FASHION

伝統と技術に裏打ちされた、英国生まれの革靴。クラシックという言葉がよく似合う端正な佇まいは、時代が変わってもずっと人々を惹きつける魅力に溢れている。風格漂う4ブランドから象徴的なモデルの歴史を紐解いてみよう。

Church´s

¥160600※予定価格(チャーチ クライアントサービス)

イングランド中東部の田舎町であったノーサンプトンが、革靴の聖地と呼ばれるようになるまでの発展に貢献したブランド《チャーチ》。まだ靴に左右の区別がなかった1880年代に、史上初となる左右で異なる形状“アダプタブル”を考案。それだけでなく、グッドイヤーウェルト製法やハーフサイズの導入を先駆けるなど、画期的なアイデアで革靴の在り方をアップデートしてきた。中でも名作と名高い「シャノン」は、丸みを帯びたフォルムが愛らしい外羽根式のプレーントゥ。雨の多いロンドンでも気軽に履けるドレスシューズとして知られ、アッパーには撥水性が高く光沢が美しいポリッシュドバインダーカーフを採用。そんなメンズのオリジナルスタイルを受け継いだウィメンズモデル「シャノン2 Wr」は、職人の手作業が織りなすハーフムーンステッチも踏襲した、繊細で知的なルックスが唯一無二の存在感を放つ。

 

SANDERS

シューズ¥53900(グラストンベリーショールーム)

1873年、サンダース兄弟によってラシュデンで創業。今日に至るまでファミリービジネスを継続し、現在は5代目のもと90人以上の職人が在籍する老舗シューズメーカーに。1910年代に英国軍への靴の供給をきっかけに発展し、現代ではMOD(イギリス国防総省)のユニフォームシューズの生産にも従事。それだけでなく、世界中の警察やセキュリティ用のシューズとして採用されるなど、品質の高さに厚い信頼が寄せられている。日本限定で展開されるミリタリーコレクションの代名詞「ミリタリダービーシューズ」は、フロントとサイドに施された“ピューリタンステッチ”と呼ばれる3本ラインが特徴。アッパーには耐水性のあるポリッシュドレザー、ソールにはグリップ力が高い〈イッツシェイド〉社のラバーソールを使用した頑丈なつくり。重厚な印象ながら、ヒール部分のクラウン刻印に気品が漂う。

 

JOSEPH CHEANEY

シューズ¥74800(ブリティッシュメイド 銀座店)

伝統を守りつつ、モダンなコレクションを展開する1886年創業の老舗《ジョセフ チーニー》。カッティングから仕上げまですべての工程をノーサンプトンの自社工場で行い、メイド・イン・イングランドの確固たる地位を築き上げた。アパレルブランドへのシューズ供給や、数多くのセレクトショップとの別注モデルを手掛けるなど、トレンドを積極的に取り入れたモノづくりにも定評がある。サドルの切れ込みが特徴的なコインローファー(別名ペニーローファー)「ボニー」は、甲に施されたU字ステッチの繊細さに職人技が光る1足。革の立ち上がりを目立たせない縫製で、凹凸を少なく仕上げたアッパーがスッキリと上品な足元へと導いてくれる。ちなみにコインローファーという名前は、アメリカの学生がサドル部分の切れ込みに1セント硬貨(ペニー)を挟んで履いたことに由来しているんだとか。

 

Tricker’s

ブーツ¥132000(トリッカーズ青山店)

ノーサンプトンの最古参として君臨する《トリッカーズ》。同ブランドの靴を愛用していた故ダイアナ妃がある日、夫であるチャールズ皇太子に《トリッカーズ》のルームシューズを勧めたことをきっかけに、皇太子がブランドをいたく気に入りロイヤル・ワラントを授与したというのは有名な話。アイコンであるカントリーブーツの「ストウ」は、かつて英国の上流階級がカントリーサイドに狩りへと出かける為の靴としてつくられたのが始まり。無骨なルックスながら装飾的なメダリオンの効果で、どこかエレガントな雰囲気を感じられる面持ちが魅力。特殊な鞣しを施したゴースカーフレザーは水や汚れに強いだけでなく、マットな質感で傷がつきにくいといった実用性も備える。5色のカラー展開を誇る中で1番クラシックなのが、ノスタルジックなムードが漂う「C シェード」。デニムパンツを合わせてカジュアルに履きこなそう。

 

photograph_Taniguchi Daisuke
model_Jully K
edit_Yamazaki Takamichi〈KIP Inc.〉
design_Kawai Hiroyasu〈VIA BO, RINK〉

 

FUDGE vol.243 2023年10月号より

 

 

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