kiitos.
生まれてきたときからずっと、
目には見えないけれど、いつもどこでも一緒にいて、私のことを守ってくれる。
そんな頼もしい菌のお話。
Index
#2 私たちは菌とともに生きている
#1で紹介した、腸内環境常在菌の代表格である乳酸菌。
実は私たちの身体の中では、乳酸菌以外にもたくさんの菌が活躍してくれている。
今回は、そんな常在菌にまつわるあれこれを紹介。
人間に生息する常在菌の数は100兆個!
人間の身体にはとてもたくさんの微生物が住んでいる。
皮膚や口腔内、腸管内に膣内など、いたるところを住処とし、その数は、なんと数百兆個にも及ぶ。
これは人間の細胞よりもはるかに多い数。
しかも、腸管内だけでも約1000種類、100兆個の菌が生息。
重量は1.5~2kgにも及び、容積にして2Lにもなると言われている。
不安やうつ症状の原因も腸内環境の乱れにあった!
“幸せホルモン”※と呼ばれるセロトニン。この物質の元となるのが、トリプトファンという栄養素だ。
タンパク質を摂取すると、腸内細菌がそれを分解してトリプトファンを構成。
これが脳内に届くとセロトニンに変換される。
つまり、腸内環境が乱れて腸内細菌がトリプトファンをつくれなくなると、
セロトニン不足により不安やうつなどの症状を招くことも。
※ セロトニンは実際にはホルモンではなく神経伝達物質。
胃腸にも味覚があった!?味と腸内細菌の深い関係
食べ物の味を検知するために、人間の舌や鼻には味覚受容体が備わっている。
近年の研究で、この受容体が胃腸にもあることがわかってきた。
スパイスをたっぷり使う国の人の腸内には、豊富な種類の腸内細菌が存在。
これは、さまざまな味が、胃腸内の受容体を刺激し、
腸内細菌に影響を与えていることが理由だと考えられている。
盲腸(虫垂)は常在菌の待機場所!?
「盲腸を切った」と言うけれど、正確には、盲腸から下がっている虫垂に
炎症が起きて「虫垂を切った」ということ。
ひと昔前まで虫垂は、不必要な臓器と言われていたけど、
実はその内側で微生物を守り育てていることがわかってきた。
食中毒や感染症などで腸内が荒らされたときに、
待機している微生物によって、腸内が再び満たされるのだ。
楽しく食事をすることで腸内環境が健やかに!
面白いデータがある。楽しく食事をしている人は、
ジャンクフードを食べていても、消化・吸収ができているのに対し、
ストレスにさらされている人は良質なものを食べても、消化・吸収ができていない。
楽しく食事をすると腸のぜん動運動が促進され、
腸内細菌も活発に食べ物を分解。スムーズな消化と吸収を保つには“どう食べるか”も大切。
教えてくれたのは…
山﨑まいこ先生/MAIKO YAMAZAKI 「まいこ ホリスティックスキン クリニック」院長
皮膚科医。「一部分ではなく、全体を見る」という、ホリスティックな医療を提供。
腸内環境や栄養学にも造詣が深い。
illustration:Norio edit&text:Masayo Okegawa re-edit:Ayumi Oguma
kiitos. vol.16 より抜粋
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