CULTURE & LIFE

以前から噂に聞いていたパリ郊外のレストランLe Doyenné(ル・ドワイエネ) へ友人2人と行ってきました。
こちらは農園・レストラン・宿泊施設が一体となった美しいガストロノミーで、1泊でパリから車での小旅行です。

友人が予約してくれたスイートルームは広くてとても素敵なお部屋!

大きな窓の向こうには大きな木々、ハーブ、花々、隣の敷地のお城や池、そこに集まる鳥が見渡せます。

お城の佇まいが素敵でとても気になったので調べると、このChâteau de Saint-Vrain(シャトー・ド・サン=ヴラン)は、ルイ15世の寵姫だったデュ・バリー伯爵夫人、さらにボルゲーゼ家のフランソワ・ボルゲーゼなどが田園生活を楽しむための邸宅として所有していたそうです。

レストランと宿泊施設はこのお城の旧厩舎ということで、歴史的建築を再生された場所なんですね。

お部屋とバスルームは2つあり、家具や電気のスイッチまでこだわって選ばれているのがわかります。

メゾネット部分には歴史を感じる梁と花柄の壁紙が可愛い部屋がありました。

お部屋には猫脚のバスタブがついていて、私はこちらのお部屋を使わせてもらいました。

アペリティフはお庭で乾杯。
フェンネルの花とローズマリーの季節のカクテルを注文すると「これは私が作ったものです」とサービスの若い女の子が持ってきてくれました。
広大なお庭を眺めながら喉を潤します。

レストランでは、日本へ1年留学していたのという日本語を話せるフランス人の女の子が案内してくれました。

お客さんは日本人カップルが3組ほど、イタリア語や英語も聞こえていたので世界中からここに来ているという感じです。

夕食は全8皿のコース。
アミューズ ブーシュが3つ、その後にお庭でとれたお野菜のお皿が運ばれてきました。
メニューの野菜は収穫や仕入れによって毎日変わるそうです。お庭から地続きで運ばれてくるお野菜が嬉しい!フランスの野菜は味がギュっと詰まっています。

ワインは好みを伝えるといくつか提案してくれます。

その後は白ニンニクのスープ、お魚料理は新鮮な鱈、お肉料理はホロホロ鶏のグリル、デザート2皿が運ばれてきました。
3時間くらい時間をかけて食事をしたのは久しぶり。

食後酒はPoire Williamsを頼みました。
店員さんが「最高のチョイス!僕が大好きなお酒だよ」と言っていたように鼻に抜ける洋梨の香り、感動的に美味しい食後酒でした。

食事後の外の敷地内のお散歩は虫のなき声だけが聞こえて、パリでは味わえない夏の夜の雰囲気です。

 

翌朝、朝食は外のテラスで気持ちの良い朝日を浴びながらたっぷりいただきました。

チーズ、ハム、パン類、ヨーグルトなど選べるビュフェ式です。手作りのパン、コンフィチュールも自家製マーマレード、ルバーブ(赤や緑の太い茎の野菜), アプリコット。
ジュースはリンゴジュース、季節の自家製ルバーブジュースが用意されていました。

卵料理は目玉焼き、半熟卵、スクランブルエッグを選べます。
メニューにあったズッキーニのタルトはとても美味しかった!

敷地内にはお土産屋さんもあり、庭園で取れたお野菜などが買えます。
見たこともないような大きなエレファントニンニク、近所で取れた蜂蜜などお買い物出来ました。

 

その後、せっかくパリ郊外に来たので車で近くを観光しました。
ジャン・コクトーが眠る、サン=ブレーズ・デ・サンプル礼拝堂(Chapelle Saint-Blaise-des-Simples)とジャン・コクトーの家。

礼拝堂はミリー=ラ=フォレ(Milly-la-Forêt) にあり、コクトー自身が1959年に内部を装飾しました。壁には、ミント、ベラドンナ、バレリアンなどの薬草が、細く優雅な線と淡い色で描かれています。

礼拝堂の中にはコクトーの墓があり、墓碑には彼の有名な言葉、”Je reste avec vous.「私はあなたたちと共にいる」”と刻まれています。

そしてフォンテーヌブロー城にも立ち寄りました。
見どころはフランソワ1世の回廊。フランソワ1世によって16世紀に大きく改装され、イタリア人芸術家を招いたことでフランス・ルネサンスを代表する「フォンテーヌブロー派」が生まれました。

天井、木彫の羽目板、ギリシャ神話画を囲む白い漆喰装飾が連なり、細長い空間そのものが一冊の装飾写本のような豪華さ。

ナポレオン1世はフォンテーヌブロー城に住んでいた時期、彼は城を修復し皇帝の宮殿として整えました。

寝室、執務室、玉座の間など、ナポレオン時代の部屋が今も残っています。

ナポレオンが「フランス中を探してもこれほどくつろぎと幸福を感じられる場所はない」と語ったほど彼が愛したフォンテーヌブロー城。
庭園もかなり広く絵画の中のような景色。以前訪れた時は白鳥が何羽もいる池でボートを漕いで過ごしました。

 

パリから少し離れただけなのに本当に豊かな時間が過ごせました。
誕生日や記念日にぴったりなアドレスです。

 

 

text:竹内 仁海

パリ在住13年目。
イタリア人の夫とパリ4区にあるカリグラフィー専門店 “メロディ グラフィック”を経営する傍らカリグラファーとして活躍。結婚式やパーティ、パリコレの招待状や宛名書き、メッセージの代筆、ロゴ制作、フランス映画・コマーシャルの演出アイテムとしてカリグラフィーを担当。
パリから“暮らしの美学”をお届けします。

Instagram:@melodiesgraphiques

 

 

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