CULTURE & LIFE

今年の6月頃から日本からの友人やカリグラフィーの生徒さんが沢山パリにいらっしゃるようになりました。

お店のお客さんにも良く聞かれるのが、パリのおすすめの美術館、パン屋さん、カフェ、レストランなどです。大好きな場所はいっぱいあるけれど、今回は私が実際に友人をお連れする場所をご紹介します。

まず、4年間の長い改装期間を終えて2年前にオープンしたカルナヴァレ美術館。日本からの友人をお連れするとみんなお気に入りの場所になるようです。
年代を追ってパリの歴史が学べる美術館、内装の手描きの装飾が本当に素晴らしい。館内は結構広く、見どころ満載ですが、無料で入れるってすごいです。
鑑賞したあとは中庭でワインなど飲みながら、パリの歴史の余韻に浸ってください。

カルナヴァレ美術館
23 rue de Sévigné75003 Paris

 

こちらも長い工事が終わったあと、2年前にオープンしたHotel de la Marine(オテル ドゥ ラ マリーヌ)。
王室の宝飾庫だったというこの場所はやはり豪華絢爛で、規模の小さなヴェルサイユ宮殿という感じ。バルコニーからのコンコルド広場が見渡せて眺めも最高な場所です。
メロディ・グラフィックの羽ペンや紙類などが古い家具や調度品と一緒に展示してあります。

オテル ドゥ ラ マリーヌ
2place de Concolde 75008 Paris

 

ジャックマール・アンドレ美術館(Musée Jacquesmart-André)は足を踏み入れた瞬間からうっとりするような邸宅美術館。
重要なルネッサンス時代のイタリア絵画が多数展示されています。舞踏会が行なわれた音楽室や冬の温室、当時の生活が垣間見れるお部屋も見どころです。いつも優雅な気分に浸れる大好きな場所。

ジャックマール・アンドレ美術館
158 boulevard Haussmann 75008 Paris

 

ギュスターヴ・モローが実際に住んでいたこちらも邸宅美術館。部屋の中心の螺旋階段が美しく、またそれに負けないくらい壁一面に飾られた存在感のある絵画たち。
神話を題材にしているモローの絵とこの空間が独特の雰囲気を醸し出しているので、好き嫌いが分かれる美術館でしょうか。数えきれない量の習作のデッサンがカーテンの奥にうまく収納されていて、額に入ったデッサンを一枚ずつ見ることができます。
こちらは大きな美術館とは違い人が少なく静かなので、ゆっくり鑑賞したい人におすすめです。

ギュスターヴ・モロー美術館
14 rue Catherine de la Rochefoucauld 75009 Paris

 

お次はマルモッタン美術館。マルモッタン美術館は世界最大級のモネの作品のコレクションを収蔵しており、 「印象・日の出」が有名ですね。これだけを見に行くだけでも価値があると思いますが、カリグラフィーを学ばれている方にはイルミネーション(写本装飾)のお部屋があるので、おすすめです。

マルモッタン美術館
2 rue Louis Boilly 75016 Paris

 

私のカリグラフィーの生徒さんには、こちらのMusée des Archives Nationales(国立公文庫館博物館)をおすすめしています。
私がパリに来てカリグラフィーを発見した場所で、思い入れのある場所です。古い書類が保管されていて、フランス書体を含め色んな書体が興味深く、見ていて楽しい。
私はこの建物からインスピレーションを得たものをデッサンして、作品にしています。

Musée des Archives Nationales(国立公文庫館博物館)
60 rue des Francs Bourgeois 75003 Paris

 

食のご紹介も少し。こちらはパン屋さんで、私がパリで一番美味しいと公言している「Du Pain et des Idées(デュ・パン・エ・デジデ)」。
コーヒーを頼んでテラスでパンと一緒にいただけます。美味しいおやつを食べてみんな大満足。

デュ・パン・エ・デジデ
34 rue Yves Trudic 75010 Paris

 

Caféのご紹介も。「Artesano」はコーヒーのバリスタで写真家でもあるオーナーがいるカフェ。ここで出会う人たちが、私にわざわざ「パリで一番美味しいカフェだよ」と話しかけてくるんです。
壁にはブレンドしてあるコーヒー豆が展示してあります。美味しいコーヒーを飲みながら、テラスで友達といつも長居してしまうカフェ。
アンティークのお店が揃うこのサン・ポール通りは最近どんどん新しいお店が増えて発展してきています。日本人経営の小さなお店もちらほら、お店巡りも楽しんでください。

アルテザーノ
3rue Saint Paul 75004 Paris

 

こちらは日本の方もよくご存知なのではないでしょうか。カフェが併設されている化粧品のお店Buly(ビュリー)。19世紀に大成功を収めたカフェ・トルトーニを蘇らせたカウンターでは、当時カフェに通った著名人のジョルジュ・サンドやマネの名前が店内の壁に刻まれています。
カフェのカウンターでは、それぞれ違う可愛いカップが出てきて、それを眺めながらお喋りするのが楽しいひとときです。店員さんは白と紺の制服で、ブロンドの髪をくるりと夜会巻きに結っていてこの場所にぴったりの雰囲気。
私のカリグラフィーの最初の先生は、現在このビュリーの専属カリグラファーになられていて、こちらでは商品に書かれた美しいカリグラフィーを見ることができます。

Buly
45 rue de Saintonge 75003 Paris

 

今年はまだ先まで日本からのお客さんがいらっしゃる予定でご連絡いただいています。
このアドレスがパリ旅行のお役に立ちますように!
またレストラン編も記事にしたいと思います。

 

 

text:竹内 仁海

パリ在住13年目。
イタリア人の夫とパリ4区にあるカリグラフィー専門店 “メロディ グラフィック”を経営する傍らカリグラファーとして活躍。結婚式やパーティ、パリコレの招待状や宛名書き、メッセージの代筆、ロゴ制作、フランス映画・コマーシャルの演出アイテムとしてカリグラフィーを担当。
パリから“暮らしの美学”をお届けします。

Instagram:@melodiesgraphiques

 

 

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