CULTURE & LIFE
クリエイティブチームDo it Theater(ドゥイット・シアター)がテーマごとにおすすめの映画を3作品紹介する、連載《土曜日のシネマサロン》。第3回目のテーマは「音楽にキモチ昂ぶる映画」。観ていると思わずライブや音楽フェスが恋しくなるような映画をご紹介します。
Do it Theaterのやべさやです。この連載はDo it Theater 女子部が様々な切り口のテーマで、おすすめ映画をリレー方式でご紹介しています。
第3回目のテーマは「音楽にキモチ昂ぶる映画」ということで、『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』『スティル・クレイジー』『私たちのハァハァ』の3作品をセレクトしました。
バンドを組む男女、バンド復活のために走り出す男たち、バンドのために走りまくる女の子たちを描いた音楽を感じる映画たち。劇中の音楽はもちろんのこと、作品の中での音楽が流れる絶妙なタイミングやライブシーンにもご注目!
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おしゃれな気持ちになれる、ほろ苦青春音楽映画

© FINDLAY PRODUCTIONS LIMITED 2012
title:『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』
【story】
拒食症で入院中の少女イヴは、ラジオで音楽を聴き、ピアノで作曲をする日々を過ごしていた。ある日、病院を抜け出し向かったライブハウスで、ギターを弾くジェームズに出会う。その後、ジェームスの音楽仲間のキャシーと共にバンドを結成し、一緒に音楽を作り始めるのだった。音楽×友情×恋愛が絡み合う、青春ミュージカルムービー。
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おしゃれなビジュアルに惹かれたのが『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』を鑑賞するきっかけでした。バンドを結成する男女のお話…とだけ聞くと、一見キラキラした青春映画を思い浮かべてしまうのですが、本作の魅力は、青春時代ならではの葛藤やすれ違いが描かれている部分にあります。歌声が素敵なエミリー・ブラウニング演じるイヴと、ミュージシャンとしても活躍しているオリー・アレクサンデル演じるジェームス。二人は共に音楽が大好きなのですが、その大好きな音楽との付き合い方が異なって、上手くいかないんです。同じものを同じように好きなのに…と、ジェームスのイヴに対する想いも重なって、なんともほろ苦く、切ない気持ちになります。かわいらしい音楽とファッションと、3人で歌って踊るシーン。ラストのジェームスのセリフは、とても素敵なので必見ですよ。
いつまでも夢を諦めない男性の姿はかわいくてカッコいい!

©1998 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
title:『スティル・クレイジー』
【story】
1977年、伝説の野外ロック・コンサートを最後に解散した人気バンド“ストレンジ・フルーツ”。20年後、しがないセールスマンをしていたトニーのもとに、20周年記念フェスティバル参加の誘いが持ちかけられる。“ストレンジ・フルーツ”再結成を決意したトニーは、昔の仲間を探し始め、バンド復活を目指すのだった…。
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数年前、スタイリストの伊賀大介さんが館長をしていた原宿シネマで観て、最高に痺れまくった作品。芝居も展開もコミカルタッチで、思わずクスっと笑ってしまうような小ネタが散りばめられているにも関わらず、ラストは思いがけない感動に包まれるんです。そんな『スティル・クレイジー』は“何かをはじめるのに、再びはじめるのに、年齢なんて関係ない‼︎”と思わせてくれる、不思議なエネルギーが詰まっています。何かに行き詰ったり上手く進めずにいたりする時って、過去の栄光や、楽しかった思い出に浸りがちですよね。そんな時はぜひ、おじさんたちが奮闘する姿に心打たれてしまう本作の鑑賞をおすすめします。ビル・ナイの歌声と、ラストのライブシーンはかなりグッときますよ。UKロック最高です!
いつまでも好きなものには真っ直ぐで在りたい!

© 私たちのハァハァ製作委員会
title:『私たちのハァハァ』
【story】
福岡県の片田舎に住む女子高生4人組は“クリープハイプ”の大ファン。福岡のライブでバンドから言われた「東京のライブにもぜひ」という言葉を信じて、自転車に乗って勢いよく東京へと走り出す。高校最後の夏休み、初期衝動で楽しみながら走り出した彼女たちだったが、進むに連れて次々と試練に直面するのだった。そうしているうちに、東京でのライブの日も刻々と近付いてきて…。
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バンドやミュージシャンのことを描いた映画はたくさんありますが、この作品は好きなバンドに会いにいくファン目線のお話。憧れのバンドマンの言葉を信じて、福岡から東京まで勢いよく走り出す彼女たちの姿は、新たな一歩を踏み出すことや、好きなものを好きだ!と発することの大切さを思い出させてくれるんです。最近、思い切りを忘れているなあと感じている方は、ぜひ今作を観て、初期衝動を思い出しましょう。忘れかけていた大切な想いや感情を、きっと再確認することができますよ。そして、注目したいのがクリープハイプの主題歌「わすれもの」の歌詞と、「走れば届く気がした。」というキャッチコピーです。鑑賞後、その言葉の奥にある意味や想いに触れて、ハッとするはず。好きなものに対する想いはいくつになっても真っ直ぐに、大切にしていたいですね!
いろんなタイプの”キモチの昂ぶり”を味わうことができるを3作品選んでみました。様々な景色を見せてくれたり、新たな感情に気付かせてくれたりする音楽も映画も、私のとって無ければならないものだなと、コラムを書きながら改めて感じていました。この3作品はいつか野外映画で爆音で観たい作品なので、Do it Theaterで上映出来る日を楽しみにしていようと思います(笑)。
© FINDLAY PRODUCTIONS LIMITED 2012
『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』
©1998 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
『スティル・クレイジー』
© 私たちのハァハァ製作委員会
『私たちのハァハァ』
text : やべさや(Do it Theater)
●Do it Theater(ドゥイット・シアター)
“あたらしいシーンは、Theaterからはじまる”をテーマに、シアター体験を作り出すプロデュースチーム。今年も10月26、27日に開催する「Holiday Circus(ホリデーサーカス)」では2年連続で野外シアターを上映!また 累計4万人以上が来場した野外シアター「品川オープンシアター」や横浜赤レンガ倉庫とマリンアンドウォークヨコハマの2会場同時開催の「シーサイドシネマ」、 ロックバンドSuchmosとタッグを組んだ「DRIVE IN THEATER Suchmos」など、映画を観るだけではない、総合演出された新しいスタイルのシアター体験を全国に作り出しているチームです。
www.ditjapan.com
Design_Koinuma Kenichi
Illustration_MARU
Edit_Takehara Shizuka
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