臼田あさ美 ボーイな彼女のいつものデニム

北欧ものと呼ばれるプロダクトの奥をのぞけば、彼らの生活の営みがあり、大事にしている伝統がある。そんなプロダクトを、小さなストーリーとともにご紹介します。

夏のたのしみはベリー、秋のたのしみはキノコ摘み。

温度変化によって割れにくいガラス製の容器に、絶妙なカラーのフタを組み合わせたジャー。ゴムパッキンは取り外し可。ボロシリケイト ジャーM クリア¥6,600、L グレー¥7,920 ／ともにHAY JAPAN（ヘイ トウキョウ）

北欧では「すべての人の権利」と呼ばれ、法律として堂々認められているのは、野生物を侵害しない限り、人の家や公有地で自然の恵みを自由に享受できること。夏はワイルドストロベリー、スグリやコケモモなどのベリー類、秋は キノコがあらゆるところになり、どこでも摘み放題。だから彼らは何かと言えば「森に行こう！」とカゴを携えて散歩する。

さらに収穫したものを保存するのも、根付く生活の仕事。ベリーをジャムにして瓶詰めにしたり、 キノコはオイル漬けにしたり。それは長い冬をしのぐための、とても貴重なビタミン源。

スウェーデンから屋内外ともに使える、未来的なデザインのスチールチェアと、風合いのある手工芸のバスケット。コントラストはあるけれど、どちらもきっと北欧らしい。スウェーデンのハイテクチェア¥45,100 ／ grythyttan（ソルサーラ軽井沢）、左から西洋ハシバミのバスケット¥6600、ラタンバスケット2 個セットで¥12,760 ／ Bloomingville（クロロス）

onKuL vol.19（2023年10月売号）より。

photograph：Takafumi Matsumura
styling：Mariko Nakazato
text：Mitsuharu Yamamura
re-rdit : ONKUL