CULTURE & LIFE

現在ホテル暮らしまっただ中のgoodroomスタッフ、イワタリサが、ホテル暮らしのリアルを語る連載。第6回目はグランドスタッフをしていた私が、なぜホテル暮らしを運営する企業の中の人になったのか。そんなイワタの仕事観や人生観について。少し詳しくお話できたらと思います。

 

「ホテル暮らし」でつながった、好きなことを仕事にするということ

みなさんこんにちは。goodroomホテルパスのスタッフ、イワタリサです。

「ホテルパス」は、全国800箇所以上のホテル施設やマンスリー物件と提携して、月額定額制でホテルに長期滞在できるサービスです。この連載は、運営会社であるgoodroomの社員であり、実際にホテル暮らし真っ最中の私の体験記。

今回お話させていただきたいのは、私がどうやって、「好き」を仕事にしていったかについて。実は私、前職がコロナ禍で大きなダメージを受けたことで、転職を考え始めた一人でした。大好きな仕事でしたが、思い切って2021年に転職をし、現在はホテルパスのサービス運営に携わりながら、ホテル提携先を増やすなどの営業を行っています。

私がなぜ仕事を辞めて、どうしてホテル暮らしを提案する会社を選んだのか。そこから見えてきた、仕事選びで大切なこと。仕事選びに悩んでいる方、転職しようか迷っている方などの参考になればうれしいです。

 

国内の大手航空会社に勤務し、刺激的な毎日を送っていた

まずは私の前職について、簡単に紹介します。実は私、goodroomに入る前は航空会社で国際線のグランドスタッフを4年ほど経験していました。今とは職種がまったく違うので、入社してから同僚に驚かれることも多いです(笑)。

グランドスタッフとは、皆さんがイメージしやすいものでいうと、チェックインカウンターでの受付業務や、搭乗口でスムーズなご搭乗案内ができるようなアナウンス、手配を行う仕事です。また到着が遅れているお客様を見つけ出して、一緒に搭乗口まで走る、なんて仕事も。とにかく空港施設内にいる関係者のほとんどがグランドスタッフと呼ばれ、皆さんの出発や到着のサポート業務を行っています。

グランドスタッフになったのは、飛行機が好きだったからという理由もありますが、日々新しいことに触れたり、国籍問わずさまざまな人に出会える仕事がしたい!という思いが強かったからです。

入社当時は慣れない業務に怒られてばかりでしたが……。それでもお客様に名前を覚えていただいたり、感謝されたり。たくさんの方々の出会いや別れといった、ドラマチックな現場にご一緒することも多く、とても刺激的な毎日を送っていました。

 

コロナ禍で大きなダメージ。周囲の環境と比較し、焦りを感じる日々

そんな私が転職を意識し始めたのは、2021年後半。入社してから3年半ほどが経ち業務にも慣れはじめ、新人から、中堅社員へと少しずつ意識も変わってきたころでした。

みなさんご存知のように、その頃航空会社は大きなダメージを受けていました。特に国際線はひどいものでした。飛行機が一便も飛ばない、飛んでも定員200〜300名の大きな飛行機に、たった数名しか乗っていないなんてことも。

私たちグランドスタッフの現場での仕事はなくなり、ガランとした空港を目の当たりにする日々……。リモートワークをしながらオンラインで若手に研修をしたり、航空業界とはまったく関係のない企業へ出向を命じられたりもしました。

誰が悪いわけでもない。だからこそ、やり場のない感情が胸の中で渦巻きました。大学時代の友人など、同年代がどんどんキャリアアップしていくなか、自分の貴重な「今」というこの時間が停滞している気持ちになり、モヤモヤとして過ごしていました。

 

ホテル暮らしが、いい気分転換になった

しかし文句ばかり言っていても仕方がない。せっかくだから今しかできないことをしようと、ライフスタイルを改めることにしました。人生の9割は自分が今出会ったもので決まると考えているので、多くのことに出会い、経験することにしたのです。

一つは趣味への向き合い方。大好きだった旅行ができなくなったことで私の中に「動きたい!」という気持ちが溢れだし、バイクの免許やダイビングライセンス、船舶、コーラス、ゴルフなど、本当にいろんなことに手を出しました。前の記事でも書いたように「モノ」ではなく「コト」に。とにかく新しいことを体験することで、家に縛り付けられている感覚から、私を解放していったのです。

二つ目は仕事への向き合い方。出向していたコールセンターでの仕事で、せっかくならばここでも成果を残そうと動きました。また自宅から遠い出向先だったこともあり、移動中に英語の勉強をするなど、1分1秒無駄にしないように意識を変えました。

最後は、暮らし方に変化をつけたこと。それがホテル暮らしとの出合いでした。

 

生活リズムが不規則だったグランドスタッフのころにはできなかった、都内の好きな場所を転々とする暮らしを、この機会だからと始めることにしたのです。荷物は2、3日分に絞って、家ではなくホテルに帰る。2泊くらいしたらまた新しいところへ。そんな暮らしです。

おかげで良い気分転換になりました。住む街としてはなかなか選べない、六本木や赤坂などの高級エリアに泊まってみたり、歌舞伎町など人の欲望がうずまく刺激的な街に泊まってみたり……。自分が持っていた興味、価値観の殻が少しずつ破られていくような、新しい暮らし方を経験したのです。

幸いなことに同じころ、コールセンターでの業務が認められ、表彰していただく成果を残すこともできました。またグランドスタッフの方でも、全国で接客の一番を決めるコンテストの、羽田空港代表の一人に選出していただいたことも。

どんな環境でも、自分はやっていけると思えたこと。そしてある程度、接客に対する自信がついたこともあり、「ここでやりたかったことはやりきった!」と思い転職を決意したのです。

 

自分に合う仕事を見つけるヒントは、「やりたいことはなにか?」ではなく「どんなときに感情が動くのか」

転職を考えた際に、自分が仕事をする上で大切にしていることを、改めて考え直しました。そのときヒントにしていたのは、「自分はどんなときに感情が揺れ動くのか?」を、自分自身にとことん尋ねてみたことです。

よく私たちは「やりたいことは何?」と、人生のことあるごとに聞かれますよね。でも正直「やりたいこと」って、そんなに誰でも持っていることではないと思うんです。私もそうでした。

ただし「どんなときに、自分は楽しいと感じる?」「どんなときに、イライラする?」「どんなときに悲しいと感じる?」など聞かれると、案外すんなり答えられませんか。その答えの中にこそ、自分に合った仕事を見つける糸口が隠されているような気がするのです。

私は旅をしたり、知らなかったことに触れたり、自分を表現したりするときに「一番楽しい」と感じます!一方で、時間がないとき、お財布が空っぽなとき、余裕がないとき、混雑したところで身動きがとれないとき……など、「自由がない」と感じるときに悶々とします(笑)。

 

また在宅期間を通して「住まい」にも関心が向いた私は、日ごろから自分の感情の機微を敏感に察知し、メモをとることを習慣としていました。その中には、「なぜアクセスメリットがなくなった場所に住むのに、2年間の契約で縛られるのか」「なぜ仲介手数料を払わないといけないのか」など、住まい選びにおける悶々とした感情が残されていました。

もちろんコロナ禍に気分転換で行ったホテル暮らしが、とても楽しかったから転職したというのも、理由の一つです。ですがそれ以上に「初期費用も仲介手数料もいらない。好きな時に、好きなだけ移動していいこの暮らし方が、新しい世の中のスタンダードになればいいのに」という感情も芽生えていました。そんな時に見つけたのが今のホテルパスで、そんなご縁でgoodroomの門戸を叩くことになったのです。

ほかにも、以前勤めていた航空会社は会社の規模が大きく、なかなか課題を変えるために現場だけではどうにもできないことに、ストレスを感じていたこともありました。だから「サービスをより良くするプロセスに自分もコミットでき、愛着をもって仕事をしている環境であること」なども転職の条件にもっていました。

大切なのは、「どんな仕事」をするかよりも、「どう仕事」をするか。「何をやりたいか」ではなく、「どんな時に感情が動くか」。その答えはすでに、あなたの中にあるはずです。

 

偉そうなことを言いましたが、そんな私も転職後1年にも満たず、新しい業務を学ぶ中で、まだまだ毎日仲間に迷惑をかけたり、反省することばかりの日々です。

それでも事業として始まったばかりの「ホテル暮らし」を自ら体験できていること、世の中に新しい暮らし方を提案できていること。そして仲間と共に試行錯誤しながら働けていること。そんな毎日が送れていることがとても刺激的で、勇気を出して転職して良かった、と心から思っています。

まだまだホテル暮らしの価値を伝えきれてはいないけれど。今後、自分が住まう場所を選ぶ際の選択肢の中に、当たり前のように「ホテル暮らし」が生まれますように。そんな日が来ることを目指して、これからも「ホテルパス」やホテル暮らしの魅力をみなさんにお伝えしていければなと思っています。

もしあなたも、日常にストレスを感じていたり、大きな壁にぶち当たっていたりしてたら、ぜひ「住まいを一時的に変えてみる」という体験をしてみてはいかがでしょう。大きくはないかもしれないけれど、小さな変化や気づきが心の中に生まれ、前に一歩踏み出すヒントをくれるかもしれません。

 

text : RISA IWATA

 

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出典: goodroom journal 

記事提供元:リノベーション・デザイナーズ賃貸 goodroom(グッドルーム)

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