CULTURE & LIFE
クリエイティブチーム Do it Theater(ドゥイット・シアター)がテーマごとにおすすめの映画を3作品紹介する、連載《土曜日のシネマサロン》。
第81回目のテーマは、「この秋見るべき、おすすめ映画」です。
Do it Theaterの阪実莉(さか みのり)です。この連載はDo it Theater女子部が様々な切り口のテーマで、おすすめ映画をリレー方式でご紹介しています。
空気も一気に冷え込み、秋の気候ですね。実はこの秋、面白い映画が目白押しなのです!
今回は「この秋見るべき、おすすめ映画」というテーマで、『マイ・ブロークン・マリコ』、『RRR』、『アフター・ヤン』の3作品をご紹介します。
秋の夜長、なんて言いますが、外食した後にレイトショーで深夜に映画を見るのも乙ですよ。
Index
遺骨になってしまった親友と、最後の旅をする
©︎2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会
title:『マイ・ブロークン・マリコ』
【story】
鬱屈した日々を送る OL・シイノトモヨは、テレビのニュースで親友・イカガワマリコが亡くなったことを知る。突然の出来事にうろたえるシイノだが、自分ができることを考えた末、マリコの遺骨を強奪して逃亡。彼女の遺骨を抱いて旅に出る――。
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平庫ワカさんの同名コミックが原作で、脚本・監督をタナダユキさんが務める本作。数年前twitterで原作コミックの立ち読みを見つけ、あまりに面白く食いつくように読んでしまったのを思い出しました。
今作、何といっても見どころなのは主演・永野芽郁さんのお芝居。それまでは朝ドラのふんわりした雰囲気のイメージでしたが、すっかり印象が変わりました…。対してマリコ役・奈緒さんも流石の振る舞い。斬新な設定の主人公たちではありますが、女性同士ならではの複雑で繊細な感情が鮮明に描かれています。なんと2人は、実生活でも親友だそう!
疾走感溢れる前半戦のあと、後半戦で流れる主題歌『生きのばし』(Theピーズ)も、作品とベストマッチしていて涙腺崩壊間違いなし。9/30公開で少し時間が経ってしまっているところではありますが、まだまだ上映中なので是非劇場でご覧ください。
『バーフバリ』シリーズ、ラージャマウリ監督の最新作
©2021 DVV ENTERTAINMENTS LLP.ALL RIGHTS RESERVED.
title:『RRR』
【story】
舞台は1920年。英国植民地時代のインド英国軍にさらわれた幼い少女を救うため、立ち上がるビーム(NTR Jr.)。大義のため英国政府の警察となるラーマ(ラーム・チャラン)。熱い思いを胸に秘めた男たちが運命に導かれて出会い、唯一無二の親友となる。しかし、ある事件をきっかけに究極の選択を迫られることに。彼らが選ぶのは友情か?使命か?
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『バーフバリ』シリーズのS.S.ラージャマウリ監督の最新作。本国インドで公開後爆発的な大ヒットとなり、世界で話題になっている作品です。なんとインド映画史上最大の制作費がかかっているそうですよ。
相も変わらずスーパーパワフルな主人公が大活躍してくれるエンタメ作品で、バイクを素手で止めたり、虎と戦ったりといったインド映画ならではの力強いアクションに加え、美しい歌やダンスも。見せ場が次から次へと登場し、観た後には、すっかりパワフルで力がみなぎった自分になっているハズです(笑)。
本作は10/21公開予定です。映像もダイナミックなので、IMAXでの鑑賞が楽しそうですね!
公開日には監督とキャストが来日して舞台挨拶も行うようなので、ぜひチェックしてみてください。
AIロボットが家族の一員となった世界を描く
ⓒ2021 Future Autumn LLC. All rights reserved.
title:『アフター・ヤン』
【story】
遠くない未来。AIロボットのヤンは、ある一家のもとで養女のミカとともに、慎ましくも幸せな日々を送っていた。しかしある日、ヤンは突然の故障で動かなくなってしまう。父親のジェイクはふさぎ込む娘のためにヤンの修理の手段を模索するが、その過程でヤンが撮り溜めた断片的な記録映像を発見する。そこには、家族に向けられたヤンの愛おしいまなざしと、ある秘密が残されていた……。
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本連載で度々紹介しているニューヨークの映画制作スタジオ、A24の最新作。AIロボットが家族の一員となる世界を描いています。設定からしてすでに面白いのですが、ヤンの記憶を介して愛おしい家族の記憶や愛情の美しさを丁寧に描いており、人間とは、ロボットとは、と考えさせられる作品です。
本作の監督であるコゴナダ監督は、小津安二郎監督を敬愛しており、どこか日本らしい作風。オリジナルテーマ曲は坂本龍一さんが務めており、美しい映像も相まって神聖に感じてしまいます。また、派手な視覚効果に頼らない映像表現ながらも、斬新なアプローチが多くつい引き込まれてしまうのもポイント。心に余韻をじっと残しては、また見直したくなってしまう作品です。
こちらも10/21公開予定です。
今回は「この秋見るべき、おすすめ映画」をテーマに、『マイ・ブロークン・マリコ』『RRR』『アフター・ヤン』の3作品を紹介しました。芸術の秋なので、是非たくさん映画を観てみてくださいね。
作品によって映画館や時間をセッティングして楽しむのも良いですよ。私の場合は、アクション作品 = IMAXのレイトショー、洋画 = ミニシアターで日中、邦画 = シネコンで夜、が多いです(笑)。
『マイ・ブロークン・マリコ』
出演:永野芽郁、奈緒、窪田正孝
配給:ハピネットファントム・スタジオ/KADOKAWA
9月30日(金)より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開中
『RRR』
配給:TWIN
10月21日(金)より全国公開
『アフター・ヤン』
配給:キノフィルムズ
10月21日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
text :阪実莉(さか みのり)
(Do it Theater)
学生時代は、ドキュメンタリーと心理学を専攻。野外上映・空間演出の分野で活動したのち、現在はDo it Theaterでアートディレクターをしています。
人生のバイブル作品は『あの頃ペニー・レインと』『下妻物語』『NANA』。秋が一番好きな季節。誕生日も迎えいよいよアラサー真っ只中です。
●Do it Theater(ドゥイット・シアター)
“あたらしいシーンは、Theaterからはじまる”をテーマに、シアター体験を作り出すプロデュース&クリエティブチーム。FUDGE主宰の「Holiday Circus(ホリデーサーカス)」ではコンテンツクリエイションとして参加。また 累計5万人以上が来場した野外シアター「品川オープンシアター」や横浜赤レンガ倉庫・マリンアンドウォークヨコハマなど5会場同時開催の「SEASIDE CINEMA」、ミニシアター支援を目的とし全国5箇所でキャラバン開催したクラウドファンディングプロジェクト「ドライブインシアター2020」など、映画を観るだけではない、総合演出された新しいスタイルのシアター体験を全国に作り出しているチームです。
www.ditjapan.com
design_Koinuma Kenichi
Illustration_MARU
edit_Takehara Shizuka
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