CULTURE & LIFE
毎週テーマに合わせて、「アーティスト」が選曲したプレイリスト、いつの時代も色褪せない「名盤」、そして注目の「新曲」をお届けする、連載《火曜日のプレイリスト》。
今回は4週間に渡り登場してくれた、《cero高城晶平》のプレイリストをおさらい。テーマに合わせて語ってくれた、学生時代のエピソードなどチェック。
また発売中の初ソロ・アルバム『Triptych』インタビュー内で紹介した、《cero高城晶平》が教える、ファッションの【Myルール】も必見です。
テーマ:
たのしかった青春ソング
select:WHY?『Rubber Traits』
大学生の頃にレンタルCD屋で出逢った青春ソング
「WHY?はUSインディーのバンドで、大学生の頃によく聴いてたんです。高円寺に”small music”っていう小さなレンタルCD屋があって。品揃いが良くて大学の頃によく通ってたんですけど、〈青春〉というので思い出したのが、その店だったんですよね。お金ない頃だからレンタル屋はありがたくて、ずっとそこで試聴してました。窓辺に試聴機があったんですけど、隣が神社で眺めがすごく良いんですよ。その風景を今でもよく覚えてます。その時”これこそが自分たちの時代の音楽だ!”と思えたのがスフィアン・スティーヴンスとか、いわゆるUSインディーと呼ばれる音楽で、WHY?もそのなかの一つです。ceroのファースト・アルバム(『WORLD RECORD』)は、WHY?とかスフィアンの影響がすごく大きいですね。」
関連記事:《cero高城晶平》が選ぶ、たのしかった青春ソング【火曜日のプレイリスト】
テーマ:
花見ソング
select:ソボブキ『にごうりの花咲く浅草で』
ジャズと宴会っぽい曲調が花見にぴったり
「ギロっていうバンドでキーボードを弾いている西尾賢さんのソロ・ユニットで、バンド名は”素朴でぶきっちょな東京人の音楽”の略なんです。その名の通りの音楽で、ジャズ的なフィーリングを持ちながら出口は歌もの。そういうバランスの取り方が格好いいんですよね。昔、ソボブキがサケロックのライヴでオープニングアクトをやったことがあって、その時、初めて聴いてファンになったんです。きっと、サケロックも影響受けてると思うし、星野源さんの音楽を良いなと思ってる人だったら、良さをシェアできるんじゃないかな。この曲は宴会っぽい曲で、花見にぴったりじゃないかと思って選びました。でも俺、花見は全然やらないですよ。寒いし、全然食べた気がしないから(笑)。」
関連記事:《cero高城晶平》が選ぶ、花見ソング【火曜日のプレイリスト】
テーマ:
新生活ソング
select:New York Dolls『Fool For You Baby』
新生活は若者だけじゃなくて、オッサン達にもあるかなって(笑)
「自分が新生活応援のCMを作るとしたら、この曲をかけたいな、と思って、CMプランナーみたいな感覚で選びました。歌詞はわからないんですけど、桜舞う感じのフレッシュな曲で、それをオッサンの小汚い声で歌っているのが泣けるんですよね。新生活って若者だけじゃなくて、オッサン達にもあるじゃないですか。例えば離婚して、マンションで一人暮らしを始めるとか(笑)。マンションに越してきたオッサンが一人暮らしを始めて、部屋で猫とか抱いてる。そこにこの曲が流れたら最高だと思うんですよ。「まだまだイケるぞ!」っていう、オッサンの魂の叫びが聞こえてくるみたいで。」
関連記事:《cero高城晶平》が選ぶ、新生活ソング【火曜日のプレイリスト】
髙城晶平が教える、ファッションの【Myルール】とは?
アーティストにお洒落の極意を教えてもらう【MYルール】。髙城晶平さんにファッションにおける3つのルールについて聴きました!子煩悩な一面も垣間見れます。
Rule1:VANSのスリッポン
「子供と出かける時って手を使わずに履ける靴がよくて。子供はさっさと靴を履いて行っちゃうから、靴を履くのに手間取るわけにはいかないんですよ。それでスリッポンを履くようになったんですけど、あると履いちゃうから、結果スリッポンばっかになっちゃうんですよね。(笑)持ってるのは一足か二足くらいで、ボロボロになったら新しいの買って、みたいな感じですね。」
Rule2:ライヴの時は赤いものを身につける
「坂本龍一さんが”赤いものを身につけたら人前に出る気になる”って言ってて。でも、教授ってパッとみはシックじゃないですか? 赤のイメージがないというか。でも、見た目に赤のものがない時は、赤いパンツを履いてるそうなんです(笑)。それを聞いて、俺もライヴの時は赤いパンツを履いてるんですよ。まあ、験担ぎですね。でも、真っ赤なヤツってなかなかないですよね。横尾(忠則)さんもそういうのがあるみたいで、風邪をひいたりすると全身赤にするそうですよ、キャップから靴まで全部赤。”元気がないから色のパワーを借りてる”って。明るい服を着たら明るい気持ちになれたりしますもんね。」
Rule3:折り畳み傘は蛍光色
「折り畳み傘って、昔はいつも無くしてたんですよ。ヘタすると買った日に無くしてた。存在感なさすぎるんですよね。それである時、「蛍光色にしたら無くさないかも」と思ってそうしたら、それ以来、無くさなくなったんです。初めてボロボロになるまで使いきることができた。それから蛍光色のものを選んでます。いつもウォーターフロントっていうブランドのものなんですけど、ワンタッチで開いてワンタッチで閉じるっていうのも重要ですね。今は完全に折り畳み派です。物販でオリジナルの畳み傘を作ってみたいですね。俺も欲しいし(笑)。」
関連記事:《cero高城晶平》にインタビュー!今後もずっと聴いていける音楽とは?【火曜日のプレイリスト】
Shohei Takagi Parallela Botanica『Triptych』
2020.4.8 Release ¥2500 KAKUBARHYTHM / Sony Music Labels Inc.
《高城晶平》cero のボーカル/ギター/フルート担当。 2019 年よりソロプロジェクト “Shohei Takagi Parallela Botanica”を始動。 その他ソロ活動では DJ、文筆など多岐に渡って活動している。2020年4月8日に1st Album「Triptych」をリリース。
photograh_Kobayashi Mariko
text_Murao Yasuo
design_Koinuma Kenichi
edit_Takehara Shizuka
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