ONKUL
欲しい服や食べたいもの、会いたい人はすぐわかる。なのにこと家電、となったとたんに「わからない」。 サイクロン? プラズマクラスター? まるで未来人のようなワードに、たぶん一生覚えられない商品番号。デザインだって、スペックだって、比較しようにも判断つかず、なんとなく決めて、あたりまえに使っている。 そんな家電を「ほんとにそれでいいの?」と見直し、オンクル的な視点 で再点検してみた。

ムラなく焼き色の調整もできる、ポップアップトースター1枚焼き¥8,800 /±0(プラスマイナスゼロカスタマーサポートセンター)、ミニマムさとコンパクトがちょうどいい電気ケトルCOVE ¥ 9,980/ Fine & Flow(エペイオス)、キルトのランチマット¥ 8,800/N ew Neighbour × somehow、手彫りのボトルストッパーWAN WAN Doggy cap ¥ 9,900 /WAN WAN WONDERLAND(ともにサムハウ)、レインボースタッキングマグ 6 点セット¥17,820 / Vignelli Hellerware(モマデザインストア 表参道)、マグに入れたシルバーのブレッドトング ショート¥550、フタに置いたブレッドトング ロング¥ 660 /ともにPUEBCO(プエブコ)
大きいことはいいことだ。そんな時代もありました。もちろん、今もそう思う時だってある。 冷蔵庫が大きいとまとめ買いして保存できるし、洗濯機も一気に洗えるだけでなく、毛布やカーテンなどの大物だって余裕。家族がたくさんいるとなお。さらに部屋はゆとりがあったほうが落ち着くし、収納スペースもたっぷりあるほうがすっきりする。
だけれども。「もしかすると、これで十分じゃない?」と思うのも同時に、確かにある。
たとえば、朝ごはん家電。ひとり暮らしはもちろん、ふたり暮らしだって、大家族だって、みんな同じ時間に「いただきま〜す!」と食卓を囲むなんて、めったとない。起きる時間、家を出る時間、それまでにタスクをどうこなしていくかの順番とペースは人それぞれ。だったら最初からひとり用でよくない? と。
そんな気分にジャストフィットしてくれたのが、1枚焼きのポップアップトースター。「あなたのために焼いてます」感出してくるところも、焼き上がったらポンッ! と飛び出るようすも、かわいいし、うれしい。
そして電子ケトルも、大きければつい多めに沸かしたくなるけれど、 そんな時間もかからないし、そのつど沸かせば、とどのつまり経済的。 暮らしのダウンサイジング、まずはここから。
onKuL vol.22(2025年3月売号)より。
photograph:Nao Shimizu
styling:Mariko Nakazato
edit:Mitsuharu Yamamura
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