kiitos.
汗をかくことはとても大切なこと。質のよい発汗を促すためにサウナ浴や毎日の入浴でコツをつかもう。「無理なく程よく心地よく」をモットーに、いまこそ“汗活”に勤しみましょう!
サウナに行くなら事前に覚えておきたい、専門用語や浴室の種類。現在のブームに至るまでの日本におけるサウナの歴史もご一読を。
Index
実はいろいろ、サウナの種類
✔︎乾式サウナ
◾️ドライサウナ
一般的にサウナと言えば、このタイプ。室温は70〜100°Cくらい、湿度は10%程度と高温低湿が特徴で、サウナストーブまたはヒーターで高温を保つことで発汗を促します。サウナ室のベンチは階段状になっているところが多く、上段は頭部が約90°Cになる高温エリア、中段が約80°Cの中温エリア、下段が約70°Cの低温エリア。初心者は 下段からスタートするのがおすすめ。
サウナの本場フィンランドでは、空気を熱するのではなく熱した石に水をかけて蒸気を発生させることで発汗を促すのが主流。室温は70°C前後に設定されていることが多いのだそう。
◾️遠赤外線サウナ
遠赤外線ヒーターを使ったサウナで日本ではこのタイプも多数。空気の熱だけではなく遠赤外線が身体を芯からダイレクトに温めることで、冷え性を改善したりデトックス効果が高いとも言われています。大型のスーパー銭湯に設置されていることが多いサウナです。
✔︎湿式サウナ
◾️ミストサウナ/スチームサウナ
ドライサウナよりも低温で高湿度に設定されたサウナ。室内の温度は40〜60°C程度、湿度は80%以上で暑苦しさを感じにくく、身体への負担も少ないためゆっくり入っていられます。ミストは霧状の温水で、スチームは蒸気で高湿度をキープ。
✔︎こんなタイプも!
◾️テントサウナ
場所さえあればどこにでも設置できる可動式テントサウナは、ビーチや雪山でのイベントなどで人気。燃料が薪のためライフラインが絶たれた被災地でも使用でき、エコノミークラス症候群やストレス緩和にも役立てられているのだそう。
知っておきたいサウナ用語
✔︎水風呂
ドライサウナの後で熱を取るために入る、水温17°C程度の風呂。サウナで温まって拡張した血管は冷やすことでいったん収縮しますが、水風呂から上がった瞬間に反射的に広がるため、身体がさらに温まり寒さを感じなくなります。サウナと水風呂入浴を3回ほど繰り返す「温冷交代浴」を行うことで自律神経の乱れによる不調や、疲労回復効果が高まると言われています。
✔︎外気浴
水風呂入浴後に、外気が入る休憩所もしくは室外でクールダウンすること。フィンランドには水風呂はなく、サウナ後はシャワーを浴びるか外気浴で身体を冷やすのが基本。自然の中のサウナでは湖や海、雪が水風呂代わりになることも。
✔︎ヴィヒタ
サウナや浴室で全身を叩くようにして使用する、白樺の枝葉を束ねたもの。白樺にはビタミンやミネラルが多く含まれており、火照った身体を叩くことで滅菌作用や血行促進、身体を清浄にするなどの効果があるとされます。
✔︎ウィスキング
低温のサウナ室で、水分と熱気を含ませたヴィヒタを使用して行われるリラクゼーション施術。身体を叩いたり、葉を身体に押し当てたり。日本でもウィスキングを広める動きがあり、体験可能な施設も増えてきています。
✔︎ロウリュ
フィンランド語で「入浴者がヒーターに積まれた石に水をかけて蒸気を発生させる」こと。アロマ水などをかける場合も。日本では頃合いを見て施設のスタッフが行うところが多く、「ロウリュする」という言い方をします。
✔︎アウフグース
こちらはドイツ語。入浴者ではなく「スタッフがヒーターに積まれた石に水をかけて蒸気を発生させ、蒸気をタオルであおぎ熱波を広める」こと。元々ショー的な意味があるた め「アウフグースを演じる」という言い方をするのだそう。
日本のサウナの歴史とは?
サウナの起源には諸説あるものの、6000年以上前のフィンランドというものが有力。白夜の夏と厳しい寒さという風土の中、疲れを癒すための生活の知恵としてうみ出された「自然健康法」だったとか。石器時代は洞穴に、青銅器時代は地中につくられ、現代の小屋スタイルになったのは約2000年前と言われています。
そんな長い歴史を持つサウナですが、国際的に注目されるようになったのは近代となってからで、1936年のベルリンオリンピックがきっかけ。フィンランドチームがサウナを持ち込み、各国の選手がそれぞれの国に持ち帰り、ドイツをはじめとする多くの国でサウナが取り入れられるようになったそう。
日本のサウナ元年は、1957年。東京・銀座にあった「東京温泉」に国産の乾式サウナを設置。オリンピックのクレー射撃の代表選手でもあった東京温泉社長・許斐氏利氏が、メルボルンオリンピックに出場した際にサウナと出会い、取り入れたのがはじまりだそう。
サウナが知られるようになったのは、1964年の東京オリンピック。選手村と競技場に本場フィンランドのサウナが設置されたことがマスコミに取り上げられ、サウナブームのきっかけに。以降、全国的にサウナ施設がつくられるようになり一大サウナブームが巻き起こったものの、1973年のオイルショックとその後の不況で全国のサウナ店は半減。しかしその後うまれる健康ランドやスーパー銭湯には男女それぞれにサウナがついており、それまで男性専用がほとんどだったサウナの間口を女性にも広げることにつながったよう。
2011年、漫画家・タナカカツキ氏によるサウナをテーマにしたコミック『サ道』が出版され、新たなサウナブームの起爆剤に。氏はサウナ大使に任命され、『サ道』は2019年にテレビドラマ化。人気を博し、2021年の7月から新シリーズもスタート。
- 1957年 東京・銀座の「東京温泉」にスチーム配管方式の国産サウナが設置される
- 1963年 大阪ニュージャパンが「スカイガーデンスパ」を開店、関西初のサウナを設置
- 1964年 東京オリンピック開催。選手村と競技場に本場フィンランドのサウナが設置されたことで、サウナブームがはじまる
- 1966年 日本初のフィンランドサウナ営業店「スカンジナビアクラブ」開業
- 1969年 サウナを愛し健全な発展を目指す有志による「日本サウナ党」発足
※1974年に日本サウナ連合協会に、1978年に日本サウナ協会に、2006年に改称 - 1984年 3月7日が「サウナの日」に制定される
- 1990年 日本サウナ協会が社団法人に/スーパー銭湯の時代が到来
- 2006年 日本サウナ協会から日本サウナ・スパ協会に改称
- 2011年 漫画家・タナカカツキ氏によるサウナをテーマにしたコミック『サ道』が出版され、ニューサウナブームの起爆剤に。氏はサウナ大使に任命される
- 2012年 日本サウナ・スパ協会が公益社団法人として認可される
- 2019年 『サ道』がテレビドラマ化され、サウナの人気がさらに高まる
illustration:Miki Tanaka edit&text:Kei Yoshida re-edit:Yuri Iwata[press lab]
※kiitos. vol.20(2021年8月6発売)より抜粋。
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