FASHION

出典:トレンチコートとワンピースの色あいが絶妙なお手本コーデ【本日のFUDGE GIRL-11月16日】

 

連載『お洒落さんのためのファッション用語辞典』では、トラッドファッションから最新のファッションまで、FUDGEでおなじみのファッション用語についてわかりやすく解説します。第19回目は「トレンチコート」について。どこで生まれ、どのようにして世界じゅうに広まっていったか、その歴史をひも解きます。この連載を読んでファッション用語の背景や起源を知れば、毎日のお洒落がより楽しくなること間違いなし!

 

【用語辞典】

まずは「トレンチコート」を知ろう

「トレンチコート」とは‟コートの王様(キング・オブ・メンズコート)‟と言われる存在のコートで、そもそもは防水素材製の雨天時に着用するためのコートをさします。

出典:「オンからオフまで、春トレンチさえあれば!《A.P.C.》のトレンチコートで添える、フレンチエッセンス」

 

ダブルブレストでバックルベルトつき、チン・ウォーマー(衿元の帯)、ガン・パッチ(片側だか肩から胸にかけてつけられた当て布あるいは当て革)、ストーム・フラップ、エポーレット(肩章、肩当て)、背中に付いたケープ・バック(ケープ状の当て布)、袖口ストラップなどそれぞれに戦闘時に有用な機能的ディテールを持つ複雑なデザインが特徴。例えばエポーレットは軍人が背負いカバンの負い紐やその他装備を固定していたもの。バックルベルトはおなかまわりの温かさを叶えながら見た目を整えられます。チン・ウォーマーや袖口のストラップを締めるのは防寒対策のため。ガン(銃)・パッチまたはストームフラップはライフルを支えるための補強用であり、前合わせから雨風の侵入を防いでくれます。

 

【歴史】

「トレンチコート」と聞けば真っ先に思いつく2大ブランドが誕生のカギを握る

「トレンチコート」の起源は、第一次世界大戦時に英国陸軍に採用され、塹壕(さんごう=トレンチ、戦地で敵の銃砲撃から身を守るため兵士たちがかがんだり腹ばいになったりして潜む、陣地の周りに掘る穴や溝)戦で着用されたコートです。

実はそれ以前19世紀末ごろにはすでに類似したアイテムが防水機能を備えたアウターとして存在していました。けれどもそれはまさに重衣料。ゴム引きあるいはワックスが施され、重量感があり、長く着続けられるようなものではなかったようです。《アクアスキュータム》と《バーバリー》が、それを防水加工した綿やウール、合繊などを綿密に織った「ギャバジン」製にするアイデアを思いつき、軽量化させたものが、前述の、戦地で兵士たちが着用した「トレンチコート」だったようです。

 

【雑学】

映画やドラマのスターと「トレンチコート」の親しい関係

「トレンチコート」を一般に広く、スタイリッシュなコートだと認知させたのは、映画『カサブランカ』ではないでしょうか。主演のハンフリー・ボガードはこの映画の中で《アクアスキュータム》の「トレンチコート」を着用、しかも公私ともに《アクアスキュータム》のコートを愛用していたそうで、様々な場面に「トレンチコート」姿で登場。これが「トレンチコート」人気の火付け役になったとも言われています。

 

またフレンチ・ミュージカルの名作『シェルブールの雨傘』(1963)のカトリーヌ・ドヌーヴも忘れてはいけません。いまも《バーバリー》の「トレンチコート」の裏地にはあのアイコニックな「バーバリー・チェック」が採用されていますが、この作品の中でカトリーヌ・ドヌーヴが愛用するの「トレンチコート」にも同じ柄を見ることができます。

 

『ティファニーで朝食を』のエンディングで雨に濡れながら愛猫を探し回るオードリー・ヘップバーンが着用していたのも《バーバリー》のコートでした。そもそもは軍隊の兵士が着用していたメンズ仕立てのコートは、映画の中で演じた自立を目指す主人公が羽織るのにはベストなアイテムだったと言えるのかもしれません。

 

そういえば刑事や探偵というと「トレンチコート」で張り込みや聞き込み、偵察といったイメージがわく人もいるのでは? たとえばおなじみ、アニメ『ルパン三世』の銭形警部はいつもトレンチコートを着用していますよね。

 

ほかにも昭和の大人気ドラマ『Gメン★75』で見ることのできる俳優の丹波哲郎さんや中島はるみさんのトレンチコート姿や、『太陽にほえろ』で俳優の小野寺昭さん演じる「殿下」と呼ばれた島刑事のトレンチコート姿も、おしゃれ通の中では「トレンチコート」の伝説的スタイルとして語られることがありますのでご紹介しておきます。

 

昭和レトロがふたたび注目されることも多い昨今、もしかすると当時の刑事ドラマが「トレンチコート」の着こなしのお手本になるかもしれませんよ。

 

 

監修:朝日 真(あさひ しん)

文化服装学院専任教授、専門は西洋服飾史、ファッション文化論。早稲田大学文学部卒業後、文化服装学院服飾研究科にて学ぶ。『もっとも影響力を持つ50人ファッションデザイナー』共同監修。NHK『テレビでフランス語』テキスト「あなたの知らないファッション史」連載。文化出版局『SOEN』他ファッション誌へ寄稿多数。NHK「美の壺」他テレビ出演。

 

illustration_Sakai Maori
edit & text_Koba.A

 

 

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