CULTURE & LIFE
パリは、美しい秋の季節になりました。

フランス文化遺産の日。
フランスも芸術の秋ということなのか、普段入れない歴史的建物に入れる2日間です。
まずは近所のパリ市庁舎、入場する為に朝10時前から長蛇の列でした。

こちらではパーティの様子を再現。

この日の為に建物内はライトアップ。図書館には詳しく本の説明をしてくれる方や、市長さんのお部屋にも入れたり、色んなワークショップが開催されています。

そしてこちらも近所、モーツァルトが訪れたというHôtel de Beauvais.(オテル ド ボーヴェ)。
こちらに入ったのは3回目ですがガイドさんの詳しい説明でより詳しい歴史を知ることができました。

この館は美しい螺旋階段が特に印象的でした。
ガイドさんが、「階段がなぜ一段一段低いのか分かりますか?」とクイズ。
答えは、当時の裾の長いローブを着た女性がつまづかないようにするため、でした。

財務監督官ニコラ・フーケの妻の所有物であったこの邸宅は、1654 年3月30日にピエール・ド・ボーヴェに譲渡されました。彼は隣接する家を購入して不動産を拡張しました。
このタウンハウスは、国王の最初の建築家であるアントワーヌ・ル・ポートルによって、ピエール・ド・ボーヴェの妻でオーストリアのアン女王の最初のメイドであるカトリーヌ・ベリエのために、1654年に建設された高級ホテルに取って代わられました。
目が大きく開いていることから「ボルグネス城」と呼ばれて、その醜さから (国王が彼女に恋をしないように) 選ばれ、女王の命令により、当時14歳だった若いルイ14世の最初の愛人になりました。
1660年8月26日、ルイ14世とオーストリア人のマリー テレーズが結婚を祝ってパリに入り、この邸宅前もパレードで通りました。
そしてこちらはモーツァルトのヨーロッパの最初のパリツアーのためにモーツァルト一家を6か月間ホストしました。1763年11月18日から、1764年4月までこの邸宅の2階に滞在したようです。
父のレオポルド・モーツァルトと妹のマリア・アンナを伴った若いモーツァルトは当時7歳で、小さすぎてホテルの中庭にある18頭の馬用の屋台の上にある空中庭園を見ることができませんでした。
この館はフランス革命の1789年から一般人が買取り、1942年までアパート40室は貸し出されました。その後1966年歴史的建造物に分類され、1999年にはパリ市が買い取りました。
ガイドさんの1時間半の事細かな説明があったおかげで、建物から出た後は映画を一本見たかのような感覚になりました。
歩き疲れた後は植物園向かいのグランド モスクで休憩。以前紹介した記事はこちらです。
ここ3年間コロナの影響でテラス席もなく紙コップで出てくるミントティーでしたが、今回は以前の活気が戻っていました。
ミントティーを飲みながらお友達と待ち合わせ。

2日目はパリ郊外にある、藤田嗣治の自宅兼アトリエで茶道のデモンストレーションのお手伝いに行きました。
私達は着物で参加して、フランス人のお客様に実際にお抹茶をたててもらって飲んでもらうイベントです。人気ですぐに席が埋まりました。

12年間の工事の後、フランス国立図書館リシュリュー (BnF) が生まれ変わりました。建物の300周年を記念して、オーバルの天井が圧巻の図書屋を利用できます。

図書館2階には美術館もオープン。紀元前の遺跡から近代の資料のコレクションが見れます。

いつも新しい発見がある文化遺産の日。フランスの文化を知り、深められるように工夫がされていて充実した2日間でした。
text:竹内 仁海

パリ在住11年目。
イタリア人の夫とパリ4区にあるカリグラフィー専門店 “メロディ グラフィック”を経営する傍らカリグラファーとして活躍。結婚式やパーティ、パリコレの招待状や宛名書き、メッセージの代筆、ロゴ制作、フランス映画・コマーシャルの演出アイテムとしてカリグラフィーを担当。
パリから“暮らしの美学”をお届けします。
Instagram:@melodiesgraphiques
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