに、「居心地がいい」雰囲気を感じます。扉をあけて、名前を告げて、席に案内されると、これからデザートというお客さんが数組いました。ドリンクリストをみて、「スパークリングはありますか?」と伺うと、「Txakoli(チャコリ)」を勧めていただき、そちらをオーダーしました。
こちらがTxakoli。しっかり冷えている感じ、伝わりますか? 超微発泡で、爽やかな酸味があって、大好きなタイプのワインです。軽く思えるけど、案外アルコール度数もあるので、気をつけないと、飲みすぎるの間違いなしです。
オーダータイム
メニューの品数が多くて、お料理を選ぶのが大変!そんなにたくさん食べられない、でも、色々食べたい、どうしよう。時間とお腹と欲望と、三者のせめぎ合いの結果、選んだのは、豚レバーの田舎風パテと砂肝コンフィのペリゴール風サラダ。魚介、”キントア豚”という豚肉の生ハム、ソーセージとフレンチフライ(この日は売り切れ)、美味しそうなお料理が並んでいて、今度はもう少し大人数で来なくてはいけないな、と心に留めました。
”キントア豚”は、バスク豚といわれる豚で、30年ほど前に絶滅の危機を迎えたところを、メニューにあった「ピエール・オテイザ」氏を中心としたグループが飼育に尽力し復活させた品種です。食事のあと、シェフが(ご主人)、「この豚肉を食べて、絶対に欲しいと思って、お店で使うことにした(そこにいたるまでも大変だったんです)」という豚肉で、ビストロ バビロンにはピエール・オテイザ氏 純血100%のキントア豚で作られた生ハムやサラミがメニューにあります。次回は、しっかりいただきたいと思います。
まずは、お通し。豚肉のリエットとバゲット。リエットは、プチ、プチとした食感があり、カリッとしたバゲットにのせていただくと香ばしさも加わって、とても美味しいです。
つづいて、田舎風パテです。メニューにもあったのですが、ビストロの定番。やはり、これは絶対に食べたくなってしまうひと皿です。光の加減で赤く写っているのですが、とても綺麗な色のパテでした。実は、夜も遅かったので、食べきれなかったらどうしよう?と、少し少なめにとお願いしていたのですが、そんな心配は無用でした。ここでは、ワインはバルベーラを合わせました。
つづいて、サラダ。メニューにあった「セロリラブ(celeri-rave)」がのっています。時計の2時の方向にある白い物体、これがセロリラブ。見た感じは、蕪みたいですが、噛んでいると、確かにほのかに、セロリの風味がしてきます(味の方がセロリを感じました)。砂肝のコンフィが、ふわふわした感じで、柔らかくてとても美味しい。これも、外したくないメニューです。ワインは、ソーヴィニオン・ブランを合わせました。
シェフと奥様
この時点で、11時を周りそうな時間で、他のお客さんはみなさん帰ってしまいました。わたしはというと、もう少し、食べたい、飲みたいと思いつつ、食後酒にFino(シェリー)をお願いしました。気候もいいし、本当に気持ちのいい夜で、1日の終わりをこんな気持ちで迎えられるなんて、幸せだな、って、ついついのんびり。片付けがあるだろう原井シェフと奥様、手を止めて少し話をしてくださいました。東京のお友達と食事をしたら、お友達は終電を気にしていて、福岡だとタクシーで帰っても大したことないけどね、って。本当にそうですね。東京は、終電逃したら、7-8,000円は覚悟しなくてはならないし。福岡は住みやすいし、美味しいものがあって、本当にいいところ、ということでみんな意見が一致しました。
豊かな食材を使った素朴な料理というイメージのあるバスク料理、ビストロ バビロンでは、赤いテーブルクロスやバスク名物唐辛子がぶら下がった海外のビストロにいるような素敵な雰囲気の中で、身体も心も喜ぶ食事を楽しむことができました。おふたりの雰囲気に和んでしまって、初めて伺ったとは思えなかったです。美味しかったです!ごちそうさまでした!
Bistro Babylon(ビストロ バビロン)
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