FASHION

FUDGEお馴染みの着こなしやアイテムを”ディグる(深掘りする)”新たな特集連載【FUDGE dig.】。スコットランド・フェア島が発祥の幾何学模様のジャガード編み「フェアアイルニット」が4回目のテーマ。かわいい見た目で私たちを虜にする冬の定番ニット。トラッドな要素を加えると洗練されてスマートに着こなせるのです。

Index

スマートに着れる、フェアアイルニットを探して

イギリスのスコットランド北部、シェトランド諸島のひとつ、フェア島という小さい島から誕生した「フェアアイルニット」。幾何学模様が有名ですが、その昔、スペインから伝わった、ムーアの矢やグラナダの星などが、今もモチーフとして残っているそう。伝統工芸品のような立ち位置だったフェアアイルニットを、英国の王室がファッションとして取りれたことで、魅力的なアイテムとして広まっていきました。

そんな背景のある、「フェアアイルニット」は、かわいらしい雰囲気もあってか、ほっこりとした印象になってしまうという‥‥という悩みがある人も多い。そこで取り入れて欲しいのは、ハンティングなどのクラシカルなゲームウェアや、トラッドなスクールユニフォームを彷彿とさせる、英国調の上品なコーディネート。

おすすめの8ブランドと洗練された着こなしにする方法

ここでは今季、狙うべき「フェアアイルニット」8ブランドのこだわりポイントを添えて、魅力たっぷりにご紹介。加えて、グッと洗練された着こなしで、スマートに着れる方法を教えます。

 

++++ ITEM ++++

 

01:《NARU FACTRY》レイヤードが楽しくなるニット

何度も微調整して完成した、オリジナルの柄

ニットの産地として有名な大阪・泉大津に拠点を置く《NARU FACTRY》。自社の編み機で丁寧に作りあげたフェアアイルニットは、何度も完成サンプルを微調整してできた、こだわりの一着。

ブランド定番のタスマニアラムウールをはじめ、日本で糸づくりから取り組むリシェスの糸などを、肌ざわり・発色・耐久性のバランスを吟味して、どの糸を採用するか決めているそう。ゆったりとしたドロップショルダーに、両サイドにスリットを施すことで、ワンピースやシャツなど重ねてもすっきりと着こなせます。

▶︎セーター¥16940/NARU FACTRY(南出メリヤス)

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02:《LOEFF》カラフルすぎない、シックな配色がちょうど良い

青い鳥をモチーフに、英国北部の糸で編まれたジャガード

「年齢を重ねても大切にしたい日常着」をコンセプトにした 《LOEFF》のフェアアイルニットは青い鳥がモチーフ。ブルーを基調とした童話のよう世界観は、色とりどりな配色が物語っている。けれど派手すぎず、シックにまとまっているので日常使いにぴったり。

英国の北部、ペナイン山脈のディグル村に位置する紡績工場、Shepley Yarn(シープレーヤーン)社のウールを使用しており、ふんわりとした膨らみと、柄を引き立てるしっかりとした風合いが自慢。アームの広いベストなら、重ね着もお手のものです。

▶︎セーター¥49500/LOEFF(エイチ ビューティ&ユース)

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03:《MARGARET HOWELL》やわらかなタッチに、シルクの光沢が上品なフェアアイル

上質なウール×カシミアがソフトタッチの秘訣

1970年にデザイナーのマーガレット・ハウエルによって誕生した、言わずと知れたイギリス発のブランド。彼女が作りだすスタイルは、一過性ではなく日常生活の延長にあり、ブレることのない姿勢が多くの人から支持を得ています。

やわらかな肌触りのフェアアイルニットは、上質なウール×カシミアによって生まれ、シルクを加えることで独特な光沢感を実現。ジャケットでよく用いる手法である、身頃と袖を後から縫い合わせるインセットスリーブを採用することで、伝統的なフェアアイルニットを現代風にアレンジ。素材やシルエットに変わることのない、彼女のこだわりが宿っています。

▶︎セーター[11月8日入荷予定]¥52800/MARGARET HOWELL(マーガレット・ハウエル)

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04:《Brooks Brothers》手仕事だから感じられる温かみのあるニット

英国製の希少な糸で紡いだ一着

1818年にニューヨークで創業した、200年以上の歴史がある《Brooks Brothers》。いち早く既製品のスーツを販売するなど、アメリカンクラシックの礎を築いてきました。また1904年に、フェアアイルニットとも関係がある、シェトランド諸島の伝統的なシェトランド セーターもアメリカにいち早くもたらしているおり、ニットはブランドが飛躍するきっかけのひとつでもありました。

イギリスで歴史ある、シープレー社製の希少なブリティッシュウール100%使用している、マルチデザインのフェアアイルニット。イギリス北部のペナイン山脈のふもとに紡績工場があり、伝統のフェアアイル柄を一列ずつ、手作業で編み上げています。柔らかくふっくらと仕上がっており、これは手作業だから実現する、自然なゆらぎと時間をかけて行う縮絨(洗い)の工程があってこそ。機械編みとはひと味異なる、やわらかな風合いを楽しんで。

▶︎セーター[men’s]¥47300/Brooks Brothers(ブルックス ブラザーズ ジャパン)

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05:《FREAK’S STORE》差し色が効いた、手洗いできる優秀ニット

ゆったりシルエットで重ね着もしやすい

フェアアイルニットで多くみられる、マルチカラーではなく、シックなネイビーをベースにしたキャッチーな差し色が目を惹く《FREAK’S STORE》のニット。ゆったりとしたシルエットなので、シャツやタートルネックニットを重ねても問題なし。ふんわりとした素材は、肌触りもよく、何より手洗い可能なので、自宅で簡単にお手入れできるのが嬉しい。

▶︎セーター¥6996/FREAK’S STORE(フリークス ストア渋谷)

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06:《Barbour》伝統柄に起毛アルパカのやわらかな風合いがマッチ

暖かさと快適さが両立するハイネック

1894年に英国のサウスシールズのマーケットプレイスからはじまった《Barbour》。アイコンである、ワックスジャケットの一部は今もなお、本国の工場で手作業で製造されており、由緒あるルーツを大切にしているブランド。近年はカントリーウェアから発展して、シャツやドレス、ニットなどワードローブに欠かせないライフスタイルウェアも人気が高く、トータルコーディネートで楽しめるのも魅力です。

《Barbour》らしいワークカラーのフェアアイルニットは、可愛らしさにメンズぽい無骨さが良いバランス。起毛アルパカとウールなど混素材で仕立てており、それによりやわかな風合いを生みだしています。またヨーク部分に、インセットスリーブを採用することでモダンにアレンジ。暖かさと快適さが共存した、ハイネックのニット。

▶︎セーター¥51700/ Barbour(バブアー パートナーズ ジャパン)

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07:《agnès b.》スコットランド製の環境に配慮したフェアアイルニット

本場で作られたシームレスなデザイン

トレンドに左右されることなく、カーディガンプレッションやボーダーなどアイコンとなるスタイルを数々と生み出して、自国であるフランス生産にもこだわりを持つ《agnès b.》。環境へ配慮した取り組みは創業当時から変わることのない信念であり、ライフワークのひとつでもある。

そのスピリットがしっかりと入ったのが、この本場スコットランド製のフェアアイルニット。環境に配色したウール素材を使用しており、ブランド独自の廃棄ゼロの製法で仕上げているそう。シームレスなデザインで着心地もよく、地球にやさしいニットは、レイヤードで楽しんで。

▶︎セーター¥59400/agnès b.(アニエスべー)

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08:《Levi’s®️》リラックスフィットで快適な着心地のフェアアイルニット

差し色の効かせ具合とサイズ感がちょうど良い

歴史あるデニムメーカーとして名高い、《Levi’s®️》のフェアアイルニットは、デニムとすっきりと合わせやすい、ほどよいリラックスフィットのサイズ感がちょうど良い。マルチカラーに、ところどころインパクトある差し色が効いており、存在感のある一着。ウールとコットンの混紡糸によって、暖かさはありながら、滑らかな着心地が叶っている。

▶︎セーター¥14300/Levi’s®️(リーバイ・ストラウス ジャパン)

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関連記事:

欲しいのは上質なニット!《NARU FACTORY》のフェアアイルニットの秘密を紐解く、11の質問 【もの作りの場を訪ねて|FUDGE dig.】 

▶︎フェアアイル特集をまとめて見る◀︎

 

photograph_Kojima Yohei
styling_Kiyomiya Mio
hair & make-up_Onishi Akemi
model_Vero
text&edit_Takehara Shizuka

 

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