kiitos.
座り姿勢の多くなるリモートワークな現状に加えて、こたつやホットカーペットの誘惑から逃れられないこの季節。縮こまりがちでこわばった身体は、思い立ったらすぐできる『ズボラストレッチ』に委ねるべし。グーンと伸ばしてじんわりほぐして、自分をゆるりと癒してあげて。
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教えてくれた人|深井裕樹さん
ストレッチインストラクター。『ズボラストレッチ』というYouTubeチャンネルで1年で120万人超の登録者数を獲得。メイン視聴者は30〜50代女性で、ながらでできる簡単な痩せるストレッチが人気。
「ズボラストレッチ」 https://www.youtube.com/channel/UCywiirCAHLPix_jHNyPpkkg
簡単な動きをのんびりゆっくり。続けることで心地よさを手に入れる
長く続いたおうち時間でなまってしまったこの身体、手軽に無理せずなんとかしたい! 自分のペースで自宅でも続けられる運動と言えば? そう、ストレッチ。
ストレッチとは、筋肉や関節を伸ばすこと。筋肉は動かさないと硬くなり、その結果血流が悪くなってコリや滞りが生まれます。逆に筋肉がやわらかくなると、血液やリンパ液の流れがスムーズになって酸素や栄養分が滞りなく全身へ行き渡るようになるので、代謝がアップ! 老廃物もすんなり排出されて疲労回復も後押し。また筋肉や腱が伸びることで関節への負担が減り、肩こりや腰痛を緩和、改善することもできます。
今回、kiitos. 読者のための超簡単なメニューを考案してくれたのは、“ズボラな人に寄り添う”ストレッチ動画を配信している、ストレッチインストラクター兼YouTuberの深井裕樹さん。「一回で何かしらの効果が出るのがいいところなんですよ。変わらないと、人ってやる気がなかなか出ませんよね。逆に変化があればその状態をキープしたい、元に戻すのがもったいないから続けたいって思うじゃないですか? ただし、面倒くさいのは続かない。僕の提案するストレッチはポーズを取ってからざっくり30秒でOK。ベッドの上でもできるので、ズボラさんでも続けられます」
筋肉や骨を、普段動かさない範囲までゆっくり大きく動かすのが効果を出すコツ。「運動にはメンタルへの作用もあるため、終わった後は不思議なほどスッキリ。まずは実際に身体を動かして、気持ちよさを感じてみてください!」
ほぐし効果が見た目に出やすいのもストレッチの大きな魅力!
ストレッチは健康維持にはもちろん、継続することで無理なくしなやかボディを手に入れる手段としても有効。「脂肪は、動かしていない・使っていない・伸ばしていない部分に溜まります。そこを動かしてあげることで、溜まっていたものがほぐれる。太ももなどはストレッチの前後にメジャーで計測すると1回でサイズダウンすることもあります」
硬く縮こまっていたお尻の筋肉を伸ばしてあげることで、大人であっても脚の長さが変わることもあるとか。「ストレッチは習慣化することが大切。わかりやすい変化はモチベーションを上げるいい材料になります。やる気をキープするためにも、ビフォア・アフターで写真を撮ったり、サイズを測ったりするのはおすすめの方法ですね」
ストレッチにはいろいろな効果が!
- 筋肉がほぐれることで、しなやかな身体になる
- 身体が動かしやすくなり、可動域が広がる
- 傾きが調整されてバランスが取れ、姿勢がよくなる
- 血行が促進されて、代謝がアップする
- 老廃物が排出され、疲れが取れやすくなる
今回ピックアップするのは、ここ!
LESSON:1 股関節
身体の中で最も大きな“関節”である股関節。英語では「HIP JOINT」と言い、その名の通り上半身と下半身をつなぐ役割を持ちます。前後屈や立ち座り、振り向きなどの動きすべてに関わる身体の中心的存在。ストレッチによって股関節の柔軟性が高まり動きがよくなると、可動域が広がって歩行をはじめとするあらゆる日常生活の動作がラクになるほか、骨盤の傾きが調整されたり、血流が促進されたりといいことづくめ。
LESSON:2 背中
座り姿勢が多い場合にあまり使われない、背中の骨と筋肉。背中ストレッチは肩甲骨を動かすことが大切ですが、菱形筋はその肩甲骨を寄せるための筋肉。ここを動かさないことでどんどん硬くなってコリが生じ、また硬くなると肩甲骨が左右に開きやすくなり肩が前に出て猫背の元にも。さらにこの筋肉は頭部に血液を運ぶ役割も担っているので、血流が滞ると頭に血が巡らず酸素が行き渡らなくなり、頭痛の原因にもなるのだそう。
LESSON:3 お尻
やわらかな印象のあるお尻ですが、実は全身の中でも大きな筋肉を持つ部位。よく知られる大臀筋、中臀筋だけでなく、内側にもいくつもの筋肉が、股関節を動かすための複雑な動きに対応できるよう、さまざまな方向を向いて発達。歩行時に股関節にかかる衝撃を吸収する役割もあるため、お尻の筋肉が弱っていたり硬くなっているとその衝撃が吸収されず腰まで伝わってしまい、腰痛を引き起こすことも。
photograph:Daisuke Taniguchi hair&make-up:Aoi Nagasawa model:KAKAZU illustration:Shibahiro edit&text:Kei Yoshida re-edit:Yuri Iwata[press lab]
※kiitos. vol.22(2021年12月23日発売)より抜粋。
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