感性が研ぎ澄まされる季節、好奇心旺盛なチェックガールをわくわくさせるのは、
今月オープンしたばかりのニュースポット「英国アンティーク博物館BAM鎌倉」。どんなお洒落をして出かけよう?とまとったのは、
英国にちなんだトラッドスタイル。けれどいつも通りじゃつまらないと、異なるチェック柄をかけ合わせたら、
その相乗効果で定番トラッドスタイルが小粋にアップデート!ここではアイビー、ワーク、ジェントル、ロックの4つのスタイルをご紹介。
さあ準備を整えて、日常の想像力を掻き立ててくれる博物館へ出かけよう。
「英国アンティーク博物館BAM鎌倉」ってどんなところ?
鎌倉のメインストリートに誕生した英国アンティーク博物館BAM鎌倉。
次世代にアンティークの世界を伝え、物や人を引き継ぐ素晴らしさ、大切さを多くの方に感じ取ってもらいたいというメッセージが込められた博物館です。設計は、英国ヴィクトリア&アルバート博物館の分館V&Aダンディの設計を手がけた建築家の隈研吾が担当。外観は鎌倉の伝統文化を象徴する鎌倉彫にインスピレーションを受けたデザイン。
素敵な外観に見惚れつつ館内に足を踏み入れると、BAM鎌倉の館長である土橋正臣が長年に渡りコレクションしてきた本物の英国アンティークの数々を堪能することができます。
エントランスでは、通称ブラックキャブと呼ばれる本物のロンドンタクシーがお出迎えしてくれます。
1階はミュージアムショップになっていて、イギリスから直輸入されたスーベニアグッズやシャーロック・ホームズ博物館/ロンドンの公式グッズ、隈研吾によるBAM鎌倉のデッサン画をモチーフにしたオリジナルティーカップなどが購入可能。レアなグッズを手に入れたら、ちょっとした旅行気分が味わえそう!
こちらのロンドンタクシーはただのタクシーではありません。車内を改造し、イングリッシュティーやコーヒーを販売するブラックキャブカフェだというから驚き。ブラックキャブカフェは現地でも流行しているそうで、日本で体験できるのはここだけ!懐かしさと新しさのハーモニーが楽しめます。
襟元、足元で小さく効かせると難なくまとまる
紺ブレ、チルデンセーター、チノパンを組み合わせた王道アイビールック。一見ベーシックにも見えますが、2種類のチェック柄をシャツとソックスでさり気なく装いに響かせているところがポイント。落ち着いた色味を選べば浮くこともなく、ほんのり遊び心の宿るスタイルに。
紺ブレ¥31680、ソックス¥1760/ともにBEAMS BOY、シャツ¥29700/INDIVIDUALIZED SHIRTS×BEAMS BOY、トートバッグ¥11550/L.L.Bean×BEAMS BOY、ローファー¥33000/Paraboot×BEAMS BOY(すべてビームス公式オン ラインショップ)、チルデンニット¥28600/J.J.Mercer(グリニッジ ショールーム)、チノパン¥20900/THE SHINZONE(シンゾーン ルミネ新宿店)、メガネ/スタイリスト私物
1714~1830年ジョージアン時代のアンティークが並ぶセカンドフロア。
中央のテーブルや壁一面のキャビネットにはシルバーがずらり。キャンドルの灯に照らされてひと際優美な輝きを放ちます。
セカンドフロア左手の小部屋には、ヴィンテージのグローブ・トロッターのスーツケース、
英国王室御用達でありキングオブシューズと呼ばれる英国靴ブランド《ジョン・ロブ》の木型、近衛兵の赤いジャケットなど、ジェントルマンのためのアイテムも。
壁に設置された本棚は、実は隠し扉!奥はレストルームになっていて、非日常感が体験できます。
存在感たっぷりの英国製ハープは、200年前のジョージアン時代につくられた大変貴重なもの。足元の彫刻にはライオンが鎮座し、思わず見惚れてしまう美しさ。
無骨なワークスタイルをチェック×チェックでリズミカルに彩る
ワックスドジャケット×デニムジャンプスーツの男らしいワークスタイルこそ、チェック柄の出番。それに1種類はジャケットのライニングを活かしてしまえば簡単。
くるりと折り返した袖のチェックと、ざっくり開けた襟元からフレッシュなイエローのチェックを覗かせたら、愛嬌のある表情が加わり装いの魅力がアップ。
ジャケット¥51700/BARBOUR×Demi-Luxe BEAMS、シャツ¥16280/BEAMS BOY、ショートブーツ¥24200/Blundstone×BEAMS BOY(すべてビームス公式オンラインショップ) 、ジャンプスーツ¥42900、キャップ¥7700/ともにTHE SHINZONE(シンゾーン ル ミネ新宿店)、バッグ¥50600/Brady(ビショップ)
シャーロック・ホームズの部屋では、シャーロック・ホームズ博物館ロンドンのディレクターやホームズ研究家の協力を得て、実際に使用されていたヴィクトリア時代~エドワーディアン時代の家具、椅子、シルバー、照明、絵画など、丁寧に選定されたアンティークが展示されています。
エントランスでは、ホームズが住んでいたとされるベイカー・ストリート221Bマークの入った
ヴィクトリア時代のアンティークドアや、ロードサイン、ガス灯があり、まるで実際に家を訪ねたような気分に。
英国王室御用達の壁紙を採用し、ワインレッドを基調としたリビングルーム。ムーディで重厚感のある雰囲気は、思わずホームズを気取ってしまいそう。
ベッドルームにはビクトリア時代のアイアンベッドや、100年前の木製椅子型トイレを展示。また、ホームズがウイスキーを嗜む際に使用していたという炭酸水をつくるひょうたん型の機会ガソジン、パイプ、薬品瓶、顕微鏡などの細かな小道具も多く飾られていてファンにはたまらない空間。
さらに書斎には、蝋人形のホームズの姿も!アンティークチェアに座り、拡大鏡で熱心に調べ物をする様子が再現されていて、見応えたっぷりの部屋となっています。
セットアップならチェックの組み合わせも手軽に叶う
やや難易度の高いジェントルスタイルは、セットアップでチェック×チェックを取り入れてしまえば簡単!セットアップの色味を全体で拾うように、ベージュ、ブラウン系で統一するとグッドバランスに。仕上げにヴィヴィッドなピンクのソックスで予想外のアクセントをつけると、一歩先ゆく紳士スタイルが完成。
コート¥39600/Gymphlex(ビショップ) 、ジャケット¥35200、パンツ¥17600/ともにNOMBRE IMPAIR(ノンブルアンペール吉祥寺 パークストア)、中に着たシャツ¥16500/JOURNAL STANDARD、バッグ¥22000/AULENTI、ローファー¥31900/CASTELLANO(すべてジャーナル スタ ンダード 自由が丘店)、キャップ¥6600/OVERRIDE(オーバーライド 神宮前)、ソックス/スタイリスト私物
4階は1837~1901年のヴィクトリア時代のアンティークに加え、隈研吾の考える立礼式の茶室が楽しめます。
真っ先に目に入るのは、超大型の蓄音機「エキスパート・シニア with オール・レンジ・ホーン」。思わず圧倒されてしまう程大きなラッパの開口部は、なんと直径93cm!
1930年にイギリス人のエリス・マイケル・ギンによって設立されたエキスパート社が製作したもので、蓄音機のロールスロイスとも呼ばれているそう。
また、ベートーベンやショパンなどの名作曲家たちが愛用していたジョン・ブロードウッド・サンのピアノは、今も実際に奏でることができるんだとか。
美しいステンドグラスには、歴史の中で最も栄えたとされる大英帝国を築き上げたヴィクトリア女王の姿を見ることができます。
Kuma’s Tea Room
隈デザイン立礼式茶室もBAM鎌倉ならではのこだわりの部屋。隈研吾が建築を手がけたスコットランドのV&Aダンディミュージアムには、建築家チャールズ・レニー・マッキントッシュが日本の影響を受け考えたティールームがあります。それと対峙するように製作されたのがこの茶室。中央には英国アンティークのテーブルを、壁にはBAM鎌倉建築前にこの土地で発掘された鎌倉時代のものと思われる木材を、そして床には、英国のプランタジネット朝から続くグリーンドラゴンホテルで使われていたオークの床材を採用。さらに縦長の窓は掛け軸に見立てたもので、鶴岡八幡宮の三の鳥居が掛け軸に鮮やかな彩りを添えてくれるように感じられます。日本とイギリス、そして新旧の融合を見事に計った茶室となっています。
チェックのサイズに大胆な差をつけて、装いにビートを刻む
シャツのギンガムチェックと、キルトスカートのタータンチェックと、チェックのサイズでコントラストをつけるとコーディネートにリズムが生まれ、立体感のあるスタイルに。また、全身ブラックベースでキリッとまとめたことで、イエローのタータンチェックが鮮やかに映える。
ライダースジャケット¥30800/JOURNAL STANDARD(ジャーナル スタンダード 自由が丘店)、セーター¥16280、中に着たシャツ¥11880/ともにBEAMS BOY、ヘアピン¥3300/maturely(すべてビームス公式オンライン ショップ)、キルトスカート¥29700/O′NEIL OF DUBLIN(ビショップ)、ブーツ¥26400/Dr.Martens(ビューティ&ユース ユナイテッド アローズ 丸の内店)、バッグ¥24200/LOISIR(ロワズィール)
英国アンティーク博物館 BAM鎌倉
住所:神奈川県鎌倉市雪ノ下1-11-4-1
開館時間:10時~17時(最終入館は16時半)
休館日:月曜日 ※祝日の場合は開館、翌日休館
入館料:大人1300円、中高生1000円、小学生500円、幼児無料
SHOP LIST
【ア】
オーバーライド 神宮前 03-6433-5535
【カ】
グリニッジ ショールーム 03-5774-1662
【サ】
ジャーナル スタンダード 自由が丘店 03-5731-0128
シンゾーン ルミネ新宿店 03-5909-4088
【ナ】
ノンブルアンペール吉祥寺パークストア 0422-26-8300
【ハ】
ビショップ 03-5775-3266
ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 丸の内店 03-6212-1500
ビームス公式オンラインショップ www.beams.co.jp
【ラ】
ロワズィール 03-6861-7658
photograph:Serizawa Shinji
styling:Takaue Mina
hair & make-up:Suga Takuma
model:Ilse
edit & text:Ono Ayaka
design:Yamamoto Katsura
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