Z世代のニューアイコン、コナン・グレイが語るコロナ禍での音楽との向き合い方。 | カルチャー | カルチャー & ライフ | FUDGE.jp

CULTURE & LIFE

 

あなたは、コナン・グレイを知っているだろうか?
彼はアメリカ、カリフォルニアの出身で、アイルランドと日本にルーツを持つシンガーソングライター。1998年生まれのいわゆる“Z世代”で、小学生の頃からインターネットを駆使し、カバーやオリジナル楽曲の演奏、日常生活で自分が思っていることなどを全世界に向かって配信してきた。ありのままをさらけ出した姿に、多くの同世代が共感し、「Z世代のサッド・ポップ・プリンス」として支持を集め、昨年の3月に発売したデビュー・アルバム『Kid Krow』は全米アルバムチャートで初登場5位、ポップ・アルバムとしては初登場1位に輝く。そんな彼が新曲「Overdrive」を2月にリリース。まだ続くコロナ禍で、新たな作品を生み出した彼に、今回の楽曲制作過程や最近好きなファッションについて、ZOOMを通じて話を伺った。

 


アルバム『Kid Krow』より「The Story」MV

 

――昨年、コロナ禍で発売されたデビューアルバムから約1年。コナンさんにとって2020年はどんな年でしたか?

コロナで世界がこんな状況になるとも予想していなかったし、ここまで長く続くとは思っていなかった。去年リリースした『Kid Krow』は、自分が人生のなかでとても寂しさを感じていたときに、一人きりで、自分のベッドルームで作った作品なんだ。パンデミックが起きたことで、みんながステイホームをせざるを得ない状況になって、作品を作った僕と同じような環境で聴いてもらえたことは、とても興味深い体験だったかな。誰もが不安ななかで、このアルバムが一筋の光に思えた、とみんなに喜んでもらえたことが、僕にも癒しを与えてくれたね。

 


2021年2月に発売した新曲「Overdrive」MV

 

――新曲「Overdrive」も、まだ続くこの混沌とした日常のなかで、多くの人が力をもらっているような気がします。インスピレーションはどこから湧いてきましたか?

「Overdrive」のミュージックビデオは、音楽を聴いてトリップするシーンからスタートするんだけど、現実から逃避することを描きたかったんだ。歌詞は、“いろいろな抑制から解かれて好きなことをしよう”、 “何でもやりたいことをやろう”って歌っているんだけど、そういったことを考えるだけで、少し楽しい気持ちになるよね。やっぱりこの1年は、多くの人が不安で怖い時間を過ごしてきたと思う。だからこの曲を聴くことで、そんな日常から抜けて少しでも違う世界に行けたらいいなって思っているんだ。

 

――その「Overdrive」のミュージックビデオは、監督、撮影、編集をすべて自分で行ったそうですね。

コロナ禍だし、制作時にいちばん大事に思っていたことが、安全な状況でのぞむことだったんだ。だから、撮影は3人体制。僕ともう一人の監督であるディラン・マシューと、僕たちの共通の友人だけで作りあげたよ。ディランが映像を撮って、一緒に編集作業をしてさ。今後もこういった作り方をするかはわからないけど、17歳の頃に自分でミュージックビデオを作ったときの感覚に戻れて、すごくいい経験だったな。

 

――きっと「Overdrive」は、このコロナ禍でのセルフケア的な音楽になりそうですね。コナンさんにとって、そういった楽曲はありますか?

ロードのデビューアルバム『ピュア・ヒロイン』かな。もう何百回と聴いてきて、すべてを知り尽くしている作品だよ。このアルバムを聴くと、いつも優しい世界へと連れて行ってもらえるんだ。あと、この一年はテイラー・スウィフトの『フォークロア』も何度も聴いたな。

 


アルバム『Kid Krow』より「Heather」MV

 

――ステイホーム中でもInstagramでは、ファッションを楽しんでいるところをよくお見かけしていました。「Heather」のミュージックビデオでも披露していたミニスカートを履く姿がとても素敵で、境界線を感じないそのファッションセンスに多くの人が魅了されているのですが、最近はどういったファッションアイテムがお気に入りですか?

今日つけているこのネックレスは、最近毎日身につけているね。ビーズと貝殻と真珠がミックスされたデザインで、昔から仲の良い地元の友人が作ってくれたんだ。アクセサリーは、自分にゆかりがあったり、何か思い入れがあったりするものを身につけるのがマイルールかな。あと、最近はコーデュロイのパンツが好きでよく履いている。

 

――日本のファッションで注目しているトピックはありますか?

アメリカの今のファッションって、日本で流行っていたものを10年遅れくらいで取り入れている感じがしているんだよね。僕は、東京のストリートファッションがとても大好きで、Instagramでチェックしてアーカイブしているよ。特に東京の若い世代の人たちは、自分の個性を大事にしてファッションを楽しんでいるイメージ。ユニークなアイテムを“自分の色”としてうまく表現しているのが、とても新鮮で大好き!

 

――最後に。コナンさんの世代は、インターネットを使いこなしてきた反面、情報も多く、消費されていくモノや音楽、服などが増えてきた時代ですよね。その中で自分はアーティストとして、今後どのような活動をしていきたいと思っていますか?

ファストファッションやストリーミングサービスなど、本当に世の中は消費主義になってきたよね。とてもスピーディーな社会で入れ替わりも激しいけど、そんななかで、誰かひとりにでも長く聴いてもらえる作品を残していきたいなと思っている。僕が、何十年も聴いてきて、自分の身体の一部になっている音楽があるようにね。あと、これまでも音楽を通じて人とコミュニケーションを取ってきたから、そういった繋がりを大事にして、お互い癒しとなれるようなものを生み出していきたいな。

 


 

new release!「Astronomy」 コナン・グレイ

恋人が離れていく過程を綴ったという新曲「Astronomy」。”最悪の失恋ってゆっくり進んでいくものだと思う”と、コナン・グレイ本人のコメント通り、しっとりとした曲調がその心境を物語っているかのよう。誰しもが一度は経験したことがあるかも知れない、突如くる恋人への気持ちの乖離、別れ行く瞬間。MVではまるでコナンとのラブストーリーが擬似体験できるような、描写もチェック。刹那的な気分に浸りたい方にぜひ。

 

新曲の視聴リンクはこちら!

「Overdrive」 https://umj.lnk.to/ConanGray_Overdrive

「Astronomy」 https://umj.lnk.to/ConanGray_Astronomy

 

《コナン・グレイ》米カリフォルニア州サンディエゴ出身のシンガー ・ソングライター。アイルランド人の父親と日本人の母親を持ち、幼少期は日本の広島県で過ごす。2018 年のデビューEP『Sunset Season』以来、これまでに30億回以上の音楽ストリーム数を記録。 エルトン・ジョンやテイラー・スウィフトなど数多くの著名人からの賛辞を受ける。“フレンドリーで、可愛らしく、明るくて、クール。それでいてどこか切ない”、そんな彼が紡ぎだす思いと豊かなメロディ使いが同世代から絶大な支持を受け、2020 年に発売したデビュー・アルバム『 Kid Krow 』は全米アルバムチャートで初登場 5 位、ポップ・アルバムとしては初登場 1 位に輝き、2020 年における新人による最大のデビュー実績を記録。ベッドルームから世界へと活躍の場を広げる新世代ポップ・アイコン。2021年も精力的に新曲を発信しており、2月に「Overdrive」、5月に「Astronomy」の配信がスタートした。Instagram:@conangray

 

text_Ogura Fumika

edit_Takehara Shizuka

 

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