CULTURE & LIFE
毎年の夏には恒例のプチブームがやってきて、やたら聴きたくなるのがブラジル音楽♪
なるべくオリジナル盤で聴きたいのだけれど、
ブラジルのオリジナル盤のグッドコンディションをみつけるのは簡単でないうえ、なによりお値段が…!
なので、できるだけオリジナル盤を意識しつつも、あまりこだわりすぎずブラジル音楽を楽しむことに。
Bossa Novaの神様 ジョアン・ジルベルト。
ジャズ ボッサで1番すきかもしれないタンバ トリオのファースト。
本当はジャケの色が白なのだけれど、このチリ盤はわたしの好きな赤色なのがポイント!
そしてそして、愛しのカエターノさま♡
このアルバムは最後のボサノヴァアルバムといわれていて、このアルバムをリリースしたすぐ後
カエターノはトロピカリズモという芸術運動のリーダー的な立場としてサイケデリックな音楽を奏ではじめ、
ブラジル政府から国外追放をうけ、より波瀾万丈なアーティスト人生を送ることになったそう。
そんな嵐の前の静けさのような、日曜日のサザエさんで味わう気怠さを数百倍濃縮したような
アンニュイな雰囲気がたまらなくすき。
だいすきなアルバムなのでもっとも音質の良い1967年のプロモ盤をゲーット!
トロピカリーズモー!
1968年にブラジルで大爆発した芸術運動トロピカリズモの記念碑的なアルバム。
カエターノやジルベルト・ジル、ムタンチスやトン・ゼなどのオムニバスアルバムで、
ビートルズのサージェントペッパーに強い影響をうけて、それまでのわりと静かなボサノヴァからは一転してサイケデリックな世界観が◎
わたしはこのトロピカリズモを起点にしてブラジル音楽を掘り掘りしています。
とにかくムタンチスがかっこよくて痺れる!
それまでボサノヴァの正統的なアーティストだったジョアン・ドナートやエドゥ・ロボも
トロピカリズモの影響で新しい音楽を作るようになっていきました。
ジョアン・ドナートのQuem e Quemはカエルを模した曲があったり、
全編エレキピアノが心地いい、だいすきなアルバム。
エドゥ・ロボのこのアルバムの1曲目のKyrieはとっても不思議な曲で
ジャンル分けできない、聴いたことのないような素敵すぎる賛美歌。
ジャケットがカラフルでかわいいエルメート・パスコアルのアルバム。
本人が描いたジャケットのイラストがそのまま音になったような、カラフルでサイケデリックな世界!
たしか邦題は電磁頭脳みたいな感じだったような…
タイトルのとおり脳内をグルグルとカラフルな音の粒子が渦巻くようで、ポジティブな気分に♪
毎年少しずつしか増えていかないブラジル音楽のレコードだけれど、
暑い夏にクールにしてくれるボサノヴァ、逆にさらに暑くさせてくれるトロピカリズモ以降の音楽たち。
アマゾンの熱帯雨林のように広大なブラジル音楽の世界は日本の夏にもぴったりで
わたしのモチベーションをあげてくれる大切な存在です♪♪
text:M!DOR!
コラージュアーティスト/グラフィックデザイナー。 古い紙ものを使用し、コラージュ作品を制作。現在は個展で作品を発表するほか、ロックバンドのツアーパンフレットやファッションブランドのカタログ、ファッションビルのウインドウディスプレイ、テキスタイルデザインやCDジャケットのアートワーク、そして本や雑誌の装丁等も多数手がけ、活動の幅を広げている。
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