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ガブリエル シャネルが愛したメリージェーン
《シャネル》の靴といえばバイカラーシューズが有名だけど、実はメリージェーンもその歴史に数多く登場している。1920年代の写真によると、ウエストミンスター公爵が所有するヨットに乗ったガブリエル シャネルの足元にはホワイトレザーのメリージェーンが選ばれていたし、違う写真ではバイカラーのメリージェーンを履いて笑う姿も残されている。そう、ガブリエル シャネルはメリージェーン愛用者だったってこと。さらにカール・ラガーフェルドがいくつかのメリージェーンを発表している事実も無視できない。「メリージェーンなんて子どもっぽいわ」と、心のどこかで思っていたけど、見事に払拭された。《シャネル》にかかれば、とってもエレガント、憧れずにはいられない。
ツイッギーのお気に入り「パピヨン」
報道写真とかで《ルイ・ヴィトン》のモノグラムを手にするセレブリティをよく見かける。例えばオードリー・ヘプバーン。彼女が「スピーディ」を愛用していたのは、とても有名なお話。ひと目でそれと分かるモノグラムパターンが醸す、知的でクラシックな雰囲気は唯一無二の存在だ。ところで、イギリスのツイッギーって知ってる? 1960年代のカウンターカルチャー、「スウィンギング・ロンドン」を象徴するモデルで、ミニスカート&ショートボブで一世を風靡した人。世界を虜にした彼女がプライベートで愛用していたのが、「パピヨン」。円筒形のキュートなバッグを持つ彼女の姿がファッション誌に掲載されると、一大ムーブメントを引き起こしたそう。バッグ自体は小さいけれど、その存在感はとてつもなくデカイ。
ジャクリーン・ケネディが手にした「ジャッキー1961」
大統領を支えるファーストレディとして、名編集者として、そしてファッショアイコンとして、自分自身の信じた道を強く生きたジャクリーン・ケネディが相棒として選んだのは、独特のフォルムが特徴の《グッチ》のバッグだった。大きなサングラスに美しい髪を守るスカーフ、そしてハーフムーンシェイプのバッグ、これが彼女のお決まり。同じ時代を生きた女性たちの視線を集めたそのバッグは歴代クリエイティブディレクターの手によって更新され、今を生きる私たちへ届けられる。美しい曲線美はジェンダーレスとなって受け継がれ、ベルトアレンジによりショルダーバッグ、クロスボディバッグとしても柔軟に活躍。現代で巡り合わせた「ジャッキー 1961」を相棒に、私はどんな人生を歩もうか。
グレース・ケリーの必需品「カレ」
“《エルメス》のカレ”。はじめてその言葉を聞いたとき、頭の中で“エルメスの彼?”と変換してしまった。だから、その後にエリザベス女王やグレース・ケリー、ジュリア・ロバーツの名前が続いて混乱した。一体何者なの? って。でもすぐその後に“カレ”が正方形のシルクスカーフだということが分かってひとりで納得したのでした。さて、馬具工房として1837年に誕生した《エルメス》が、“カレ”を発表したのは1937年。シーズン毎に登場する美しいデザインや確かな品質こそが、多くのセレブリティに愛される所以だろう。なかでも骨折した腕を《エルメス》のスカーフで吊ったグレース・ケリーのエピソードはわたしのお気に入りだ。急時でも優美さを忘れないなんて、素敵じゃない?
ダイアナ元妃と時を刻んだ「タンク」
そのやさしい笑顔と気取らない人柄は世界中から愛され、没後25年を過ぎた今なお、彼女に憧れを抱く女性は尽きない。運命に翻弄されながらも自分らしくあろうと前を向き、人々に愛を注いだ彼女の時間を照らしていたのは《カルティエ》の「タンク」だ。戦車にインスパイアされたスクエア型のフォルムに、リューズにはジュエラーとしてのアイデンティティである宝石がきらり。メゾン3代目当主のルイ・カルティエによって生み出されてから1世紀もの間、色褪せることなく人々を惹きつける。ちなみに「タンク」を愛用する人は“タンキスト”と呼ばれ、アンディ・ウォーホル、カトリーヌ・ドヌーヴ、エリザベス女王と、各時代の著名人が名を連ねる。
photograph_Kojima Yohei
styling_Akashi Emiko
hair & make-up_Ohgimoto Naoyuki〈POIL〉
model_Gray Harris
edit_Hino Harumi〈KIP inc〉
text_FUDGE, Shibata Moe
design_Kawai Hiroyasu〈VIA BO, RINK〉
FUDGE vol.245 2023年12月号より
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