CULTURE & LIFE

広島市内で一人暮らしをしている、会社員のayakaさん。現在お住まいの家は、築50年のヴィンテージマンションを自らリノベーションされた住まいです。好きなものを少しずつ集め、大切に使い続ける。そんな丁寧な暮らしぶりは、部屋のしつらえや愛用品の選び方にも表れています。今回は、ayakaさんが日常的に愛用しているアイテムの中から、特に印象的な4つをご紹介します。
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最後まで使い切れる。キッチンに静かに佇む「ヴィーガンウォッシングブロック」

オープンなキッチンを見てまず感じるのは、物が少なく整ったワークトップの美しさ。水栓のまわりにはほとんど物が置かれておらず、どこまでもすっきりとした印象。そんな中で、白く小さな石鹸が静かに存在感を放っていました。

それが、NO TOX LIFEの「ヴィーガンウォッシングブロック」。液体洗剤に代わってayakaさんが選んだ、環境に配慮された固形タイプのキッチンソープです。
「液体だとどれだけ残っているか見えにくいし、詰め替えたり、使い切る前にうっかり切らしてしまうこともありました」

「でもこの石鹸は残量が目に見えてわかるし、最後まできちんと使い切れる。そういうところにサステナブルでいいなと思うんです」

ミニマルでありながら、キッチンの美観を損なわないこのアイテムは、空間との相性も抜群。

掃除がしやすいように物を置かず、整えているこのスペースにとても自然に馴染んでいます。
触れて伝わる手仕事のぬくもり「くるみのトレー」

温かみのある木製家具に囲まれたダイニング。そこに、寄り添うように使われているのが、小沢賢一さんの「くるみのトレー」です。

「独特な表面の手仕事感に惹かれて、すぐに欲しくなってしまいました」と笑うayakaさん。朝食を運ぶときや、来客時にコーヒーを出すときなど、日常のさまざまな場面でこのトレーを活用しているそうです。

触れてみると、しっとりとした手触りと、やさしく削られた曲線が印象的。木の温もりが手のひらにじんわりと伝わってきます。道具としての使いやすさだけでなく、見た目の美しさ、手にしたときの心地よさも兼ね備えており、自然と長く使いたくなるような魅力があります。

ヴィンテージの家具とともに、空間全体の温もりを引き立てるこのトレーは、ayakaさんの日常に静かに寄り添う、大切な道具です。
植物と暮らす人の手に馴染む「枝切り鋏」

窓辺には、たくさんの植物たちが並んでいます。それらは以前の住まいから大切に持ってきたもので、新しい住まいでものびのびと葉を広げていました。そんな植物のお手入れに欠かせないのが、岐阜県美濃加茂市のふるさと納税返礼品として手に入れた、福善刃物工業の枝切り鋏です。

「見た目がかっこいいだけでなく、オールステンレスだからお手入れが楽で、剪定した後の断面も清潔に保てるんです」と話すayakaさん。

植物の緑の中で、鋏のステンレスがさりげなく光る様子は美しく、ただの道具ではなく“風景の一部”になっているよう。ほかの道具が木製やナチュラルな質感のものが多い中で、この鋏はひときわシャープな存在感を放っており、道具としての頼もしさも感じさせてくれます。

「道具にも気を配ると、植物のお世話をする時間がもっと楽しくなる気がします」と話すayakaさん。その言葉通り、生活の一部に根ざしたこの枝切り鋏は、ただ使いやすいというだけでなく、植物との関係性をより豊かにしてくれる大切な相棒のようでした。
一目惚れして、抱えて帰った「ヴィンテージチェア」

「本当に偶然の出会いだったんです」。そう話すayakaさんが購入したのは、広島市内にある「おべべ」という子ども服店で見つけたヴィンテージのチェアです。友人の出産祝いのために訪れたそのお店で、家具も扱っていると知り、店内をふと見回したときにこの椅子が目に入ったのだそう。

「一目見て“欲しい”と思って、その場で買って、抱えて帰りました」。その言葉通り、車も使わずに持ち帰るほどの衝動的な出会いだったというこのチェア。現在は基本的に飾るように置かれていますが、来客時にはダイニングチェアとしても活躍しています。

背面に少し突起のあるデザインで、服が引っかかることもあるため、日常使いというよりは、空間のアクセントとして楽しむ位置づけ。
「この椅子があるから、このスペースが完成する」というような、空間づくりのピースとしての役割も果たしているように感じられます。

偶然の出会いから持ち帰ったヴィンテージの椅子。リノベーションされた空間にそっと置かれたその佇まいには、ayakaさんが大切にしている“ものとの付き合い方”がそのまま表れているようでした。

「新しいからいい、便利だからいい、というわけではなくて、長く使えるか、好きでいられるかを基準に選んでいます」そう語る彼女の暮らしには、派手な装飾はないけれど、使うたびに心が動くような、静かで強いこだわりが宿っています。

築50年の住まいに惹かれた理由も、その背景にある“時間の重なり”に魅力を感じたからこそ。手入れをしながら少しずつ暮らしを整え、道具にも愛着を注ぎながら日々を過ごす。そんな生き方は、これからの時代の「豊かさ」のひとつの形かもしれません。

たとえ少しずつでも、自分が本当に好きなものを選び、手をかけながら育てていく。その積み重ねの先に、自分だけの居場所がきっと見えてくるのだと思います。
ayakaさん(@ayaka___kurashi)さんのInstagramアカウントはこちら
https://www.instagram.com/ayaka___kurashi/
text & photo : Tsubottle
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出典: goodroom journal
記事提供元:リノベーション・デザイナーズ賃貸 goodroom(グッドルーム)
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