CULTURE & LIFE
レオナルド ダ ヴィンチ没後500年記念展で、現在ルーブル美術館ではレオナルドの最大規模の作品が見れます。
このような機会を見逃さないために私もワクワクしながら行ってきました。
まず驚いたのが小さい紙に書かれている細かいデッサンと右から左に書かれている鏡文字です。インクとペン先で書かれたデッサンと文字、これはスラスラとは読めません。レオナルドは秘密保持のためにわざとこのように書いていたと言われています。
デッサンは、無駄な線など1つもないのではないかというくらい一筆一筆の線が美しい。レオナルドが残したノートには水の動きや解剖のデッサンなど彼の好奇心が多岐にわたっていたことが伺えます。実際に人体の解剖を60体ほど行ったそうです。
今回の展示のためにイギリスのエリザベス女王から借り受けたという絵もありました。女性の微笑み、俯き加減の目に引き込まれます。
レオナルドの絵はかなり輪郭をぼかして描かれています。自然界に直線などないと主張していたレオナルドは陰影だけで描く表現から、彼独特の絵が生み出されたのではないかと思います。たまに絵の中の人物が幽霊っぽく見えるのも輪郭をぼかす技法から、またそれが絵の魅力でもあります。
さて、ロワール地方の世界遺産シャンボール城、こちらはレオナルド ダ ヴィンチが設計に関わったと言われています。こちらもレオナルド没後500年を記念して、現在日本人アーティストの新宮晋さんが個展をされています。イタリアで6年絵画を学んだ後、水や風で動く彫刻を手がけるようになってから晋さんはレオナルドを身近に感じるようになったといいます。
水や空気の流れなど自然エネルギーに対する好奇心はレオナルドに通じるものがあります。
個展のオープニングパーティーとシャンボール城での夕食に招待していただき、この特別な場所での展示をゆっくりと鑑賞してきました。
シャンボール城の正面、敷地内、城内で晋さんの風で動く作品が設置されています。
晋さんのアイデアやメモが書き留められている革のノートは、私のお店メロディ グラフィックで買い求められたものです。5冊展示してあり、素晴らしいデッサンが見れます。
風の動きを視覚で見ることができる晋さんの動く彫刻は、見ていて心地よく飽きることがありません。
新宮晋さんの個展は2020年3月15日まで開催されています。
text:竹内 仁海
◆こだわり女子のモノコトWebマガジン「PeLuLu」より
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