CULTURE & LIFE

『FUDGE』創刊20周年を記念したスペシャル企画「FUDGEコーヒー便」は全3回、有名コーヒーショップと組んで、ここでしか味わえないオリジナルブレンドを体験できます。生えある、第1回目のパートナー「REC COFFEE」代表・岩瀬さんにインタビューしました!

福岡・博多を中心に展開するREC COFFEEは、スペシャルティコーヒー専門店でクオリティを重視しながらも、日常により沿ったコーヒーを提案するコーヒーショップ。バリスタ日本チャンピオンで世界2位の経歴をもつ、代表の岩瀬さんにコーヒーとの出会い、スペシャルティコーヒーとの衝撃的な出会い、REC COFFEEの魅力についてインタビューしました。

REC COFFEEは「FUDGEコーヒー便」第一回のパートナーでもあります。代表の岩瀬さんによるコーヒーへの愛が少しでも伝わったら幸いです。

 

モーニング文化で育った、コーヒーとの出会い

ーーコーヒーとの出会いを教えてください。

愛知出身なのですが、昔からモーニング文化が根付いていたので、雰囲気の良い純喫茶でコーヒーを飲みに行くというのが身近にありました。幼い頃は日曜日になると父親に「コーヒー飲みに行くぞ!」って誘われて、喫茶店にモーニングセットとジュースを飲みに行く。それが父親と息子のコミュニケーションの場だったと思います。なのでコーヒーは外で飲みに行くもの、大事な人と飲みに行くもの、というので育ちましたね。コーヒーが好きというより、大事な人と一緒に飲みに行く行為が楽しいと思っていました。

 

福岡「浄水テラス店」。閑静な住宅街にありながら、地下鉄七隈線薬院大通り駅から徒歩3分という好立地。趣向を凝らした、フレーバー×カフェラテなども楽しめる。

 

ーーなぜ福岡にお店を開くことになったのでしょうか?

大学生の頃に日本中を回って、主にカフェ巡りをしていた時に、福岡に訪れていて、個性的ですごく活気があって、センスがある街だと思っていたんです。大学を卒業した直後に、友人が居ない中でゼロからできる場所を探して、福岡に行ったことがはじまりです。

 

ーー福岡を拠点にしながらも、現在では東京にも渋谷と水道橋に店舗がありますが、福岡の魅力とは何だと思いますか?

自分も福岡で創業してますが、個人事業が多くて、スペシャルティコーヒーに感動した、小規模のロースターが多いです。福岡って、美味しいものが安い。福岡の食文化はクオリティが高いので、安くて美味しいものを見つけるのが得意。安くて、うまいもので溢れているんです。なので必然的に価格も頑張るけど、クオリティも頑張らないと勝負できないんです。コーヒーも一緒で、みんな品質を追いかけるというのが根付いている。そしてお客さんも品質を求めているし、たとえ求めていなくても品質を見る力があるんです。
そして自分みたいに田舎からきた人って、情報共有をきちんとするんです。みんなでシェアを奪うのではなく、シェアを大きくする感覚がある。情報交換をきちんととするので、自然と周りのクオリティを上がっていくんです。

 

ーーなるほど。情報交換することって、クオリティ向上にも繋がりますよね。

そうなんです。スペシャルティコーヒーは大事に育てていけば、大きなマーケットになります。そのシェアを奪い合う感覚がなく、シェアが広がっていくので、福岡には良いコーヒーショップが多いと思います。僕が創業したくらいの仲間たちは今でも頑張っていて。後に違うジャンルの競技会で焙煎チャンピオンになったり、カップテイスト、エアロプレスのチャンピオンになったり。同じコーヒーでも違う競技会で世界と繋がっている人も多いですね。

 

渋谷東店の朝の様子。毎朝バリスタは、その日にお店で淹れるエスプレッソの味を決める作業するのが日課。

 

本物のコーヒーを知った時の衝撃

ーースペシャルティコーヒーを知る、きっかけは何ですか?

福岡にあるカフェでバイトした時に出会いました。その店が、たまたまスペシャルティコーヒーを取り扱っているカフェだったんです。ある日、勉強会みたいなことをした時に、スペシャルティコーヒーと普通のコーヒーの飲み比べをしたんです。その時に自分が美味しいと思って選んだのは、一般的な普通のコーヒー。

そこで非常に品質の高いスペシャルティコーヒーというものがあることを知ったんです。自分が今まで飲み慣れていたコーヒーを美味しいって思っていたことが、品質をわかってないと言われた気がして、悔しかったですね。コーヒーにクオリティがあるんだ!というのがわかって、衝撃でした。それでコーヒーの品質を勉強したいと思ったんです。当時、本物に触れたことがなくて、初めて触れたのがスペシャルティコーヒーだったんです。

 

ーーそこから興味が広がったのですね。そもそもスペシャルティコーヒーとは何ですか?

「From seed to cup」という、種子からカップに注がれるまで、生産国や生産者、処理方法などがきちんと管理されたコーヒーのことです。
今でこそSDGsというのが広まってきてますが、その概念を20年以上も前からスペシャルティコーヒーは取り入れているんです。品質が高いものを作った人には、それなりの対価を払う。それがフェアトレード。誰が作ったか、トレサビリティが取れることも重要です。

 

ーースペシャルティコーヒーにこだわる理由は何でしょうか?

コーヒーに品質があるって、感動した時から、僕はこの感動を一生伝えていきたいと思ったんです。その感動は品質でもあるし、バリスタからのサービスで感動することもあるし、コーヒーを飲む空間で感動することもあるだろうし。コーヒーが持っているポテンシャルがすごい。だからそれを一杯でも多く届けることが使命だと思っています。そのために店舗展開をしているんです。

 

 

すべてはお客さんに還元するため

ーー2014年にバリスタの日本チャンピオン、2016年にバリスタ世界2位という、素晴らしい成績を残していますが、大会に出場していたのはなぜだったのでしょうか?

バリスタチャンピオンシップにトライすることで、毎回、正解を探していました。優勝したいからとかではなく、技量を上げたかったから。エスプレッソというのを理解するために、競技会に出場していました。自分が挑戦していた当時は、バリスタの大会が徐々に確立されつつある時期でした。僕自身も大会に挑みながら、ジャッジする人にこれが美味しいと評価されるのか、というを理解しながら、同時にお店を営んでいました。

良い豆を仕入れたいのも、焙煎が上手になりたいのも全てお客さんに飲んで欲しいから。大会という上の舞台でトライすることで、お店のレベルが上がるんです。それによって、お客さんに美味しいコーヒーを提供できるんですよ。

 

ーーREC COFFEEで働く、スタッフの人たちの育成にも繋がっていくのでしょうか?

技術とかクオリティについては最優先のことだと思っています。仕組みさえ作ってしまえば、もしくは優れたバリスタがたくさん居れば、僕じゃなくても美味しいコーヒーが出せる。
だから僕の使命は美味しいものを作り上げるってことと、自分じゃなくても美味しいコーヒーが提供できるようにするということです。僕は手が2本しかないけど、スタッフが10人いたら、20本の手があるわけで、10倍の力になる。そのために技術をずっと身につけてきたし、良い原材料にアクセスしてるし、店舗を展開するんです。この一秒、一秒の間に美味しいコーヒーが、福岡でも東京やオンラインでもREC COFFEEのコーヒーが飲めている。それが僕がしたかったことなんです。

 

ーー岩瀬さんが思うREC COFFEEの魅力って何でしょうか?

僕らはスペシャルティコーヒーのお店って、大々的に言っていなくて、普通のコーヒー屋なんです。バリスタチャンピンシップで日本優勝した人がオーナーやっているとかではなく、日常に溶け込むというのが重要なのを知っているので。なのであまりクオリティ的なことを言ってないんです。

僕らが大事にしていることは、日常に寄り添った中で、驚くような体験を提案すること。専門的なお店という感じよりも、日常のコマのひとつのコーヒー屋という感じでやってます。ですが、できる限りグローバルに通用するような、クオリティを追求するようにしています。
なので一番大事にしているのは、今のREC COFFEEがありたい姿かもしれないですけど、職人集団ではなく、インディーズがメジャーに行く前のすごく歯がゆい時期。インディーズだったからよかったのに、メジャーに行ったら残念。なんてことあると思うのですが、その狭間でやっている感じです。たくさんお店を作ることで失う価値ってあると思うのですが、それをできるだけ失わないように店舗の展開をしながら、お客さんに一杯でも多く、コーヒーを提供している。

原点としてインディーズの部分を大事にしていきながら、メジャーデビューと同じくらい、クオリティを担保することをきちんとやらないといけないと思っています。あと尖らないってことは心がけてます。尖るかっこよさよりも、先を丸くして一人でも多くの人が入りやすいコーヒー屋さんを目指しています。

 

FUDGEとREC COFFEEは相性が良い

ーー今回、FUDGEとコラボしてオリジナルブレンドを作りましたが、如何でしたか?

FUDGEは格好つけすぎず、格好良い雑誌だと思っているんです。背伸びもしたいけど、それをしすぎないでナチュラルに自分の価値を高めたいって感覚がある。読んでいる層や年齢も、うちと似ていると思っています。自分を大事にしながら、ちょっと背伸びしながら、自分の価値を高める。それって、スペシャルティコーヒーやREC COFFEEと同じ感覚だと思うんです。自分達も別に鼻高々でやってないし、どちらかというと日常のコーヒー屋を目指しています。でもクオリティは高くやっていこう、と思っている。FUDGEと同じくらいのクオリティを、僕らはコーヒーに落とし込む。それをユーザーの人たちに飲まれるのはフィーリングとして合っていると思ったので、今回、コラボのお話をいただいて、すごくピッタリだなって思ってたので、すごく良かったです。

 

渋谷東店限定のプレミアムプリン¥550、カフェラテ¥560。どちらも渋谷東店限定のリリーブレンドのエスプレッソを使用している。

 

ーー嬉しいお言葉、ありがとうございます!私たちも親和性のあるREC COFFEEと一緒にコラボできて本当に良かったです。ちなみにREC COFFEEは福岡の他にも、東京にも店舗がありますが、初めて行った人におすすめしたいドリンクは何でしょうか?

無理せず、カフェラテをおすすめしたいですね。何故かと言うと、バリスタの技術を一番に体感できるのは、エスプレッソ+ミルクのカフェラテだからです。今でこそ、ハンドドップのコーヒーもメニューにありますが、元々はエスプレッソ系のドリンクしか出してなかったお店なんです。なので、エスプレッソを使ったカフェラテは、僕らのフラッグシップドリンク。まずはそれを飲んでもらい、もっと甘いのが良いとかあれば、それをバリスタに相談してくれたら、次にまた合うものを提案できると思うので、ぜひ試してみてほしいです。

 

渋谷東店の新メニュー、シフォンサンド。お店でシフォンを焼き上げており、季節によりフルーツが変わる。新たな名物スイーツになりそうな予感。

ーー渋谷東店はスイーツのプリンも人気ですが、フードのこだわりもありますか?

コーヒーとの相性を軸に置きながら、素材にもこだわっています。福岡にはパティスリーもあり、デザートはすべて自社のパティシエが作っており、すべて内製化しています。コーヒー以外にもきちんと力を入れてる、ということは珍しいコーヒーショップかもしれません。コーヒーの延長線上にフードがあるので、素材的にもコーヒーと相性が良いものを心がけています。

 

ーー今後のREC COFFEEについて、教えてください。

僕らとしてはスペシャルティコーヒーと大々的に言わなくても、このコーヒー美味しいな、これがスペシャルティコーヒーというものなんだって、最終的に気付けば良いと思っています。日常的に良いものに触れるのはとても大事なことであり、その良いものが日常にあることを気づかないことの方がほとんどだと思うので。毎日訪れる、日常の一コマにREC COFFEEがあれば良いなって思うんです。

 

渋谷東店でしか飲めない限定ドリンク、ビチェリンニシヤ¥920。エスプレッソダブルとチョカオパウダーを混ぜて、スチームミルクをのせた、大人なドリンク。

 

コロナを経験したことで、お客さんの中にもニーズの変化があったと思うんです。コーヒーショップに行って美味しいコーヒーを飲みたい日と、家で普通のコーヒーで良い日、というお客さんのクオリティのニーズが明確に分かれきたと思います。REC COFFEEとしては、お客さんのニーズに全て応えられるようにしていきたいと思っています。

今回のFUDGEとの取り組みは、自宅で飲まれることを前提として「自分への贅沢」、「ご褒美」だったり、価値を楽しんでもらえることを手伝えられたことはすごく嬉しかったです。

 

渋谷東店限定のリリーブレンド。わざわざ、これを目掛けて来るお客さんも居るそう。

 

日常の中で、お店がなかったとしてもオンライン販売などでREC COFFEEの味を体験できる場をもっと増やしたいですし、気軽にコーヒーを飲めることも大事なので、コーヒーグッズの販売にも力を入れています。またお店があるからこそ、ここに来ないと楽しめないっていう、リアルな体験をお客さんも大事にしていると思うので、お店があるからこそ体験できることも考えていきたいと思っています。美味しいコーヒーの楽しみ方って、何パターンもあると思うので、飾らずにいろんな提案をしていきたいですね。

 

▶︎インタビューをした方はこちら!

REC COFFEE 代表 岩瀬 由和

1981年愛知県生まれ。レックコレクティブ株式会社の代表取締役。2008年に共同経営者の北添修と当時では珍しいコーヒーの 移動販売「REC COFFEE TRUCK」創業。その後初の路面店 となる「REC COFFEE薬院駅前店」をはじめ福岡を中心に店舗展開。現在では福岡に6店舗・東京に2店舗・台湾に2店舗を運営している。
バリスタとしても国内外の競技会へ出場し入賞を重ね、2014年より、2年連続でジャパン バリスタ チャンピオンシップ (JBC)優勝。2016年には日本代表としてワールド バリスタ チャンピオンシップ(WBC)に出場し準優勝。現在では、大会の審査員、セミナー開催など、社内外問わず後進の育成に力を入れており、バリスタ業界への貢献度が高く評価されている。

競技会実績:2014年 ジャパンバリスタチャンピオンシップ 優勝、2015年 ジャパンバリスタチャンピオンシップ 優勝、2016年 ワールドバリスタチャンピオンシップ 準優勝

 

REC COFFEE渋谷東店

東京都渋谷区東1-4-1 尚豊ビル 1F
TEL:03-6427-1277
営業時間:11:00〜20:00(月〜金) 、10:00〜20:00(土)、10:00〜19:00(日祝)

公式サイト:https://rec-coffee.com/

 

photograph : Horikoshi Miki
edit & interview : Takehara Shizuka

 


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※「REC COFFEE」の受注販売は終了しております。

 

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