CULTURE & LIFE
旅と想いや歴史を感じるお土産が大好きで、皆さんにもご紹介したいと思いはじまりました。デザイナーのrumiです。
現存する日本の公立美術館の中でもっとも古い建築、京都市京セラ美術館がすごかった!
最近デザインの仕事で京都に行くことが増えました。この日は少し時間が取れそうだったので、京都市京セラ美術館に。
美術館の本館は、現存する日本の公立美術館の中でもっとも古い建築なのだそう。創建は1933年、いわゆる帝冠様式(昭和10年前後に日本において流行した和洋折衷の建築様式)を代表する建築で、第二次世界大戦をまたいで80年余り、京都市民をはじめ多くの人と共に歴史を歩んできました。
そんな楽しみな視察が、残念ながら曇天模様。写真を撮ったら凄味が出て、より歴史を感じられるように。
いつどんな旅でもやっぱり天気には逆らえません、、。

2020年にリニューアルオープンを経て5年。改修を手がけたのは、建築家の青木淳さんと、西澤徹夫さん。そして青木さんは2019年4月に美術館館長に就任されています。
メインエントランスは従来の正面玄関をそのままに、一段掘り下げたところに新たな玄関を作ることで「京都市美術館」のイメージを壊すことなく、機能的なエントランスを実現しています。

エントランスを掘り下げたことにより、平安神宮の大鳥居が建つ神宮道からエントランスに向けて、なだらかな傾斜がつけられました。このスロープ状の広場は「京セラスクエア」と名付けられ、このエリアの憩いの場となり、コンサートやパフォーマンスなどのイベントを行うことも想定されています。


歴史的なディテールがそのまま残る柱や装飾がとても美しいです。重厚感を放ち、どこかの国の宮殿のよう。

これまで使われていなかった本館内2箇所の中庭は、竣工当時の意匠を生かした多機能な大空間として生まれ変わり、北回廊の中庭「光の広間」は2階レベルにバルコニーを設け、ガラスの大屋根がかかりました。

リニューアルの一番のシンボルとも言えるファサードにはシンプルで美しいミュージアムショップが。
七代目小川治兵衛が作庭に関わったとされる日本庭園。ガラスの茶室が池の真ん中にあり、歴史ある庭園があっという間に現代アートを演出する環境に。

日常生活のなかにさまざまな文化が息づく京都。美術館はその息吹を受け止め、その豊かさを多くの人と分かち合っていく、広く開かれた場でありたい。と館長の青木さんは言います。
美術館(建築)は動かず変わりません。しかし、訪れる人々、展示内容は時とともに変化していきます。これからも多くの人が集い、つながり、交わりあう場としてさらに時を刻みはじめた京セラ美術館。美術館の歴史の途中に訪れることができて、なんだか嬉しくなったのでした。
1832年(天保3年)創業!歴史と共に歩んできた、ふわりと上品な甘さ香る永良屋亀の「御池煎餅」

美術館の帰りに立ち寄ったのが本能寺のすぐ目の前にある、ここ「亀屋良永」。岐阜より上洛、菓子商での修行を経て、なんと天保3年(1832年)に創業!

ありました!今回お土産に購入したいと思っていたのは代表銘菓として知られている「御池煎餅」。版画家の棟方志功氏によって手掛けられたラベルとしても有名です。

誰にも真似することのできないこの絶妙な文字と、少しくすんだ赤が特徴です。

蓋を開けると、ぴっちり煎餅が入っているこの感じが美しくもあり、なんだかちょっと嬉しいのです。
上質のもち米粉を使用し、軽く焼いた表面の表側にそっと亀甲の焼目を入れ、裏側には特製の蜜を刷いた麩焼煎餅。年齢問わず長年親しまれています。煎餅は22枚も入っていて、しっかりじっくり愉しめます。賞味期間は30日と長めなのも嬉しいところです。

上品な甘さと、お米の風味。サクッと軽い食感もパッケージも、どの点も京都らしい歴史を感じる御菓子です。
身近な日本の軌跡と奇跡。旅するデザイナーrumiのInstagram。
@find_rumi
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