CULTURE & LIFE

「おしゃれな人のルームツアー」企画では、FUDGEにまつわる素敵なあの人の部屋にお邪魔して、ルームツアーを開催!「部屋」はその人の好や性格を表す場所でもあり、普段見ることのできない場所だからこそ気になるところ。インテリアのこだわりや収納術、生活のアイデアなどをぜひ参考にして、あなたも自分だけの心地よい暮らしを叶えて!

第17回目ではロンドンでバリスタとして働くメルダさんのご自宅を拝見。2024年6月からロンドンのカフェでバリスタとして働きながら、キャスティングなどの仕事もしているというメルダさんが住んでいるのはどんなお部屋?

2ヶ月の滞在を経て、ロンドン移住を決意。夢を叶えることに。

「社会人6年目からデジタルノマドとして、ジョージア、バリ島、イスタンブールなど、気の向くままに拠点を転々としてきました」とメルダさん。特定のオフィスや居住地を持たず、PC片手に世界中を旅しながら働く“デジタルノマド”だった彼女が、ロンドンに滞在することを決めたのは2023年11月のこと。「友人からロンドンのサブレット(=一定期間空いてしまう部屋をそのまま期間限定で誰かに貸すこと)情報を教えてもらい、2ヶ月限定でロンドンに滞在することになったんです。『7年ぶりのイギリス。果たしてどう感じるのだろう…』と思っていたのですが、その2ヶ月を経てより大好きになって。いつかロンドンで生活をしたいと夢見ていたので、そろそろ夢を叶えていい頃だと“YMS”に応募して、2024年6月に移住しました」

YMSとは「Youth Mobility Scheme Visa」の通称。いわゆるイギリス版”ワーキングホリデー”で、最長2年間滞在できる制度です。メルダさんは2026年5月まで滞在予定だといいます。

「幼い頃から歴史が好きで、大学時代はヨーロッパ、特にイギリスの歴史を勉強していました。3年時にはイギリス中世史を勉強するために中部シェフィールドで交換留学をして、週末や長期休暇になると一人でロンドンへ遊びに行っていたんです。そこからロンドンのことが好きになって『絶対ここに戻ってくるぞ』『将来はロンドンで生活をする』という大きな夢を持つようになったんですよね」


現在は大きなリビングとキッチン、トイレ2つ、個人部屋が3つと中庭が2つもある築50年ほどの物件でシェアハウス中。現在のルームメイトはアート系の大学院生で、学校へ行ったり課題に取り組む姿を見て刺激を受けているそう。憧れのロンドンライフを満喫しているように思えますが、この家に辿り着くまでとても大変だったといいます。

「1年ほど落ち着く場所が決まらず、3回引っ越してようやく4件目となる今の家に落ち着いたところです。この家に住もうと思った理由は、太陽や自然との距離が近かったから。キッチンの大きな天窓やプライベートな広い外庭はもちろん、自分の部屋の目の前にある中庭から外の空気を感じやすいところが気に入っています。800£がロンドンでの家賃の相場だけど、それより断然安かったという点も決め手となりましたね」

広めのリビングやキッチンに加えバルコニーもあるため、イベントシーズンには自宅に友達を呼んでハウスパーティーをすることもしばしば。そして寒い冬は暖かい家の中でぬくぬくと過ごすのが、彼女にとっての幸せな時間となっています。

「私は自分の住むところや遊ぶところ、職場など、それぞれのコミュニティを分けたいタイプなんです。ひとつのコミュニティにだけ所属していると思いもよらない人間ドラマが始まってしまうから、一定の距離は保っておきたい。今の家は職場や遊び場とちょうどいい距離感の場所にあって、そこでリセットできるので、生活のリズムを作るにもちょうどいいんですよね」

 

ロンドンで家を探す3つの方法。

ロンドンにきて一番大変だったという、お家探しの方法も詳しく教えてくれました。

「ロンドンで家を探すためには主に3つの方法があります。1つ目が、Instagramのストーリーズでの情報のシェア。2つ目が『spare room』という空き部屋を探すサイト。3つ目は『mix B』という日本人向けの掲示板。私は基本的に1の方法を利用して、友人から紹介してもらった物件を選んでいます。これまでは金額と立地を重視していたのですが、やはり長く住むとなると同居人との関係がとても重要。同居人との生活リズムや“清潔”に対する感覚が合うか、といったところが居心地の良い家を作るための大切な要素となるので、実際に暮らしてみてギャップが出てこないかどうかが家探しの肝になってきます。実際に、友達とシェアしていたけど仲が悪くなってしまったという話もよく聞きます」

また、ロンドンの家賃はものすごい勢いで高騰しているため、物件はシェアハウスが前提となります。しかし築年数が古いことほとんどで、壁が薄かったり、床がミシミシと軋んだ物件に出合うこともあるようで…。

「日本円に換算して15万円ほどの家賃を支払っていても、2〜3人と物件を共有しないといけない環境です。キッチンやバスルームなど共有の場所があるので、周りへの配慮のために常に綺麗に保つ必要があるし、家を自由に使えるわけでないことにむず痒さを感じることも。気を遣って生活するのは少し面倒ですが、円滑なシェア生活を送ることが、ロンドンで生活していくためには必要不可欠なんですよね」

いいインテリアを、道端で見つけることだってある?

「ここに来てからはイーストロンドンにあるカフェベーカリー〈jolene(ジョリーン)〉でバリスタとして働いています。生活のリズムは週4日カフェに出勤して、週1日好きな音楽を聴きに行く、というのが基本。ロンドンでは毎日どこかで何かしらのイベントがあって、遊びと自分時間のバランスを確保しないと体調を崩してしまうことも。しかも家賃が高いので、仕事も真面目にやらないと生活が難しい。生きるためのサバイブと、自分のやりたいことを全力でやるために日々一生懸命生きているって感じです(笑)」

加えて、カフェで働く中で感じた日本とは違ったカフェ文化を教えてくれました。

「多くのカフェが8時ごろにオープンして15時か16時ごろには閉まります。仕事や学校終わりにちょこっとお茶しよう、という文化はこちらにはあまりないようです。実際に〈ジョリーン〉で働いていると、開店と同時にたくさん来るお客さんのために午前中いっぱいはノンストップでコーヒーを淹れ続けています。そしてお昼を過ぎると一気に人足が落ち着く。地元の常連客も多いので、顔見知りになっていつも頼むドリンクを覚えて仲良くなることもありますね。店内では、新聞や本を読んだり、日記を書いている人が多い印象です。カフェが日常の一部になっていることを強く感じます」

楽しくも目まぐるしい毎日を送っているからこそ、家は居心地よくあってほしい。自分の部屋は温かみのあるカラフルな子供部屋のようなアイテムを並べているようです。

そんな彼女の行きつけは〈Peckham Carboot(ペッカム・カーブーツ)〉。2週間に1回サウスロンドンで開催されているフリーマーケットです。

「家具やヴィンテージの小物、服など、センスのいいアイテムがたくさんあって、掘り出しものを見つけるのがとっても楽しいんですよ!今はリビングの空間に合うようなライトを探しているところです」

そして驚くことに、いいアイテムは“ストリート”にも眠っていると話します。

「ロンドンはストリートに何でも落ちてるんです(笑)。私の住んでいるエリアの付近には高級住宅街があって、家の前の「feel free to take this」や「shared desk」というような張り紙がされているところからアイテムを拾っていってます。思いがけない素敵な出会いがここにはありますね」

 

部屋に並ぶのは大切なものだけ。例えばジェームス・パーカーの絵。

温もりを感じる部屋作りのインスピレーションとなったのは、日々の生活だけではありません。なんでも、ロンドンで出会った友人がいい影響を与えてくれたのだと教えてくれました。

「その友達は日本でコーヒーショップを営んでいるのですが、お店に並ぶ本や陶器は、すべて自分とのストーリーがあるものなんです。それがとても素敵だったので、私もロンドンでの生活の思い出が詰まっているアイテムを部屋に置くようになりました」

中でもメルダさんのお気に入りは、ジェームス・バーカーの絵。ロンドンのアーティストで初めて気に入ったのが彼の作品だったといいます。

「最初に住み始めたのがキャンバーウェルというエリア。その家の近くのカフェにジェームス・バーカーの絵が飾られていて、温かい絵のタッチに一目惚れをしました。ロンドンらしい、鮮やかではっきりとしたトーンも大好き。それ以降は、彼の出展するマーケットには必ず行くようにしています」

大切なものはほかにも。彼女が生活リズムを整えたいときに欠かせないアイテムがお香です。「朝や気分転換のタイミングで焚いています。お香立てをずっと探していたのですが、最近イスタンブール旅行へいった際に『これだ!』と思うものを見つけました。星や太陽がついていて、木の温もりもあって。とても気に入っています」

ドライなサンダルウッドと温かみのあるスパイスの香りが優しく広がる《Aesop(イソップ)》のインセンス「サラシナ」や、トルコの売店で購入したパロサント、ロンドンに店を構える《ONEIRONAUT(オナイロノート)》の19番「アンビエント」など、ウッディ系の香りを多く揃えている様子。

「疲れたときや落ち着きたいとき、お香は自分の気分やお部屋の雰囲気を変えてくれる大切なアイテム!ウッド系の匂いが好きなので、街中や旅先など、色々な場所で探して使っています」

キッチンでのコーヒーが毎朝のルーティーン。

生活の中で「切り替え」を大切にしているメルダさんですが、毎朝の一杯もきっとそのひとつ。赤いタイルがキュートなキッチンに立って、自分でコーヒーを淹れているようです。

「バリスタをしているのですが、休みの日もやっぱり朝はコーヒーで始めたい。家のキッチンでは職場のコーヒーや気になるロースタリーのコーヒーを飲んでいます。出来上がるタイミングで鳴るポコポコという音もお気に入りです」

ピアレッティのエスプレッソメーカーは備え付け家具&家電のひとつ。普段の生活では基本的に自炊がメインで、ハウスパーティーをするときにはオーブンを使って色々なバリエーションの料理を振る舞うのだと教えてくれました。

「オーブンを使いこなせるようになったのは移住してからなのですが、それによって料理の幅も広がった気がします。最近はドリアを作りました!ちなみにスーパーでは日本の食材や調味料も手に入りますが、キューピーマヨネーズだけは絶対に日本から持っていくようにしています。もちろんこれも買えるのですが、ひとつ1000円もするし、味もなんだか違う。日本のマヨネーズって、おいしいんですよ!」

メルダさんにとって、ロンドンはどんな場所?

YMSでのロンドンの暮らしはあと3ヶ月ほど。憧れていた生活を始めて2年経った今、メルダさんにとってロンドンはどんな場所になったのでしょうか。

「ロンドンはわたしがわたしでいられる場所。この街で出会うのは熱い志を持って、一生懸命サバイブしている人たちばかりなんです。自分と対話をして、自分の心に向き合っている人が多いと感じています。なので私も自分にとって一番居心地の良い状態を常に意識して生活しています」

それと…とメルダさんは続けます。

「好きなことややりたいことをとことん追求していける場所でもあります。ここにはたくさんのコミュニティが存在していて、自分の興味のあることをベースに自分に合ったコミュニティを見つけることができる。特に私は、音楽の世界が格段に広がりました。自分の興味のある音楽のイベントに行けば、そこで気の合う人を見つけることができます。共通の音楽の趣味で出会った人たちとの繋がりをきっかけに、お家や仕事、大切な友達に出会えたんです。友達は、アーティスト、フォトグラファーやメイクアップ、DJなどなど、かっこいいことをしている人たちばかり。そんな彼らとzineを作ることが今の目標です」

 

 

メルダ

バリスタ

1997年岡山県出身。トルコと日本のミックス。法人営業、大使館勤務を経て、トビリシ、バリ島、イスタンブールでデジタルノマドライフを3年経験したのち、現在はYMSでロンドンに在住。ベーカリーカフェ〈Jolene〉でバリスタとして働きながら、キャスティングなど、点と点を繋ぐ活動もしている。

Instagram: @melda_turkmen

 

 




text_Hasagawa Nozomi
edit_Yanase Rei

 

 

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