CULTURE & LIFE
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アーティスティック且つユニークで、さらに日本の伝統文化とその歴史も合わせて伝えられている、精巧に出来た素晴らしい展覧会にお邪魔してきました。
前回お伝えした日仏国交160年を記念したジャポニスム2018。
日本文化を紹介するイベントがフランス全土、そしてパリでは連日のように開催されており、各々が大盛況を収めています!
今日ご紹介するのは「パリ東京文化タンデム2018」と言って、パリ市が姉妹友好都市と行う文化交流事業の一環のこと。この事業は2011年に始まり、ロンドンやニューヨークなどの大都市と共に行なってきて、今年は東京。東京都でもパリやフランスの文化に関するイベントが開催されているそう。ご存知なかった方、もしご興味のある方は、東京都生活文化局のオフィシャルサイトをご覧になってみてください!
巨大な風呂敷のインスタレーション
パリ市庁舎は、メトロ1番線Hôtel de ville降りてすぐ目の前。見慣れた市庁舎前の広場に、はっと目立つ赤い唐草模様の巨大な風呂敷のインスタレーションが、どーんと鎮座しておりました。
何ともエキゾチックで、興味をかきたてるこの大きなパビリオンは、パリを拠点に活動されている、建築家の田根剛さんのアートディレクションによって制作されました。
セキュリティーを通って中へと入って行くと、天井から床一面まで、同じく赤の唐草模様で統一された空間が。唐草のマークってなんだか迷宮に入り込んだような不思議な錯覚を引き起こします。パリのど真ん中で、日本へタイムスリップしたような気分に。
エントランス入ってすぐ目の前には、プロジェクターによって風呂敷の歴史などが語られ、その横には友禅染めの美しい刺繍が施されたデコレーション用のちりめん風呂敷など、伝統的なものがいくつか飾られていました。
北野武さんや、香取慎吾さんがデザインした風呂敷も!
今回の企画には日仏の著名なアーティストが多数参加されていて、例えば日本からは、
北野武さん、タイトルは「オオボラ」。
解説によるとアンコウで、口の部分が大きく開かれているのは、風呂敷を開けた時のイメージから考案されたようです。このお魚の絵、なんともユニークで個人的に好きです!
蜷川実花さんの作品は、「桜」。
ご本人は桜がとても好きで、桜の写真集も出されていますよね。赤みを帯びた色合いが何とも蜷川さんらしい。「C’est joli.」(綺麗ね)と言っているフランス人が結構いらっしゃいました。
それから、先月、ルーブルの一角で個展を開かれていた香取慎吾さんの「saison 4」(四季)。
香取さんの個展、「NAKAMA des Arts」も見に行きたかったのですが、仕事でなかなかタイミングが合わず。でも今回、また別のイベントで作品を拝見できて良かったです。
巡り行く四季の様子が躍動感のあるタッチと色合いで描かれていて、そこから輪廻転生を思い起こさせたり、全体から浮かび上がる球体のイメージが、地球を連想させたり。見るものに様々なインスピレーションを与え、大きな視点と共に表現された、ダイナミックな作品でした。
それぞれのアーティストの展示がひと通り終わると、さまざまな結び方によって出来た風呂敷のオブジェが展示されていて、日本人の私でも初めて見るようなものがあり、風呂敷でこんなことが出来るのかと感心!
そして会場一番奥では、iPadを用いた風呂敷のアトリエが開催。
フランス人は参加型が好きで好奇心旺盛な方が多いので、皆さん熱心に動画を見ながら、レクチャーを受けていましたよ。
芸術の都パリで、アーティスティック且つユニークで、さらに日本の伝統文化とその歴史も合わせて伝えられている、精巧に出来た素晴らしい展覧会だったと思います。
私たち日本人の多くが、風呂敷の魅力というものを既に忘れ去っていると思いますが、世界初のエコバックと言われる風呂敷は現代で大いに活用できるものです。
古きを訪ねて新しく知る、この素晴らしいアイデアは、来場された多くの人々の心を掴んでいたことと思います!
東京都生活文化局「パリ東京文化タンデム」オフィシャルサイト:
http://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp/bunka/bunka_jigyo/0000001030.html
◆こだわり女子のモノコトWebマガジン「PeLuLu」より
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