FASHION
ロンドン、パリ、東京の3都市で見つけた着こなし上手さんにスナップインタビューして、スタイルバランスの秘訣を探る全4回シリーズ、第2弾はParis編。それぞれのOwn Wayを貫くパリジャンのスタイルに元気を授けられる心地がします。
Sample01:ジャストサイズでシンプルに着こなすJWAストレート

軽さを生むアウターの色選びで品のいいシンプルコーデに
name ANOUKさん
将来ファッション業界で活躍するため、1年前に渡仏。いずれアップサイクルでファッションを盛り上げるような仕事がしたい、という夢に燃える20代のモデル。モデルの傍ら、モデルエージェンシーでマネージメントも担当。
有名ブランドだけでなく、小さなブランドにもスポットを当てる仕事をしていきたいというANOUKさんがインナーに着用しているのは、赤いタイポグラフィをピリッと効かせた自らつくったTシャツ。全体の色数を抑えたシンプルコーディネートのアクセントになっています。
「もともと日本のデニムが大好き。クオリティが高いと感じています。シンプルなスタイリングが好みなので、主役になるアイテムのクオリティには重きをおきます」 モデルとしても活躍する長身の彼女が選んだJWAストレートの「丈長め」モデルは、長い脚にも無理なくフィット。クラシックなカラーを素直にジャストサイズで着こなして、上品なカジュアルスタイルに仕上げています。
「本格派のルックスながら柔らかな感触で、ストレッチの効いた動きやすさが気に入りました。私みたいなノッポにもちょうどいいサイズがある、バリエーションの豊富さはうれしいポイント」 スタイルの印象を決めるのは、お気に入りだというホワイトカラーのライダースジャケット。夏から初秋へのスイッチコーディネートは、軽さを印象づける色選びの匙加減が肝だと教えてくれます。
ボトムス「ストレートジーンズ」69NAVY ¥4,990/ユニクロ アンド ジェイ ダブリュー アンダーソン(ユニクロ)
ライダースジャケット、Tシャツ、シューズ、バッグ、ネックレスすべて私物
Sample02:オーバーサイズのJWAストレートでラフなシルエットに

計算された落ち感を味方に、バランスのいいルーズスタイルを完成
name ALONさん
アーティスト活動する地としてパリを選んで2年余り。友人とシェアするアパルトマンをアトリエに、ダイナミックな筆のタッチで数多くの作品を発表しているペインター。
シンプルなのに濃いめの個性を放ち、不思議なほどしっくりとサマになるALONさんのリラックスコーディネート。絵を描くときにも日常と同様の服装で、汚れるのも気にせず、きっぱり境目をつくらず即興的だという彼のスタイルが表れているよう。
「ファッションでもっとも好きなスタイルは“頑張ってないように見える”服装。色の組み合わせもトレンドも考えず、好きなように着たい。気にするのはシルエットのバランスかな。一見合わなさそうだけど、実はすごく合ってる色を組み合わせるのはおもしろい。何を着るかより、“どう着るか”ですよね」
デニムパンツなら普段はワンサイズ大きいくらいを選ぶというALONさん。デザインはこだわりなく何でも着るそうですが、丈については裾が靴の上にスタックするか、靴底のちょっと上で浮いたような絶妙な丈感にこだわりを持っているそう。
「このJWAストレートは、とても軽くて、穿いていてすごく快適なところが気に入りました。クラシックなストレートで、ウエストを落として穿いても、ハイウエストで穿くこともできて楽しいね」 ストンと落ちるパンツとTシャツのシルエットを、絶妙な丈感のコントロールで調和させるセンスが、多色の柄物も難なくまとめるバランス感覚。丈の組み合わせに気を配ることで、ボリュームコントロールの秘訣が見つかりそうです。
ボトムス「ストレートジーンズ」63 BLUE ¥4,990/ユニクロ アンド ジェイ ダブリュー アンダーソン
Sample03:懐かしのレイヤードスタイルが生きるスリムフレア

レングス差を操る90‘sテイストの遊び心が新鮮!
name NINAさん
ドローイングだけでなくテキスタイルアートやブロイダリーをミックスした表現をしたいと語る彼女は、昨年パリを離れて、ブリュッセルに進学した美大生。70’sのサイケなファッションが好きで、多色使いの表現に惹かれるのだそう。
キュートな笑顔に釘付けになってしまうNINAさんはアートを専攻する学生で、70年代のサイケデリックな色使いに惹かれるというティーンエイジャー。今回のスタイルは、古本屋で見つけた日本のストリートスナップ誌「FRUiTS」からインスピレーションを得て、90〜00年代を意識したコーディネートだそう。
「70’s好きの私としては、フレアシルエットはとくにお気に入り! デニムを穿く時は、ヴィンテージアイテムとミックスするのが好きです」 普段は自分でパターンを起こして服をつくったり、古着を自分流にリメイクすることあるという彼女。将来はパレドトーキョー(パリにある現代アート美術館)に展示されるような作品を生み出したいと目を輝かせます。
「私が持っているデニムはみな固い生地なので、このスリムフレアジーンズの見た目とのギャップには驚きました。本当にソフトで穿き心地がいい。ブラックカラーを選んだのは、カジュアルにもクラシックにも着こなせそうだから。レイジーな気分の日には、グラフィックTシャツと合わせたいな」
レングス差のあるトップスの合わせ技で、見事に90年代のニュアンスを表現したレイヤードスタイル。短い前髪を生かしたお団子ヘアともマッチした、懐かしKAWAIIコーディネートです。
ボトムス「スリムフレアトラウザージーンズ」09BLACK ¥4,990/ユニクロ
インのボーダーTシャツ、ニット、バッグ、シューズすべて私物
Sample04:アクティブな週末に選びたいEZYジーンズ

夏から秋へつなぐ、上品さを残すストリートスタイル
name PIERREさん
ラグジュアリーブランドからCM、ファッション誌まで、さまざまなビジュアル・映像制作を手掛けるクリエイター兼フォトグラファー。幼い頃からスケート好きで、8歳の時には日常的に乗っていたという生粋のボーダーでもある。
幼い頃からスケートボードに親しんできたPIERREさんにとって、ファッションはまずカジュアルであることが大前提。日常的にスチールやムービー撮影も行うこともあって、動きやすさは週末はもちろんウィークデイも最重要事項とのこと。
「なにしろカジュアルスタイルが好きだし、窮屈な服を我慢して着るのは嫌だから、着心地の良さも大切にしています。さりげなくアクセントを効かせて遊びの要素を入れたり、ストリート感を残しながらも上品に着こなすのが好きです」
だらだらと長い夏も、終盤になれば秋の気配をはらんだ風を感じる一瞬が重なっていきます。いつもの半袖Tシャツスタイルにベストを1枚加えたら、そんな秋の気分にスイッチ可能。 「このEZYジーンズは生地の厚みがちょうどいい。ストレッチが効いていて、スリムシルエットなのにそのことを忘れてスケートできるほど動きやすい。肌へのあたりも温かで、丈夫で転んでも大丈夫だったよ」と照れ笑い。 窮屈さを感じさせないスリムフィットの絶妙なパターン設計は、カジュアルすぎないクリーンなシルエットを生み出しています。どこか洗練されたルックスが、ストリートスタイルにも上品さを損なわない着こなしにつながっているのかもしれません。
ボトムス「EZYジーンズ」09BLACK ¥4,990/ユニクロ
ベスト、Tシャツ、シューズすべて私物
Sample05:バギーカーブでつくる上級者の自然体カジュアルが冴える

シャツ+デニムのシンプルコーデを洗練させる、抜けのある着こなし
name MATHILDEさん
ファッション誌「VOGUE」フランス版の元編集長カリーヌのアシスタントを長年勤めるなど、ファッション業界でキャリアを重ねてきた彼女。装飾のないシンプルな装いが好みで、カーヴィでフェミニンなシルエットよりメンズの服を選ぶのが流儀。
日頃からコットンやウールなどのナチュラルな素材を好み、靴もマニッシュなものを選ぶというMATHILDEさんは、現在はモデルとして活躍する50代。モード誌に籍を置いていた頃もメンズものを着こなし、いつもサボを履いていたという筋金入りのジェンダーレス&エイジレスファッションの人。FUDGEと気が合いそうな先輩です。クラシックかつシンプルで、どんな服とも合うところが好きだと語る、ユニクロラバーでもあります。とくにユニクロジーンズは穿き心地が快適で品質もいいからと、何本も所有しているのだそう。
「このジーンズは、ソフトでグッドシェイプ! 洒落の効いたシェイプだからこそ、シンプルな着こなしでそのシルエット美を楽しみたいと思ったの」と、バギーカーブを選んだ理由を教えてくれました。
「私にとってはカーブシルエットのパンツは初めてのチャレンジだったんだけど、新鮮でワクワクしました。手持ちのメンズジャケットとも合いそうだし、もっと色々なコーディネートを試してみたいな」
そんな彼女がトップスに選んだのは、日本で購入したユニクロのメンズシャツ。お気に入りの白レザーのウィングチップと合わせて、軽やかで品のいい大人のカジュアルに仕上げました。誰でも真似できそうなシンプルなコーディネートですが、美しいシルバーヘアも含めたカラーバランスと、首元や袖口、ボトムスの丈が織りなす計算された“抜け”の妙。シンプルなスタイルこそ着こなしの実力が人物のムードにも滲み出ます。
ボトムス「バギーカーブジーンズ」62BLUE ¥4,990/ユニクロ
シャツ(ユニクロのアーカイヴ)、バッグ、キャップ、シューズすべて私物
Sample06&07:服を知り尽くした夫妻が選んだユニセックスコーデ

似合うものを知り尽くしているからこそ板についた個性が光る
name(左)EMMANUELさん、(右)MARTINAさん
パリのアンティーク洋服店『Revedegosse』を経営するお二人。EMMANUELさんが裁断や縫製、MARTINAさんがペイントなどを担当し、ネイビー、ウエイター、フィッシャー、ハンター、ペインター、ブッチャーのユニフォームなど古典的なフランスのワークウエアや、古いテキスタイルを使ったオリジナルデザインの洋服を製作している。
1着1着に生命が宿っているようで惹きつけられるパワーのある洋服店を営むお二人。長らくヴィンテージを愛してきたからこその洋服への造詣は、自身の装いにも存分に表れています。今回、男性のEMMANUELさんはウィメンズのバギーカーブジーンズ、女性のMARTINAさんはセルビッチのスリムフィットジーンズのメンズ仕様を選択。
「ボトムスはぐっと大きいサイズを選んでサスペンダーで吊るのが私のスタイル。ぐるぐるロールアップしてショート丈にアレンジして、ソックスの色で遊びを加えました。柔らかい生地の感触がすっかりお気に入りになったよ」というEMMANUELさんに対し、MARTINAさんは「普段からメンズの小さめサイズをよく着ていて、マニッシュなスタイルも好きなの。上下をブルーで繋いで、柄on柄でも散らからず、シックに仕上げてみました」と今回のコーディネートを語ってくれました。
「デニムはフランス発祥で、作業着に使われていたんだ。“デニム”もフランス語が語源。フランスにルーツを持つ歴史あるマテリアルだから、そういう部分で愛着もあるし、丈夫でクラシックなところが好き」だといいます。ユニクロの服はクラシックかつベーシックだから、ヴィンテージやアンティークの服とも相性がいいとも。
全身ベーシックで固めるばかりではなく、リバイバル人気で引き続き注目の集まるヴィンテージアイテムを1点投入することで、自分の個性を再発見するきっかけになるかも。そんなチャレンジ精神を刺激される、お二人の素敵な自分流に惹かれます。
( 左)ボトムス「バギーカーブジーンズ」67BLUE ¥4,990/ユニクロ
シャツ、ベレー帽、シューズすべて私物
(右)ボトムス「スリムフィットジーンズ/セルビッジ」69NAVY ¥4,990/ユニクロ
コート、シャツ、ハット、シューズすべて私物
シルエット美を誇るUNIQLO JEANSを生み出す研究所、「JEANS INNOVATION CENTER」をご存知ですか?環境に配慮した最新の生産方法で、世界中のスタッフが試着を重ねて、新しいジーンズが生まれる場所。どんなラボなのかを紹介するショートムービーをチェックしてみて!
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お問い合わせ先:ユニクロジーンズ特設サイト https://www.uniqlo.com/jp/ja/news/topics/2025060401/
photograph_Suganuma Shotaro
direction_Shibata Moe
text_Sekiguchi Keiko
coordination_Yokoshima Tomoko
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