CULTURE & LIFE
碧い海「加計呂麻ブルー」と珊瑚に囲まれる、生命力豊かな加計呂麻島。
ずっと行きたいと思っていた加計呂麻(かけろま)島へ。え、どこ!?という方も多いかもしれません。鹿児島県奄美大島の南端、古仁屋港から船で15分の離島です。離島のさらに離島というこの島は、船から一歩降りた瞬間、少し前の世界に来てしまったかのような懐かしい感覚、そして南の島の原風景を味わうことができます。
加計呂麻島には30の集落がありますが、スーパーのようなものはなく、食料の調達には少々苦労します。しかし加計呂麻島のビーチはどこも透明度が高く、海の中なのに、まるで水がないかのようにクリアな世界が広がります。 少し泳げば珊瑚礁を見ながらのシュノーケリングやダイビング、青の洞窟探検、無人島散策、SUP、釣りなどを楽しむことができます。加計呂麻島だからこそできる体験や時間の過ごし方を楽しむことができるのです。
フェリーかけろまで上陸。波が高く、風が強い時は欠航になるので、その場合は代わりになかなか漁船の雰囲気満載の小さな海上タクシーに乗ることに。
船を降りると大きな貝がお出迎えをしてくれます。奄美諸島以南に生息する貝で、島では高瀬貝(たかせがい)と言うのだそう。
映画のロケ地として選ばれることも多い加計呂麻島。とにかく海が碧い!加計呂麻島はまだまだ夏でした。ビーチにはほとんど人がいなくて、どこも貸切状態。
今回は暮らすように泊まれることで人気の「伝泊」に宿泊。「伝泊」の中でも「海みる屋根の宿」では、屋根の上のテラスで海や星空を眺めることができます。
伊子茂(いこも)集落の小学校の正門前には、ちょっと青白いおまわりさん「まもるくん」が、島のみんなの安全を見守っています。加計呂麻島には信号や街灯が少ないため、こうして「まもるくん」がいるのです。しかし夜間に車を走らせ、ヘッドライトに照らされる「まもるくん」はかなりギョッとするかもしれません。
加計呂麻島の生命力がギュッと詰まった「かけろまの森marsa」のワイルドクラフトジャム!
加計呂麻島に美味しいトロピカルフルーツのジャムがあると聞き、早速お店に。この先に本当にお店があるのかしら。。と、ちょっと(かなり)不安になる小道をずんずん進むと「marsa」と書かれた小さな看板を発見。建物の中に声をかけるけれども人の気配はなく「う〜ん、営業中のはずだよな〜」と、港の市場でもらった地図に書かれた営業時間とにらめっこ。電話をしてみると元気なお母さんと繋がり、お店を開けてもらえることに。
中に入ると建物の中はなんと窓ガラスのない四方全面木の部屋。「これ、窓は閉めないんですか?雨とか大丈夫ですか?」と聞くと「そっちはあまり降り込まないから大丈夫」とのこと。ワイルドが止まりません。
ふと棚を見ると、ありました!加計呂麻島の果物の美味しさがぎゅっと詰まったトロピカルフルーツのジャムたち!カラフルで可愛い!
ご丁寧に一通り試食をさせていただき、いくつかお土産に購入。
商品名のmarsa(まーさ)は奄美の言葉で「美味しい」という意味。元気なお母さんが丁寧に心を込めてひとつひとつ手作りで作っています。
果物はジャムにしたら美味しい頃を見計らって 1つ1つ手摘み。果物は、なんと島の中で自然になっているものを使用していたり、農薬や肥料を使わないで栽培したもの(自然農)を使っているのだそう!なんてワイルドクラフトなジャムなのでしょう。果物の美味しさを活かせるよう、コクのあるまろやかな甘みになる島ざらめ(精製度の低いミネラルいっぱいの島のお砂糖)と、有機レモン汁だけで煮詰めているのです。
marsaのwebサイトにも書かれていますが、「畑は、なるべく自然の状態を壊さないように、果物の成長を手助けする気持ちで育てています。不耕起(耕さない)草生(虫や草を敵にしない)無肥料(持ち込まない)栽培です。」とのこと。自然との会話を重ねた結果、こうした美味しいジャムができているのだと、知れば知るほど奥深く驚くことばかり。
加計呂麻島から生果を送ると東京へは2〜3日かかります。もったいないので何か保存食に、と思いついたのがジャムだったのだそう。
今回はせっかくなので、背景を碧い海で商品を撮影してみました。さすがに映えます!
<パッションフルーツジャム>甘酸っぱいトロピカル感いっぱいの人気のジャム。パッションフルーツの種は栄養も豊富。ポリポリ食べられ、見た目も食感も楽しい。加計呂麻島の瀬戸内町はパッションフルーツの皇室献上産地。農薬はもちろん厳しい基準をクリアして作られています。傷などがあり、正規に出荷できなかったものを譲ってもらって加工しているのだそう。
<くさらジャム>くさらとは、とても香りの良い島の希少なみかんのこと。ベルガモットやアールグレイを思わせる香り。パンやヨーグルトはもちろん、パンケーキやクッキー、アイスクリームなどと香りを楽しんで食べることができます。紅茶にも相性バッチリ。
<グアバジャム>優しい甘い香りのするグアバの実は、ジャムにしても爽やかな甘い良い香り。グアバのおいしさがギュッと詰まった贅沢なジャムです。小さな硬い種はとってあるので、トロッとした食感で食べやすくなっています。かわいいピンク色はアイスクリームやヨーグルトにかけても◎。
<きび酢ピクルス>うずらの卵のピクルス。甘酸っぱくて、食べやすい一口サイズ。加計呂麻島で昔からサトウキビ汁を自然に発酵させて作っている「きび酢」と、加計呂麻島で取れた百花蜜「かけろまハニー」の漬け汁で作っています。ミチミチに瓶に入っているので、そ〜っとフォークをうまく使い取り出します。優しい酸味とプリッとした白身がクセになります!
かけろまの森marsaのジャムやピクルスはなんと公式サイトからも購入できます!
とにかくワイルド感が満載の、山と海に囲まれた加計呂麻島。島の時間はゆっくりとゆっくりと流れていました。9月の加計呂麻島はまだまだ夏。でもこの時期は台風が多く発生する時期なので、海では気をつけて遊んでくださいね。
身近な日本の軌跡と奇跡。「旅するデザイナーrumi」のInstagram。
@find_rumi
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