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クリエイティブチーム Do it Theater（ドゥイット・シアター）がテーマごとにおすすめの映画を3作品紹介する、連載《土曜日のシネマサロン》。第74回目のテーマは、「2022年初夏、注目の新作映画」です。

Do it Theaterの阪実莉（さか みのり）です。この連載はDo it Theater女子部が様々な切り口のテーマで、おすすめ映画をリレー方式でご紹介しています。

例年は梅雨期間真っ最中のはずが、今年は気温も既に上がり夏本番が訪れたような気候が続いてますね。しばらく続いていた自粛要請が緩和されてきているので、今年はたくさんお出かけできそうです。
今年も映画館では、春から夏にかけてたくさん面白い映画が公開される予定ですよ！　その中から今回は新作映画を3本ご紹介します。

アニメの称号 ＝「ハケン（覇権）」を手にすべく闘う

©️2022 映画「ハケンアニメ！」製作委員会

title：『ハケンアニメ』

【story】
公務員からアニメ業界へ転身し、監督デビューのチャンスをつかんだ斎藤瞳（吉岡里帆）は、初監督作で憧れの監督・王子千晴（中村倫也）とライバルに。しかし、クセが強い敏腕プロデューサー・行城理（柄本佑）に振り回され、瞳は制作に集中できずにいた。その一方、かつて天才として名声を得るも、その後スランプ状態で崖っぷちの千晴は、プロデューサー・有科香屋子（尾野真千子）と組み、8年ぶりの監督復帰に燃えていた。瞳と千春はアニメの頂点“ハケン ＝ 覇権”を目指し激しく争うが……。

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最近話題になっているこの作品。5/20に公開しているので、すでに観た方もいるのではないでしょうか。実は公開から少し経った今、じわじわと動員を盛り返している話題の作品です。日本文化の象徴とも言えるアニメ業界を舞台にしているのですが、命を削って何かを作る人たちの熱い想いに心を打たれました。そして本作はキャスト陣もさることながら、クリエイター陣もまた素晴らしいのです…！原作は、辻村深月の大人気小説。劇中アニメは『攻殻機動隊』を制作した　Production I.Gをはじめ、日本を代表するトップクリエイター陣が参加しています。映像も豪華なので、ぜひ映画館で観てみてください。上映している劇場も少なくなってきているので、気になった方は急いでチェックしてくださいね！

素顔のエリザベス女王を描く初の長編ドキュメンタリー

© Elizabeth Productions Limited 2021

title：『エリザベス 女王陛下の微笑み』

【story】
今年（2022年）在位70周年を迎えた英国君主・エリザベス2世。誰もが知る存在でありながら、その実際の人物像は秘密のベールに包まれており、なかなか知ることができない。ビートルズ、エルトン・ジョンなど著名人たちのインタビューや1930年代から2020年代までの貴重なアーカイブ映像を通し、女王の知られざる素顔と魅力に迫る。

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2022年に96歳を迎え、在位70周年となったイギリス君主エリザベス2世のドキュメンタリー。監督は『ノッティングヒルの恋人』で知られるロジャー・ミッシェルが務めました。
エリザベス女王がモデルになった作品はたくさん観たことがあるものの、今回は当の本人。恥ずかしながら、しっかりエリザベス女王の情報を把握できていなかったので、歴史の授業で習ったことやネットで検索した家系図を駆使して挑みました（笑）。
観るぞ！と意気込んだものの、内容的にはユーモアに富んだドキュメンタリーで、いくつになってもチャーミングな女王に魅せられました。作中でも「女王様の前に立つとなぜか笑ってしまう」というセリフがあるのですが、スクリーン越しでも納得させられてしまいました。また、まだ女王ではなくプリンセスだった頃の貴重な映像も数多く登場します。日本とイギリスでは文化が異なりますが、小さい頃憧れていたプリンセス像ってこれだったなあ…としみじみ。

1970年代のアメリカを舞台に描く青春ラブストーリー

© 2021 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.

title：『リコリス・ピザ』

【story】
舞台は1970年代のロサンゼルス・サンフェルナンド・バレー。俳優活動を行う男子高校生ゲイリーは、学校の記念写真の撮影にスタッフとして参加していたアラナに恋をする。ゲイリーは“運命の出会いだ”と告白しても、10歳年上のアラナは相手にせず流してしまう。反発しながらも時を共に過ごすことを重ねるうちに、ふたりの距離は少しずつ近づいていく。

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ポール・トーマス・アンダーソン監督の最新作です。監督のファンで作品を心待ちにしている方も多いのではないでしょうか。アカデミー賞の主要3部門にもノミネートされ話題になっていますね。
三姉妹バンド・ハイムの三女であるアラナ・ハイムと、ポール・トーマス・アンダーソン監督の盟友フィリップ・シーモア・ホフマンの息子であるクーパー・ホフマンが主演をつとめています。なんと二人はこの作品が映画デビュー！　そして実は本作、脇を固める俳優陣が豪華で、映画館では、驚くこと間違いなしです（笑）。彼らは実在の人物をモデルにした役どころで出演しており、観た後に調べてみるものも面白いかもしれません。
70年代のLAを舞台に不器用な二人がぶつかりあう、青春グラフィティ映画。監督のクスッと笑える演出も光ります。本作の見所はたくさんありますが個人的には作中の音楽にも、ぜひ注目してみてほしいです。今年の夏はサントラを何周も聞いてしまうことでしょう。

今回は3作品とも新作をご紹介しました。気温が高くなると、映画館へのお出かけは避暑も兼ねられて、楽しいですよね。お昼に映画を観て、夕方散歩しながら感想を話して、と楽しい夏の映画時間への妄想は広がるばかり（笑）。
今回ご紹介した3作品、『ハケンアニメ』は5/20公開、『エリザベス 女王陛下の微笑み』は6/17公開、『リコリス・ピザ』は7/1公開です。お住まいの地域によっても公開日は異なるかと思いますが、ぜひお近くの映画館をチェックしてみてくださいね。

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