CULTURE & LIFE
全国各地の「可愛いお土産」を紹介し、大人気の連載【旅するデザイナーがおすすめするお土産たち!】。他ではなかなか見つからない通なセレクトは、デザイナーrumiさんが全国各地を実際に旅をして、その地域に根付く文化や作り手の背景まで掬い上げているからこそ。お土産への愛着が詰まったレポートとともに、地域別に注目度の高かったお土産をご紹介します!
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【三重県】これホワイトデーに欲しい!三重県伊勢志摩の、真珠が可愛すぎるラングドシャー
三重県の伊勢志摩といえば真珠の産地としてよく知られていますが、その真珠の中でも形、ツヤなど、厳格な基準を満たしたホワイト系の真珠を「花珠真珠」と呼んでいます。真珠の中でも希少な輝きを持つ特別な真珠にのみ与えられる称号です。その名前をもとに作られたのがこの「華珠 HANADAMA」という名前のスイーツ。こ、これは美しい!
ひとつひとつ大切に包装されていて、思ったよりも大きい!ホワイトデーにこんな素敵なスイーツをいただけたら嬉しいじゃないですか!もちろん友チョコのお返しにもぴったり。
手に取ってみると、やっぱり思ったよりも大きい!そのまま食べても、貝殻を外してそれぞれを味わっても、お好みでジャムやハチミツを添えても、ラングドシャーでクリームをすくって食べてもOK。サクッと軽い食感のラングドシャーと、ボーロの真珠、クリームの口どけ、どれも特別な気分で味わうことができます。「華珠 HANADAMA」は三重を代表する新しいスイーツを創りたいという想いから生まれていることもあり、その材料もこだわりの三重の食材が集められています。三重県産のあやひかりという小麦粉、岩戸の塩、バター、卵、牛乳のほか、なんと伊勢志摩のアコヤ真珠の本真珠粉も使われているのだそう。なんだかお腹の中までキレイになりそう!心を込めてひとつひとつ手作りされている「華珠 HANADAMA」。これまでにない「はじめて」を味わえるお菓子です。
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【岐阜県】鮎の大逆襲スイーツ!? 岐阜県玉井屋本舗の焼き菓子「下克上鮎」
年を重ねると小さい頃は興味がなかったことになぜか興味がわいてきたりします。例えば、歌舞伎、能、相撲、神社やお寺など。日本の文化や習わしに触れたくなります。少し前のことになりますが岐阜に行くことがあり、そういえば「鵜飼い」ってなんなのだろうと気になり、背景を調べてみることにしました。鵜飼いとは、鵜(ウ)を使って鮎などを獲る、漁法のひとつ。現在では漁業というより、観光業(ショー)として行われている場合が多いようなのですが、鵜の首には紐がしめつけてあり、鮎を飲み込まないように調整し、オエッて吐き出させるとのこと。考えれば考えるほど不思議な文化であることに興味が湧き、 岐阜県の長良川に行ってみました。
鵜飼いの歴史は深く、約1300年も前から始まります。長良川で獲れた鮎は皇室だけでなく明治神宮や橿原神宮などにも奉納されているとのこと。長良川の鵜匠の正式な職名は「宮内庁式部職鵜匠」なのです。鵜匠の伝統の装束はとても古風で独特。なんだか絵本で見た浦島太郎のような様子です。乗っている舟もかがり火もプリミティブ! なんだか急に違う時代に来てしまったかのよう。かがり火と火の粉が幻想的で美しく、とても静かに漁は行われます。厳粛な空気とともに舟はゆっくりと川上からやってきます。
そんな長良川に来たらぜひお土産に買って帰って欲しいのが、明治創業の老舗和菓子屋・玉井屋本舗の「下克上鮎」。長年、鵜に呑み込まれ続けてきた鮎が一念発起し、「鵜が鮎を呑み込む」のではなく逆に「鮎が鵜を呑み込む」、「下剋上」を図ったユーモラスな焼き菓子です。
鮎は和三盆糖味。鵜は抹茶味、黒糖味の2種類。こ、これは食べられない!鵜も鮎もかわいくてどう食べようか躊躇します。しかも鮎の熱い想いを知ってしまったからには鵜から食べるべきか、、などしばらく双方の表情を伺ってしまします。そっと鵜の頭をかじってみると、、か、硬い。食べられまいと耐えているかのような歯ごたえ!ただのクッキーではなく、噛むほど風味や甘味が広がる米粉クッキーのようにも感じます。箱の裏を見ると、小麦粉だけでなく、和三盆糖、寒梅粉、片栗粉、餅粉、米粉、山芋の文字が!様々な材料の配合にこだわりを感じます。一つ一つ手作りされているので顔の表情がみんな違うところにも愛らしさを感じます。一度もらったら忘れられないお土産になること間違いなしです。
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【愛知県】レトロかわいい喫茶店代表!名古屋「老舗洋菓子・純喫茶ボンボン」のお菓子なお土産
1949年(昭和24年)創業、名古屋市東区にレトロかわいい喫茶店があると聞き、やってきました。その名も「老舗洋菓子・純喫茶ボンボン」。その出で立ちも可愛いと聞き、ワクワクして伺ってみると、、まさかの工事中。旅にはトラブルはつきもの。行ってみたら臨時休業、改装中、こんなことはよくあります。みなさんにレトロでかわいい外観をお届けできなくて残念ですが、中はしっかり営業中。(ホッ)
開店当時から「いいものをお値打ちで」という思いを込めて、素材にこだわったケーキをひとつひとつ丁寧に作り続けているボンボン。ここでしか味わうことができない逸品ばかりです。ショーケースの中も昭和レトロ感漂うケーキたちがズラリ。これは全部食べてみたい可愛さ、、!もちろん店内で食事もできます。
ゆっくり滞在したかったのですが、帰りの時間が迫っていたので泣く泣くお土産探し。すると、むむむ!なものを発見。なんですか!このかわいすぎる文房具たち!全部ください!と、言いたいところをグッとこらえて、、。懐かしいお菓子たちと、人気のケーキのレターセットをお土産に購入。しかし、ここまでしっかりステーショナリーグッズを展開している喫茶店はあまり出会ったことがありません!純喫茶ファン&お客様心をしっかりわかっています!
ボンボンの一番人気のプチガトー「マロン」と、「プリン」と、ボンボンのロゴのレターセット。もったいなくて使えません。バウムクーヘンは、普段よく見かけるバウムクーヘンよりも茶色いのです。おそらく何かが入っているわけではなく、1回1回の巻きが薄いから焼き目の茶色が目立っているのでしょうか。まわりにはシャリっとする厚めの白いお砂糖が特別感を演出。ほんのり洋酒が香り、昔懐かしいけどどこか高級な感じがするバウムクーヘンです。マドレーヌはバターがしっかり効いていて、こちらもまた昔懐かしい味わいです。薄いグラシン紙のようなカップのマドレーヌは、子供の頃を思い出させます。アーモンドとくるみの食感がサプライズで、ふわっと幸せな気持ちになれます。なんて子供心をくすぐる喫茶店なのでしょう。家の近くにぜひ存在していただきたい喫茶店。年末年始、みんなで集まる際にお土産に最高なお菓子たちでした。スタッフの皆さんも元気でとても親切。お土産に悩んでいる時も気さくに声をかけてくれました。来年もぜひまた伺いたいです。
※店内は撮影許可をいただいております。
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【静岡県】昭和レトロなセンスが光る!伊東の「ホール・イン」
「伊東にゆくならハトヤ♪デンワは4126(ヨイフロ)♪」小さい頃から地元静岡でよく見ていたテレビCMの音楽。すっかり伊豆の伊東と言えばハトヤホテルというイメージが定着し、どこか身近に感じていました。そして月日は過ぎ、令和のこの時代。改めてこのハトヤホテルが注目されています。キーワードは「昭和レトロ」。
実際に行ってみると、昭和を通り越して近未来感。これはすごい。ミッドセンチュリーモダンな空気!配色も大胆なラインも、そして特徴のあるも窓もかっこいいです。
そんな伊東でおすすめの昭和レトロなお土産がこちら。昭和12創業の老舗梅家さんの「ホール・イン」。伊東は海と温泉の街と言われていますが、実はゴルフ場がとても多い街でもあります。箱を開けるとふわりと甘くやさしい香りが。何よりも気になるのがこの包み紙。薄く透き通ったパリパリとした紙に、薄いアルミホイル!ご家庭のアルミホイルより薄いんです!しかも、遠足のときのお母さんのおむすびのように、サッと簡単に包んであるだけなのです。こんな繊細で商品に優しいパッケージ、見た事がありません!キラキラとシルバーが光り、蓋を開けると感動の美しさが待っています。
「ホール・イン」は、見た目もネーミングもそのまま、ゴルフボール!?かと思いきや、出てきたのはウミガメの卵のような真っ白で、つるんとまんまるなお菓子。仕上げに薄くかけられたホワイトチョコレートがとっても繊細で、美人さんです。「ホール・イン」の餡は、白餡に温泉で茹でた卵の黄身を使用した黄身餡で作られています。とてもなめらかしっとりで幸せいっぱいな味わいです。パッケージデザイナーのセンスが光る伊東の銘菓「ホール・イン」。甘さも上品で、ついついもう一つと、いくつでも食べたくなる昔懐かしい美味しさ。洋菓子と和菓子がコラボしたようなお菓子です。お茶にもコーヒーにも合いますよ。
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