ONKUL

ONKUL ともゆかりのある、富山発ローカルリトルプレス『スピニー』

地元だからこそ、住んでるからこそ見えるコト、気づくモノがある。新しい視点で自分たちの街を紹介する ローカルメディアが面白い。今回はONKUL vol.11でもお世話になった富山発ローカルリトルプレスを『スピニー』 から、一部内容をご紹介します。

 

私たちの日常には大好きな物がたくさんある。

いつものお店のいつものメニュー、よく行くお気に入りの場所、おくりものの定番、とっておきの景色。

魅力に思っていることは、旅のガイドブックには載っていない。

そもそも旅とは非日常を求めるもので、ありふれた日常が載らないのは当然のこと。

でも、その非日常な旅のプランに日常を組み込むことで、その旅はグンと奥行きを増してくれるのではないかと思っている。

スピニーは富山の日常を旅するガイドブック。

あなたの旅が想い出深いものになりますように。

(スピニーより)

 

おいしい手みやげ「白いおかし」

山や海が身近にあること。しっかりと寒い冬が訪れ、春がとっても待ち遠しいこと。そんな富山の情景を映した「白いおかし」。

 

大野屋 とこなつ

「とこなつ」。この言葉の響きに直径3センチほどの白くて丸いお菓子を想像するのは、富山の人だけだ。県外の人は、ハワイやバリなど常夏の南国リゾートを思い描く。不思議にも感じなかったお菓子の名を調べてみたくなった。

答えは、包み紙の中に書かれた大伴家持の歌にあった。「とこなつ」という言葉が出てくるじゃない‼️ 歴史にうとい私も知るほど、富山で家持の認知度は高い。特に高岡は『万葉集』編纂に重要な役割を果たしたことに由来し、全20巻4516首を三日三晩かけてリレー方式で歌い継ぐビッグイベントも毎年開催されている。詳しい人に聞いたら「とこなつ」は「常夏」だよ−−。どういうこと?

越中の国府(現在の高岡市)から、家持は立山に降り積もった雪を眺めて歌を詠んだ。4月末、暦の上では夏のこと。求肥は極限まで薄く、備中白小豆の甘みは穏やか。和三盆をふった姿は、家持の目にも映った立山の雪。

富山県高岡市木舟町12   TEL0766-25-0215

 

 

富山不破福寿堂 鹿の子餅

「鹿の子」って、なんて可愛い名前だろう。真っ白な表面からは想像できないけれど、餅に隠れた金時豆が子鹿のまだら模様をあしらっている。3〜4日かけて蜜を煮含めた金時豆は、ほっくりとした食感が柔らかな餅の中で印象的。思いがけない大粒の豆に、少し得した気分になる。

純白の姿を「立山連峰に降る雪の化身」と語る。口溶けも雪に似せ「絹のような」と表現するのがぴったりな滑らかさ。モッチリとした柔らかさと歯切れのよさを兼ねた独特の食感。富山県さん新大正もち米と卵白によるキューブ状の形は、伝統的なのにどこかモダンさも見て取れる。あれ、マシュマロ?と思いが巡るが、洋菓子とは違った穏やかな風味にひと安心。もち米だけに、一個の満足感はかなりのもの。

蓋を開くと仕切られた箱の中で、頭を揃えて整然と並んでいる。柔らかく、きれいに粉がふってあるので、器に移すときは丁寧に丁寧にと心に言い聞かせながら。

富山市鹿島町1-1-6   TEL076-423-6420

 

 

五郎丸屋 薄氷

包装紙を外して蓋を開けると、たいていのお菓子は姿が見える。でも「薄氷」は、中を覆い隠すように入った厚さ2センチ近くの綿が、空気を含んで少し浮き上がる。綿と言っても、スキンケアコットンのようなものではない。例えるなら綿菓子のように軽くてフワフワとしている。正式には真綿。私は真綿をそっと持ち上げる「薄氷」にしかない動作が好きだ。まるで宝物を目にするときの高揚感。気がつけば、無意識のうちに息が止まっている。

「薄氷」は、厳寒を過ぎた2〜3月ごろの早朝に、水溜まりや水田一面に張る氷を模している。だから薄く、とても儚い。雪国といっても春の始まり。

製法は秘伝、米煎餅の思いがけず軽い食感の後に、和三盆糖の細かな粒子が口の中で溶けて余韻を残す。ほのかな黄色みは、阿波和三盆が天然のサトウキビを原料にする証し。抹茶を点ててとまでは言わないが、少し渋めの日本茶がそばにあると一層おいしい。

富山県小矢部市中央町5-5   TEL0766-67-0039

(以上すべてスピニー①より)

 

 

スピニー①

2017年5月発売 750円(税込)

※ブックエンド、ひらすま書房、古本いるふ、富山県美術館、D&DEPERTMENT TOYAMAなどで販売中。

Photo:京角真裕
Total direction Text&Edit:居場梓、高井友紀子

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