CULTURE & LIFE
おみくじのようなお正月の伝統縁起菓子
金沢といえば老舗の銘菓が数多くある街。落雁 諸江屋は江戸時代末期の嘉永二年(1849年)に創業以来、約170年にわたり加賀名菓の伝統を今に伝え、昔ながらの製法にこだわり、お菓子作りを続けてきています。今回は年末年始の時期になると販売される期間数量限定の「福徳煎餅」をご紹介します。

落雁 諸江屋の「福徳煎餅」は、金沢の伝統的なお正月の縁起菓子です。見るからに福がやってきそうな打ち出の小槌、俵、福袋をかたどった最中の皮のようなものでできています。大胆にバリバリと割ると、なんと中から七福神の形をした金華糖や、郷土玩具土人形がポロリと出てきました!なんて素朴で可愛いんでしょう!





中に入っている金華糖や土人形のモチーフは全部で30種類ほどあるそう。何が出てくるのかドキドキするこのおみくじのようなお菓子。毎年1月に家族や友人と食べれば盛り上がること間違いなし。金と銀をイメージして、黄と白の2色で仕上げられている最中の皮は、ぜんざいや、お澄まし汁に入れて食べるとちょうど良さそうです。明治以降、正月菓子として多くの金沢のお菓子屋さんが売り出しましたが、現在も作っているのは諸江屋のみだそう。みんなが笑顔になるお菓子は、長くこれからも多くの人に届けていっていただきたいと願うばかりです。
写真映えポイントがたくさん!歴史とアートの街、金沢
金沢は銘菓の他にも金沢21世紀美術館をはじめ、新旧様々な工芸や街並み、アートを楽しむことができる街です。去年の夏に開館したKAMU kanazawaは、金沢の新アートスポット。立体、インスタレーション、テクノロジーを中心とした現代アートを展示しています。

レアンドロ・エルリッヒの最新作の「IN FINITE STAIRCASE」。自分がどこに立っていて、どこに重力があるのかわからなくなるこの異空間!現代版ラビリンス。

ステファニー・クエールの生み出した動物は流れるような曲線が特徴的でタッチが大胆。動き出しそうです。

香林坊東急スクエアの屋上に設置されている巨大な足は久保寛子氏の作品「泥足(どろあし)」。
KAMUは小規模な美術館が街に点在する新しい考え方の美術館。美術館を巡りながら金沢の路地にある魅力的なスポットや、風情ある街並みや水路の景色など味わうことができます。春になって、コロナが落ち着いたらまた金沢の歴史とアートを楽しみに訪れたいと思います。
身近な日本の軌跡と奇跡。旅するデザイナーrumiのInstagram。
@find_rumi
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